『夜間飛行』

また靴を履いて出かけるのは何故だろう
未開の地なんて、もう何処にもないのに

『オブ・ザ・イヤー 2019』

2020-01-13 | プロフィール

『オブ・ザ・イヤー2019』

明けましておめでとうございます。
皆さん、素敵な新年をお迎えのことと思います。

オブ・ザ・イヤーは1年間を極々私的に振り返るコーナー。
年末恒例だったはずが、すっかり年始恒例になってしまった。
お酒を呑みつつ、筆が止まるまで書いてみますが、さて、2019年はどんな1年だったかしら?


■聖地巡礼オブ・ザ・イヤー
『City Lights Booksellers & Publishers』(サンフランシスコ、ノースビーチ)

仕事に打ち込んだ一年でしたが、そうか、思い出すと良い事もあったなぁ。
ビートジェネレーションにとっての伝説の書店、サンフランシスコのシティライツ・ブックスに行けたのもその一つでした。
ヨーロッパの良い本屋は割と回ったし、同じサンフランシスコにある『ザ・ブックスミス』も訪ねたけど、シティライツは今年(2019年)がお初でした。
詩人ローレンス・ファリンゲティ(とピーター・マーティン)が1953年に創業したシティライツは、単なる書店ではなく、詩人たちが競ってポエトリー・リーディングを行った文化交流の拠点でもありました。
完全な独立系書店で、今もノースビーチにある一店舗で経営されています。
嗚呼、今書いてるだけで、あのチャイナタウンから坂を上がる時のワクワク感が甦ってくるなぁ(笑)
次はポートランドにある『パウウェルズ』に行きたいな。


■ヴィンテージ オブ・ザ・イヤー
『ニューヨークの作家たち/宮本美智子』(1984年3月 PHP研究所)

良い古本と出会った日は、例えば新しい家電を買った日なんかよりも断然嬉しい一日になる。
著者の宮本美智子さんは17年間ソーホーで生活を送り、ニューヨークの作家たちと交流を持った。
本書には当時最旬だった作家たちの個性溢れる姿がフレッシュパックで鮮度そのままに記録されている。
宮本さんは1997年に51歳の若さで亡くなられたけれど、作家たちに負けない個性を持った往時の宮本さんの姿も、本書を開くと併せて目の前に立ち上がる。


■絵本 オブ・ザ・イヤー
『おーい、こちら灯台/ソフィー・ブラッコール作/山口文生訳』(2019年4月 評論社)
”Hello Lighthouse/ Sophie Blackall”(April,2018)

孤島の灯台に暮らす孤独と、孤独であるが故のささやかな楽しさが伝わる絵本。
海が時化(しけ)て、灯台に高波が押し寄せる時、円筒のなかの温かな空間とのコントラストが堪らない。(まあ、気密性高いわけないんで、実際は寒かったと思いますが・・・)
ラスト・・・、「意外と岸、近かったんかい!」というツッコミはさて置いて。
著者のソフィー・ブラッコールは本書で米国図書館協会児童図書館サービス協会が選考するコルデコット賞を二度目の受賞。


■紀行 オブ・ザ・イヤー
『まばゆい残像 そこに金子光晴がいた/小林紀晴』(2019年11月 産業編集センター)

これは忘れられない本に出会いました。
金子光晴(1895-1975)は明治、大正、昭和の三時代にわたって活躍した詩人ですが、そりゃもう滅茶苦茶な人で。
1928年(昭和3年)、金子は妻(同じく詩人の森美千代)をその不倫相手(美術評論家)から遠ざけるために、妻を伴って強引に旅に出かけ長崎から上海、香港、シンガポール、ジャワ、パリ、アントワープ、ブリュッセルと放浪します。
一人息子をほっぽり出して、帰国したの5年後ですからね・・・。
しかも、現地で絵の展覧会を開いて旅費を捻出すると、単身帰国するも寄り道しすぎて、結局帰国したのは妻の帰国の2カ月後ですから・・・、もう何がなんだか。
本書は写真家・作家の小林紀晴氏がそんな在りし日のハチャメチャな金子光晴の幻影を追って、各地を旅した素晴らしい紀行。
誰かこの本について飲みながら語りませんかね?


■紀行 オブ・ザ・イヤー その2
『アメリカ紀行/千葉雅也』(2019年5月 文藝春秋)

今年(2019年)は自分的には紀行の当たり年で、もう一つセレクト。
筆者のGLAYのヴォーカルみたいな近影に多少引きながら手に取りましたが、素晴らしいです。
ブログ的とも思える散文調の文体のなかに、金言というのともまた違う、ハッとさせられるような煌めきが溢れる。
最初の数ページで、もう好きだと確信してましたね。


■ガイドブック オブ・ザ・イヤー
『【新装】まるごとマルタのガイドブック/林 花代子』(2019年3月 亜紀書房)

今年(2019年)情報を加筆して新装版が出版。
ご自身が留学で出会ったマルタの地について、本にまとめたいという熱い思いが詰まった一冊。
取材もご自身で行われている為、ひょっとしたら多少の偏りがあるかもしれませんが、ガイドブックには網羅性よりも大事なモノがあります。
あと、ジャケットからしてMAPマニアの小生的に萌えます。


■ディスクガイド オブ・ザ・イヤー
『ゲーム音楽ディスクガイド Diggin' In The Discs』(2019年6月 Pヴァイン)

偏向なきディスクガイドは信頼できない、とは小生の従前からの主張です。
読者は、その感性を編者に委ねながら読みすすめれば良いと思うから。
そんな中、本ディスクガイドは網羅性と趣味性という相反する課題に、良いバランスで落としどころを見つけていると思う。
1978年に産声をあげたゲーム音楽レコードの40年の歴史、約4万枚から絞り込んだ名盤950枚を渾身のレビュー。
へ~、小生が小学校のときプレイしまくった『信長の野望 全国版(MSX)』の挿入曲って菅野よう子だったんだぁ・・・。


■アルバム オブ・ザ・イヤー
『悪夢へようこそ!/ギリシャラブ』(2019年4月)

本当に京都っぽいバンドですね。
学生時代を思い出しちゃいます、良い意味で。
ギリシャラブにハマったのは18年の『からだだけの愛』あたりからなんですが、いやー、今作は一時期よく聴きましたね。
「干しブドウ色の空、君のおっぱい、タンバリン、それらはちょっと似ているね ♪」
「ワタシには内臓がない、ただ空洞があるだけ~ ♪」
「君を愛してるんだ、便箋をよこすなら土曜日に ♪」
歌詞もまた粒ぞろい!
残業帰り、「悪夢へようこそ~♪」と鼻歌歌いながら、よく夜道を歩いたもんです。


■ライブ オブ・ザ・イヤー
『ALVVAYS  @Red Marquee 2019年7月27日』
Alvvays - Next of Kin (Official Video)
カナダはトロント出身の胸キュンギターポップバンド、オールウェイズ。
まず楽曲からして切なくて懐かしくて、電車で聴いてると、そのまま故郷行きの切符を買いそうになります。
(ところで俺の故郷って何処になるんでしょうか)
2018年11月にも来日公演をソールドアウトで終えてますが、今年(2019年)もやってくれました。
7月、フジロック、レッドマーキーでのパフォーマンス。
アルバムそのままの甘酸っぱく、懐かしく、切ない空気感を苗場で再現してて、圧巻でしたね。


■ソング オブ・ザ・イヤー
『Night Time/スーパーオーガニズム』
Superorganism - Night Time (Official Video)

フジロックでのパフォーマンスも含め、とにかくスーパーオーガニズムにノックアウトされたのは去年(2018年)の事でしたが。
この曲、Night Timeがジワジワと改めて自分の中で重要な曲になってきたので、あえて2019年のソング オブ・ザ・イヤーに認定。
学生時代、夜通し冒険したあの感覚が脳内に満ちてくる。(冒険ってのは脳内も含みますから)
夜はいつだって希望と不安に満ちていて、素敵で、眠くて・・・(笑)
このまま朝よ来るなッて思ってましたよ、毎晩。


■マッシュアップ オブ・ザ・イヤー
『ばらの花 × ネイティブダンサー/yui × ミゾベリョウ』(2019年12月)

くるりの『ばらの花』とサカナクション『ネイティブダンサー』が、見事にマッシュアップ。
相鉄が都心と直通になった記念で作成されたムービーの挿入歌。(都心への乗り入れは相鉄の悲願だったとのこと)
シンガーはyui(もうデビュー15年、つーか四児の母だそうな・・・)とミゾベリョウ。
双方のメロディーが違和感なくつながる様を聴いていて、『ネイティブダンサー』は『ばらの花』にも遜色ない名曲なんだなぁと思った。


■カヴァー オブ・ザ・イヤー
『Standing in the Doorway (Demo)/Jenny Lewis』(2019年12月 Rough Trade)
Jenny Lewis | Standing In The Doorway - Demo (Official Audio)
今年(2019年)、5年ぶりのスタジオアルバム『On the Line』をリリースしたジェニー・ルイス。
その録音中にi phoneで録ったデモ音源2曲を、12月13日にストリーミング配信しました。(その名も『On the iPhone』)
2曲目でディランの『Standing in the Foorway』をカヴァーしてて、これがすこぶる良いわけです。
ジェニーについては、いつか改めて詳しく書いちゃいます。


■ドラマ オブ・ザ・イヤー
『モダン・ラブ~今日もニューヨークの街角で~』(Amazon Original 2019年10月)
"Modern Love"(Oct, 2019)

ニューヨークタイムズのコラム『モダン・ラブ』をもとにしたAmazon Primeの全8エピソードのドラマ。
日頃あまりドラマを見ない人間なんですが、本シリーズは10月に配信と同時に見て、とにかくエピソード1の『私の特別なドアマン』に痺れまくったぁ。
このエピソードは何から何まで完璧。心が温かくなる。
30分40秒のシーン、カメラが初めてドアマンのカウンターの裏側へ回りこむシーンで涙腺決壊。


■アーティクル オブ・ザ・イヤー
『One man's 10-year experiment to record every moment』

BBCのサイトより、10年間、自分の生活の記録を取り続けた教授に関する記事なんだけど。
この人は15分毎に自分の行動やコンディション、感情なんかのあらゆるデータをメモし続けた人でね。
10年間ノート何冊分も記録を取って、これからの10年は
「いやー、やっぱ暮らし易いわ、前の10年の自分のメモが全部参考になるからさ、人生の」
って話らしいんだけど・・・。
いや、それ以前にメモばっか取って終わった前の10年間自体の価値は・・・。
勿論、どう生きるかは人それぞれだけど。
人生について考えさせられる記事でした。


■癒し オブ・ザ・イヤー
『我が家の水槽』(メダカ、クチボソ、エビ)

夏のあいだ我が家のリビングに潤いと癒しを与え続けていたのが、水槽のサカナたちでした。
陣容はメダカ5匹、クチボソ(魚です)2匹、エビ5匹です。
エビが水草の一番てっぺんまで登って「わーい」って感じで水流に乗って一気に底まで落ちる遊び、すげー楽しそうで見てて飽きない。
おまえらサンキューな。


■無駄な買い物 オブ・ザ・イヤー
『超音波洗浄機 SWT710/シチズン』

必要性のない、わりと値の張る、そして置き場所に困る買い物をする。
一見、無意味に見えるこの行為は我が人生の重要な一部です。
今年(2019年)買ったなかでダントツに無駄なのは、この超音波洗浄機でしょうね。
2つの振動子による超音波の振動が、水中に目に見えないレベルのキャビテーション(気泡)を発生させてメガネとか、金属製の時計バンドとか、ピアスとかの目に見えない汚れまでピッカピカにしてくれる頼もしいヤツです。
サーモスタットが付いてるから本体が過熱を防いでくれます。
まあ、家に届いたその日のうちにもう飽きてましたね、俺自身。
しかし、誇りを持って訴えたいことは、買う前からちゃんと無駄だと分かってた事です、いやホント。


■無駄な買い物 オブ・ザ・イヤー その2
『ガゼッタ・デロ・スポルト紙面をプリントしたポケットチーフ/伊スパッカ・ネアポリス』(2019年10月発売)

スパッカ・ネアポリス(Spacca Neapolis)は、ナポリを拠点に活躍するニコラ・ラダーノが手掛けるネックウエアブランドです。
そのスパッカが今年(2019年)リリースした、アート作品をプリントしたポケットチーフのシリーズのうち、唯一、完全に毛色が異なる一枚。
こちら、マラドーナ擁するナポリがセリエAで優勝した年のガゼッタ・デロ・スポルト(La Gazzetta dello Sport:1896年創刊の伊スポーツ新聞)の紙面をプリントされてます。
シルク100%の上質なチーフの質感と、歓喜するディエゴのプリントの決して交わらない違和感。
一片の迷いもなく即買いでしたね。


■愛用 オブ・ザ・イヤー
『AirPods Pro』(アップル 2019年10月発売)

ちょっとくらい、まともな買い物の話も書いときましょうか(笑)
10/29にAppleが発表したAirpods Pro。
アクティブ・ノイズキャンセリングはほんまスゴイです。
外部から入ってくる音を分析し、生成したアンチノイズをぶつけて雑音を消去すると「シュイン」って感じで無音の世界に。
外の音を聞きたいシーンでは軸を触る(長押しする)と、外部音取り込みモードに切り替え。
今度は都会の余計なノイズまで拾ってきてくれてビックリします(笑)
Appleは2016年に初代Airpodsをリリースしてますが、俺は耳の形状的にAppleの耳に引っ掛けるインナーイヤー型が入らなくて。
アレだとすぐ外れちゃうのよ~。
今回はカナル型で助かってまーす。


■トート オブ・ザ・イヤー
『グラフィック・ボート・アンド・トート(L.L.Bean)』(2019年2月発売)

説明不要のボート・アンド・トートなんですが、19年春の新作でグラフィックをスクリーン・プリントしたヤツが出てまして。
この Dark Green Type Logo が欲しいなぁ・・・と思った頃には都内のL.L.Beanにはもう無くて。
米国から取り寄せちゃいました(笑)
24オンスの堅牢なコットン・キャンバス素材で、元はアイス・キャリアだったのは有名な話ですが、残念ながら我が家で氷をトートに入れて運ぶチャンス機会はなく(笑)
いやぁ、スーツをクリーニング屋に持っていく時にこれほど便利なバッグを未だ知らないですね、ぼかぁ。


■シューズ オブ・ザ・イヤー
『Jalan Sriwijaya(ジャラン・スリワァヤ)』

ジャラン スリワァヤ(Jalan Sriwijaya)はインドネシアのミリタリーブーツの工場の経営者が、英仏で修行したのち2003年に起こした靴ブランド。
数年前から日本にも入ってきてましたが、今年(2019年)取り扱いショップが増えてとっても買いやすくなりました。


■飲み屋街 オブ・ザ・イヤー
『野毛/荒木町/大井町』

今年遊んだ町々、良いとこばっかですね。
荒木町は平日に行くと割と静かだったりして異世界のようでもあります。
大手町は規模的にも使い勝手が良いなぁ。
野毛は、まあとにかく楽しすぎるからね。


■イベント オブ・ザ・イヤー
『オードリーのオールナイトニッポンDVD発売記念イベント』(2019年6月)

これは2人がステージに登場する前に、みんなが待ってる様子。
イスタンブールに住んでる時に、よくオードリーのANNをよく聴いててね。
単に誰かが日本語で喋ってるのを聴きたかったのかもしれないけど(笑)
オードリーはラジオだとボケとツッコミが逆(いわゆるナイスミドル形式)で、そこがイイ。


■展覧会 オブ・ザ・イヤー
『東京都美術館 クリムト展ウィーンと日本1900』(2019年4-7月)

今年行った展示会を思い返すと、結論としてクリムト展は良かったなぁ。
四方の壁の3面に設置された『ベートーヴェン・フリーズ』の原寸大複製(クリムトのオリジナルは1901-2年製作だが、1984年に複製されたもの)が圧巻でしたね。
ストーリーを堪能しました。
あと、超個人的な趣味なんですが、ウィーン分離派展のポスターの展示あったじゃないですか。

作者はクリムトじゃなくてヨーゼフ・マリア・オルブリヒですが、この分離派館を描いた第2回分離派展のポスターとか、切手みたいな趣があってタイプなのよ。


■フライヤー オブ・ザ・イヤー
『マウンテンピーク if blank PERFORMANCE WORKSHOP』

夏休みに金沢の21世紀美術館に遊びに行ってて、館内で「良かったら遊びに来てください」と渡された。
会議室の中で登山を模擬するっていうなかなか個性的なワークショップ(笑)の美しいフライヤー。
何かに似てると思ったら、2014年のShuta Hasunuma Philharmonic Orchestraの『時が奏でる』のアルバムジャケットにちょい似てるね。
ちなみにうちのパダワンもしょっちゅうお友達にあげるフライヤー(得意の虫のイラスト)を作ってます。
パパのクローゼットにも沢山貼ってある。


■ワックス オブ・ザ・イヤー
『Traditional BEESWAX』

今年見つけた趣味の一つに家具のワックス掛けというのがありまして。
我が家ははわりと無垢材の家具が多く。
特に小生の大事なダイニングテーブル・・・、海外で仕事して帰ってきたら、子供のいたずらで油性ペンでハッキリと『ぎょうざ』と落書きされていたダイニングテーブルのコトですが。(コラッ!)
適度にワックスすると全体の質感がイイ感じに落ち着きます。
奥さんが買ってくれたこのBEESWAXは、読んで字のごとくミツバチの巣からとった蝋を精製したもので、匂いもサッと消えるし、仕上がりも自然な(鈍めの)輝きでお気に入り。


■ミント オブ・ザ・イヤー
『Wilhelmina MINTS』

会議が眠すぎて、今や完全なるミント中毒であることは昨年のオブ・ザ・イヤーでもご報告のとおりなのですが。
なんせ飲み物のごとく大量にミントを食べるもんですから、ソルビトールとアスパルテームをあんまし摂取したくないなと。
そこで採用したのが、こちらフォルトゥンのウィルヘルミナ・ミントです。
オランダ王室御用達のフォルトゥン社が、創業50周年を記念して、当時12歳だったウィルヘルミナ女王に敬意を表して作ったミント。
味は極めて普通なんですが、クセがなく、あととにかく大粒!でして。
さすがにコレ舐めてる間は寝落ちはしないですね、下手したら喉につまって窒息しますからー。


■お土産 オブ・ザ・イヤー
『熊谷「紅葉屋本店」の“五家寶”』

埼玉には地縁がないので、お土産としてもらった時しか口に入らないのですが・・・。
美味しいですよねぇ、熊谷の五家宝。
口に入れた途端、口内でポフッときな粉が噴き出す様は、さながら味の小爆発といった風情。
そのあとに続く噛み応えが、また固いのか柔らかいのか掴みどころがなく「ええい、もう一個食べて五家宝の全貌を掴みたいッ」という思いに駆られます。


■喫茶店 オブ・ザ・イヤー
『邪宗門 下田店』

全国に6店舗ある邪宗門。
昨夏、伊豆の下田店にお邪魔したのですが、そりゃいい感じでしたね。
小生はアイスコーヒーに砂糖を入れるのが好きじゃないのですが、ココでは氷砂糖と氷のうえに挽きたてコーヒーを注がれるパフォーマンスを楽しみました。
老舗喫茶店にありがちな気取った感じも一切なく、居心地が良かったなぁ。


■朝食 オブ・ザ・イヤー
『茹で卵』

いや~、食べたね。
毎朝1個の茹で卵が、この1年間の激務を支えてくれました。
ありがとう。


■ソフトクリーム オブ・ザ・イヤー
『Acasia Farm(京丹後市網野町)』

日本海側、琴引浜の辺りで遊んだ帰りに、車で京丹後市のアケイシア・ファームに寄ってソフトクリームを食べるのは、それはまぁオツなものです。
野村牧場の搾りたての牛乳で作ったソフトクリームは間違いのない味わい。
ロッジ風の外観なんですが、アメリカの田舎町みたいな気分になるポーチが良くてね。
わりと欧米人も買いにきて当たり前のようにアイス食べてて、一体どうやってこういうお店を知るのか不思議。


■キャンディ オブ・ザ・イヤー
『San Francisco Assortment/See's CANDIES』

キャンディーと言いつつ、ご存知、ほぼチョコのアレですけど。
シーズ・キャンディーズは同じカリフォルニア州のロスで創業されたんですが、サンフランシスコ国際空港はトランジットなんかでも訪れるので、この『サンフランシスコ・アソートメント』を買って帰って、コーヒー淹れて、奥さんと「今日、どれいく?」とか言いながらつまむのは楽しいですね。
ネットリと重量級なんで、1日一個で充分なんだけどね。


■団子 オブ・ザ・イヤー
『だんご/御菓子司みよしの』(広島市)

8年ほど前に出会いまして、それ以降、自分のなかのベスト。
この柔らかさ、優しい味・・・、団子の最高峰と言ってもよいでしょう。
凛とした佇まいのお店も素敵です。


■珍味 オブ・ザ・イヤー
『シャークボール』

去年はワニ肉を食べた気がしますが、今年なんか食べたかな?と思い返すと、この鮫肉の団子ですかね。
でも、冷静に考えたら鮫はカマボコの材料なんだから、ごく一般的な食材だよなー。
シャークボールは、お好み焼的なソースも相まって非常にジャンクなお味。


■組み合わせ オブ・ザ・イヤー
『王将の餃子とペローニ』

いや、結局何が美味いって、餃子の王将が世界一うまいじゃないすか(笑)
有楽町にオープンしたオシャレ王将。(俺がこう呼んでいるだけで、実際の店名は『GYOZA OHSHO』とのこと)
ここは、イタリアのペローニの生を飲みながら「いつものあの餃子」食べられますから。
これ以上、何を求めるかっちゅー話で。


■飲み仲間 オブ・ザ・イヤー
『2019年の新しい友達』

今年(2019年)、新しい飲み友達が出来まして。
本気で仕事ばっかりしてた暗い一年だったけど、気の合う飲み友達ができる喜びに優るモノはありません。
2020年も飲みに行けると良いなぁ。


■アクシデント オブ・ザ・イヤー
『歯、取れる』

小生の小物入れの片隅(右上)に置かれたこの白い物体が何かお分かりでしょうか?
歯ですわ、歯。
本物の人間の歯・・・っつーか俺の歯じゃいッ!
パイナップルを食べてたら急に歯が真っ二つに分かれて、金属の詰め物と併せて3つ巴で口から飛び出してきたんですけど。
この先どんどん歯が抜け落ちていくとしたら、小生はどうやって老後を生き抜いていけば良いのでしょうか?
全部歯を入れ替えて、攻殻で言うところの「義体化」するしかないのだろうか?
しかも、あろうことか、ポケットに入れていたこの大事な歯を会社の廊下に落としてしまい、後輩に拾われるという大失態。
「あのー、なんか廊下に歯落ちてたんスけど、これひょっとして夜間飛行さんのですか?」
「・・・何千人も働いてるオフィスで歯拾って、なんですぐ俺の歯だって思うわけ?」
「いや、なんか歯の形が見覚えあるなって思って・・・」
「嘘こけッ!!!と言いつつ、確かにワシの歯じゃい!!!!」(フガフガ)

++++

いやー、最後の歯の話、実話ですよ、実話。

今年も皆さんにお酒の神様が微笑みますように。
そして、俺はこれ以上、歯が勝手に抜けませんように!

(おしまい)


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