こんにちは。
毎年800台ほどの改造申請(型式に改がつくもの)の受注していますが。
なんとその中でも50台くらいのニッサン旧車・L型エンジン塔載車両の依頼が来ます。
令和になっても、昭和40年代の車両があることに日本の改造文化も成熟してきてるのかな。
まあ当社としてもL型エンジンの仕事は礎の仕事なので今でも依頼が絶えないのは感謝しかありません。
最近の傾向としては、当時のハコスカ、30Zなどはリアディスクブレーキの公認や、渚オートさんなどのアーム類なんかも多いですね。
またL28エンジンスワップは昭和終わりのほうの車両にスワップが増えてきました。
そしてついに平成の車にL型スワップもちらほら。
そこでイマイチ理解されてない53年排出ガス規制(E-で始まる型式の車)について解説しましょう。
53年排出ガス規制というくらいですから、昭和53年から平成10年アイドル規制車までが、いわゆる53規制でE-の車になります。
L28エンジンは排出ガス規制後に規制後に登場し本格的にはE-になってからタマ数も増えました。
よって平成10年アイドル規制車までは同規制年度内のエンジンスワップなので比較的簡単??
RB20のE-ECR33スカイラインにRB26載せて改造申請するようなもんでしょ??
実は年式によってはそうはいかないんですよ.
平成3年11月に大きく変わります。
平成3年11月までは10モードガス試験(画像3枚目)、それ以降は10・15モードガス試験(画像2枚目)!!
そう同じ53年排出ガス規制の中で、途中から全く違う試験方法になるんです。
例えばL型、FJ型、CA型などのエンジンは平成3年11月以降の車両にはそのままスワップできない(規制年度越えのエンジンスワップと似たようなもの)。
試験方法違いになります。
よってS14シルビア、C34ローレル、 33スカイラインなどの車にL28型エンジンをスワップするには、10・15モード排出ガス試験をクリアしなければならない。
イメージしにくいかもしれないが、同じ規制値(ここまで排気ガス出してもいいですよという数字、g/kmで表記する1km走行で出せるCO/HC/NOxのグラム単位の重さになります)
、でも試験方法が違うので走行パターンがまるで違い、だいたい10・15モードのほうが30パーセント、車によっては倍近くガスが出方が変わります。
ということで画像なるようなL28キャブ仕様のS14シルビア後期型(画像1枚目)なんて車も、L28で新たに10・15モードガス試験を行い合格しないといけません。
まあこれは1例なので、最終型の平成7年式サニートラックにA14キャブ仕様などなど、貨物自動車なども平成3年11月から10・15モードガス試験に移り変わっていますので、そこそこ注意が必要な年式の車は存在します。
車両製作する前にちょっとだけこのことは気に留めておいてくださいネ。
今日は昭和53年度排出ガス規制の豆知識でした。
公認改造公認のTICのホームページ