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hiroです。

JOKER ~ 見るの何回目?

2019-10-25 18:07:56 | theater
カメラワークが素晴らしい。
音楽、というか効果音が素晴らしい。
表情と身体、全ての表現が素晴らしい。

これは本当に素晴らしい映画です。
映画のための映像であり音であり音楽であり俳優さんなのです。

笑うということが「病気」とされていたけれど、治りましたね。
抑圧からのヒステリー性爆笑というのは身近にあると思うのです。
抑圧の原因を取り除いて行くにつれ、彼は回復しましたね。
もちろん、方法は極端で凶悪犯罪ですが、映画という作品を通してカタルシスに身を浸す人が多いからこそ、
これほどの共感と人気を得るのだと思います。
私はマレーが一番嫌い。

ホアキンさんの、役作りのためのダイエットが称賛されていますが、そこじゃない。
もう、「役作りのための~~」って言う(書く)の、やめればいいのに。
もう、使い古された言い回しはガッカリするのです。
言ってる(書いてる)人の停滞というか枯渇というか、そもそも何にも考えていないんだな、というのが露になって、
それを押し付けられるの大変。

そうそう、ホアキンさんの表情。目。
解放されるにつれ、笑いから辛さが薄れ、目に光が宿ってくる狂気という美しさ。
アバラが浮いた腹部は、それはそれ。
そこじゃない。
最後の高笑いは、息苦しさ皆無の、でも皮肉と残虐が振動するもの。


アメコミのスピンオフとか言って見下す人たちは、この世が見えていないんだと思う。
自分のオタクを正当化しているわけじゃないです。

マレフィセント2もそうだけど、アナキンとかヴィラン達が主役になるようになって久しいではないですか。
裏から世界を見るという傾向が人気を博しているということ。
正義が立場によって違うということ。
それらも全部知ったうえで見ているのです。
「ゲームやる子は人の痛みがわからない」とか、
「アニメ好きはヘンタイ」とか、もう薄苦笑いしか出てこないですわ。
高圧的に「正義」とか「いい人」を押し付けてくる人を、
アーサーのように高笑いで押し返す姿を借りて留飲を下す小心なワタクシでございます。



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