11/10で終わってしまいましたが 高田図書館内の小川未明文学館にて展示されていました
堀越千秋さんが書いた眠い町の原画は すばらしかった。。
ちょっとだけ シャガールを思わせるような絵 原画の下にはその場面の文章が
右側には 堀越千秋氏自身の言葉が添えられていました 見れて良かった
夏のミュゼ雪小町での展示もみたんだけれど・・・・
小埜先生のお話を聞いた後 この原画を見るときもちは またちがうものでした
小川未明文学館講座の第二回は 上越教育大学の小埜先生の講座でした
題 小川未明「眠い町」とその周辺
雨が激しくふる 日曜日の午後にもかかわらず 大勢参加されていました
小川未明の眠い町 を読んでいないと まったくわからないとおもうのですが
未明が眠い町を書いたのは 大正3年 この年に長男が亡くなっています
いままでの私の解釈や人から聞いた感想は 自然破壊 環境汚染への未来人に対する警告。
しかし 小埜先生は4つの違ったとらえ方を 考えてくださいました
1 自然破壊 環境破壊への警告。近代の人々の疲労 虚偽の生活 自然・田舎の大切さ
2 世界に広がる文明開化へ警鐘をならす 個人と国家の問題 第一次世界大戦をふまえて
3 高田の町と 眠い町 周回遅れでやってきた裏日本の近代化 未明・出稼ぎ・奉公人
4 人も変わる 町も変わる 変転する人の運命のように すべては変化していく
このとらえ方を一つづつ解説してくださいました
私は3番目の高田の町と 眠い町の関係性がとても心にのこりました
明治40年代は大きく高田が変わった時代 発電所ができ電気が身近になる
直江津~高崎に鉄道が通る 高田が市になり 第13師団がやってくる
明治34年に東京の早稲田大学に入るため 上京した未明(19才)
十数年たって故郷に帰ってきたときの あまりの変貌に唖然としたんでしょうね
子どものころ遊んだ山や川 町の裏道や畑・・・どんどんかわっている
自然を愛していた 故郷を愛していた未明の目に心に映った風景。。
眠い町は 高田の町だった・・・・
眠い町の最後の文章
この有り様を見ると あまりの驚きに 少年は声をたてることもできず
驚きの目をみはって いっしょうけいめいにその光景を見守っていました
まさに その時の未明の心境なんだろうなあ。。。
小埜先生の講座 出席してよかったです
一つの作品を その時代背景 作家の人生 環境などと照らし合わせてみる
こうゆう風に作品を読むって 大事なんだとおもいました。