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名将

2023-08-10 23:07:00 | 日記

夏の甲子園、始まりましたね。

今年は声出し観戦も戻ってきて、暑さと共に応援の熱気も日に日に増してきました。
 
各地方大会を勝ち抜いてきた実力至上の学校対決とあって、どこの学校も勝ってほしい!対戦カードのどっちも勝たせて欲しい!野球少年を育てた母としては、ついついそう思ってしまいます。
 
こと大阪大会においては、大阪桐蔭対履正社の決勝カードは、かなり注目されていました。
 
それは、"大阪桐蔭"という学校名を全国に知らしめるほどの名将率いる常勝軍であるからだと思いますが、結果的に今年は大阪桐蔭は涙を呑む事になりました。
 
名将でも叶わない事もあるという事実。
 
高校野球や高校サッカーで主に使われているこの"名将"と呼ばれる監督。
名将がいるからスキルの高い選手が集まって強豪校になるのか?
スキル・ポテンシャルの高い選手を見出せる力を持っている名将だから強豪校になるのか?
 
中学時代、私はバレー部でした。
毎年県大会に出場できるレベルの強いチームで、顧問の先生は体育の主任教官、際どい剃り込みの入った角刈りの男の先生でした。もう、めちゃくちゃ恐い要素含みまくってるイカつい容姿。。。
普段の生活からしっかり監視されて、もちろん練習も超ハードでした。
 
1年生の時、県大会に出場する先輩を憧れの眼差しで応援し、自分もあんな風にアタック決めてみたい!
 
やっとコートで試合ができる2年生になった時、思いもよらぬ事が起こったのです。
 
威勢のいい女子バレー部と打って変わって男子バレー部は万年黒星の弱小チーム。
ゆえに、人気もなく、部員不足で廃部の危機。
あーあ、男子可哀想ねぇ〜、憐れみの気持ちでスカスカの隣のコートを眺める女子。
なんと、2年生になると、男子バレー部の顧問の先生が角刈り…
そう、女子バレー部の顧問の先生、窮地を救おうと男子バレー部の顧問になり、女子バレー部にはなんとも頼りない(失敬)国語の中肉中背の先生が着任されました。
 
話がちがーう!!
 
まぁ待て待て、まだ始まったばかりだし、前校での戦績も知らないし。なんせ私たちはこれまで培ってきた'強豪校"という名を手にしているのだから、まだ落ち込むのは早い、、そんな風に皆で慰め合っていたら、ギリギリの人数で練習していた男子は、女子を相手に練習を重ね、みるみる上達していき、中体連の地区大会ではなんと初白星をあげたのです。
 
そして、さらにその翌年には県大会へ出場。
たったの2年で、メンバーも増え、男子バレー部が強豪校としてのし上がって行く一方で、女子の勝率はみるみる下がっていき、地方大会を勝ち抜く力も無くなっていました。
 
この経験が何を意味するのか、です。
 
そんなスポ根少女だった私に育てられた我が子たち、当然のように小学生からスポーツ三昧。長男次男共に小学1年生から野球チームに所属し、甲子園を目指していました。
 
甲子園を目指すという事は、それまでの軟式野球から硬式野球に変更となります。
この時、少年野球で悩ましい問題が、どのタイミングで硬式に行くか。。。
 
中学校の部活は軟式です。
硬式野球をしようとすると、地域の硬式野球クラブに所属する事になります。
 
長男の場合、少年野球チームの同級生ほぼ中学野球の部活(軟式)を選択しました。
同じ中学に進学する他の少年野球チームの同級生も同じ選択をしました。
そこには、常勝校として全中制覇を本気で目指す熱血先生が、野球部顧問として赴任されたからです。
 
そして、3年後、次男も同じように熱血指導を受けたくて、硬式に行かず、部活での軟式野球を選びました。
 
次男、中学2年になる年に私と同じ境遇になります。
これからだという時に、熱血先生がまた異動されてしまったのです。。。
 
そして、その後任には、隣の中学で野球部顧問デビューされたばかりの初々しい若いA先生が赴任されました。
 
前任の先生の偉大さ、そしてその後のギャップ、プレッシャーや重圧、いろんな負荷がA先生に次々に降りかかります。
 
前の先生の練習は…
前の先生だったら、、、
 
ついつい熱血先生と比較しては呟いてしまう残念な思い。
 
ところが、A先生は、たくさん悩んで、たくさん相談もされただろうと思いますが、名将と呼ばれた熱血先生とは全く違う手法で生徒達、そして私たち保護者をも魅了していくのです。
 
そこには生徒に真摯に向き合う一生懸命さがあり、一つ一つの問題を全員で解決しようとする姿があり、どちらかと言えば、生徒達選手がこの先生に勝利を与えたいと、生徒達自らが動いていたように思います。
 
生徒達と先生を見ていると、"相思相愛"、そんな関係性を感じていました。
 
毎日の野球ノートもちゃんと目を通してコメントを書いてくださり、、、
教師としての日常と、部活指導とで、ほぼ休みは無かったのではないかと思います。
 


 
そんな彼らの中体連は、地区大会の最終予選の対戦相手が、事もあろうか、あの熱血先生の学校でした。
 
選手達の癖も性格も全て手中にある熱血先生。勝利の為ならなんでも駆使します。当然です。
 
その結果、A先生を次のステージに連れて行く事はできませんでした。
 
泣き崩れる子供達、目を真っ赤にして一人一人握手をしながら労いとお礼の言葉を述べる先生。
 


 
涙の分だけ、また絆が深まったようでした。
 
その後、私が知る限り、熱血先生の学校が県大会を制覇したという話は耳にしていませんが、数年前、A先生率いる野球部が県大会を制覇し、九州大会へ出場が決まったとの連絡を受け、とても嬉しかったと共に、A先生なら全中制覇も夢ではないかもしれないな、と思いました。
 
きっと数年後には名将という称号も身にまとっていることでしょう。
 
甲子園で度々耳にする「全国高等学校野球大会の歌」、数年前にNHKの朝ドラにもなっていました古関裕而作曲の有名な曲ですが、今年はMrs. GREEN APPLEのボーカル、大森元貴さんが歌っています。歌唱力は言うまでもなく、このCMの映像が、何度見ても涙が出ます。
 
みんなの夢が叶いますように。
 

 


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2 コメント

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Unknown (naotomo3451)
2023-08-10 23:31:04
こんばんは!
読み応えあるお話でした。本当に経験値の高さと文章の上手さに、いつも感心してしまいます。
スポーツとは少し距離のあった私ですが、高校野球大好きです。みんな良い思い出が出来ると良いですね。なおとも
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Unknown (tka0906)
2023-08-11 08:14:05
@naotomo3451 なおともさん おはようございます^_^
人との出会いがいかに人生に影響を与えるか、ですね。この話しは続編もあり、また追々ご紹介したいと思います。
高校生の全力プレーに毎回感動しながら、今年は現地応援も計画中です!
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