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精神科医師のブログ。
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「在宅という選択肢」

2011年11月14日 | Weblog
安曇総合病院地域連携懇話会でした。
「在宅という選択肢」というタイトルで 在宅支援科医長 薛孝太郎先生の報告でした。




主に連携医である地域で開業されている先生方を前に2年間の取り組みを報告がありました。

病院から家や地域に帰りにくくなる理由を減らすために、何かの時に安心し委ねられるような受け皿として、病院からの訪問診療と緊急往診を開始、24時間365日のオンコール体制を作り、患者さんの状態に応じて訪問の回数を調整しています。
在宅医療や在宅死を押し付けるのではなく、在宅応援団として寄り添うことで、選択肢を増やすというスタンスが良いと思いました。
もちろん病院から出ていることで病院への入院やレスパイトという動きも取りやすくなります。
最期まで何が何でも在宅でというわけではなく選んでもらうようにしているようです。

この地域には古くからの町医者といった雰囲気の先生方も多く往診をしている開業の先生が多いのでいろいろな意見がでました。
訪問看護をなるべく入れて一緒にやらないと倒れてしまう、経管や胃ろうをどう考えるかなどなど・・・。

高齢の先生も多く、一人で頑張っている先生も多く、なんとか連携して病院として地域の先生方の在宅医療支援をバックアップできる体制をつくっていかなければいけないと思います。
(在宅医療支援病棟、在宅支援科という形がいいとおもいます。)

都市部などを中心に在宅医療をはじめたのは病院医療のアンチテーゼとして病院を飛び出た先生方が多かったため診療報酬上も在宅支援診療所など診療所が優遇されています。
しかし病床をもつ病院からの在宅支援・連携はいろいろメリットが多いと思います。
なんとか診療報酬上も反映されることを希望します。

「選択肢」「納得・満足」「丁寧」「連携・協業」がキーワードでしょうか。

「地域での生活を支え抜くケア」第1回北アルプス地域ケアシンポジウム

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