集成・兵隊芸白兵

 平成21年開設の「兵隊芸白兵」というブログのリニューアル。
 旧ブログ同様、昔の話、兵隊の道の話を続行します!

過負荷という概念が存在しなかった残念なジム(仮)

2015-11-07 19:59:51 | 兵隊の道・仕事の話
 今年10月まで放送された深夜アニメ「下ネタという概念が存在しない退屈な世界」のパクリタイトル第2回目です。そういえば当該作品でアンナ・錦ノ宮の声を当てていた声優の松来未祐さんが先日、お亡くなりになりました。享年38歳。なんと、同じ学年じゃないか…謹んでご冥福をお祈りします。
 「這いよれ!ニャル子さん」のクー子とか、好きだったのになあ。それはともかく。

 私は掛け値なし毎日、体力錬成をしています。起床直後約1時間、夕方約1時間ほどの合計2時間前後。尺として長いか短いかは、読んだ人の判断に任せます。
 メニューはテクニカル・フィジカル・パワーの3種目を「これが足りんな」と思うものをやる。何をするかは無計画。あまり参考になりませんね。
 とはいえ、トレーニング7原則に「個別性の原則」がある以上、同じトレーニングをいつまでもを延々と続けるということは効果が薄い、ということを念頭においてのことですので、ご理解お願いします。
 ひとつ気をつけていることは「かなりの負荷のものを、インターバル短く詰める」こと。ものの本によると、トレーニングとは①負荷②回数③収縮速度④セット数⑤インターバルの時間…で決まるそうで、軽い負荷でも②~⑤にこだわればいいトレーニング、ムチャクチャ重たいものを上げていても⑤ばっかり長ければダメなトレーニングということになります。最近は①にはあまりこだわってないのですが、②~⑤には厳しい目を注ぐようにしており、運動間のインターバルは10~20秒回し。最近そのせいで、マジで奥歯が欠けました。マウスピース、買おうかな…。

 そんなトレーニングを続けるモチベーションのひとつ、あくまでも複数ある要素のうち、比率の低~い理由の一つとしまして、「私はタイーホ術の指導員だから」というのがあります…比率としては、5パーセント弱くらいでしょうかね(^_^;)。
 このブログにはよく登場しますが、我が社には「タイーホ術」という、とても完成度の低いダンスのようなもの(笑)がありまして、私はその指導員(兼・資格の発行委員)の資格を持っています。
 ただ、忘れた頃にその技術を見せつけないといけない場面が出てきますので、資格は保有していても気は抜けません。私が考えていることはただ一つ、「指導員の資格を持つ者は、誰よりも努力して、誰よりも強くないといけない」。なんとも重い十字架を背負ったものですが、まあ、気をつけて(わたし的には)きつい運動を継続していたせいか、指導員の貫目を落とすような不埒なマネはしていないつもりではおります。つい先日も、受検者の前で動きを見せる機会がありましたが、受検者も皆、ナットクしてくれるような動きはできたので、よかったです。
 しかし私の職場には、それとは全く逆に、指導員ではありますが、指導員という職責の貫目を落とすためにしか存在していないバカタレもいます。

 愛媛県松山市の海っぺたに、「ヅーイサ」(仮)という、我が社の運営する、極め付きに出来の悪いジム(笑)があります。
 比較的ちゃんとした建物の中に、高価な機材を揃えているのですが、代々ろくでもないシロウトばかりが指導員をしているため、若い奴がない知恵を適当に出して高価なオモチャで適当に遊ぶばっかりで、まったく「強化」というものがなされない珍しいジム(笑)。トレーニングへの取り組み度合いは、バカ大学のザコ運動サークル以下です。
 ただ、それがなぜか我が社の本社の肝いりでできたジムであるため、そのジムに存在すれば、どんなザコでもタイーホ術の指導員の資格を取れるというお笑い沙汰なシステムがあるんです。そのため、「ヅーイサ」出身のタイーホ術指導員が、我が社の瀬戸内海に面する支社内にゴロゴロいます。
 で、ごく最近、不肖ワタクシ(39歳)よりも8~10歳は若い、「ヅーイサ」出身指導員たちと一緒に仕事をしたのですが、こいつらが本当に役に立たない。ヅーイサから移動して数年を経過した彼らのある者は醜く肥え太り、またある者は筋肉がなくなってやせ細ってヘルニアを発症。またある者は膝が痛いなどとほざくありさま。情けない…_ノ乙(、ン、)_

 私はヅーイサでの勤務経験が全くなく、逆に、我が社では認知度が「永遠のゼロ」の格闘技のほうから、余計な手間ヒマをかけて指導員になりました。「一つ目小僧の国に行くと、目が2つある人間の方が異様に見られる」という寓話同様、タイーホ術界隈では私のほうが「奇人変人」として、相当ウロンな目で見られました。
 しかし今では、デブになりすぎて動けなかったり、ヘルニアをこじらせてひっくり帰っている情けない「指導員」の後輩以上に動き、模範を見せないといけないなんて…何かがおかしいな。まあいいか(^_^;)。

 格闘技方面から出てきた私と、日本一出来の悪いジム(笑)出身の彼らとの大きな違いは数々ありますが、今回のタイトルに倣って言えばまさに「過負荷」を経験しているか否かという点に尽きると思います。
 人と比べることはできませんが、不肖ワタクシ、精神的なものはともかくとして、肉体的に「死ぬ!」「壊れる!」というレベルの訓練や研修、格闘技やそれに付随するトレーニングを、一定以上やってきたという自負があります。
 しかしその効果は、テクニカルな部分はともかくとして、フィジカルは1週間も何もしなければ簡単に消失します。これは、永年そういうことをし続けた経験からはっきりわかります。
 私は臆病者なので、弱くなることが怖い。「あいつは弱くなった」と言われるのが怖い。怖くて仕方ない。なので、給料が上がるわけでも、誰かに褒められるわけでもないのに、練習やトレーニングを続けています。またそうすることが、指導員という重い十字架を支えるという力になると確信しています。
 しかしヅーイサ(仮)出身者は、その「乗り越える」という、ある意味「成功体験」と言えるものを経験してません。奴らが「ヅーイサ」在籍時にやったことといえば、単なるエクササイズだけ。それも、気の合うバカ仲間と汗をかいて「ああ、気持ちいい」という程度。エクササイズでもらった指導員の資格ですから、当然そこには技量・体力維持の義務も感じなければ、責務も感じない。だから豚のように肥え太ったり(あ、本物のブタさんに失礼でした)、反対に筋肉が全然なくなってやせ細り、30そこそこの若さでヘルニアになったりするのです。

 以前私はこのブログで「過負荷という概念が存在しない退屈な世界」と題し、若い時には高負荷・高回数・長時間にこだわったトレーニングをしよう!という話をしましたが、今回紹介したジム「ヅーイサ」(仮)は、その真逆に、ダメなほうでその証明をしてくれました。
 つまり、若い時に高負荷・高回数・長時間にこだわったトレーニングをせず、横着ばっかりしていると、こういうダメ人間になるといういい証明です。

 誰にも褒められず、誰にも怒られない自分のためのトレーニングだからこそ、より厳しく行っていきたいものです。