情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

トラウマにならなければ…

2005-03-28 06:27:09 | 愉快な仲間たち(赤裸々な実態?)
 「ブッブーに乗ろうか」って言われりゃ、そりゃ、子供は喜んで車に乗るよね。でも、同僚は、日曜日ごとに、そう誘っては、事務所に来て、子供は一室に「監禁」したうえ、仕事をしていた。
 数週間後、さすがに、子供も気づき、ブッブーに乗ろうかって言われても、行かないって、断ったらしい。
 同僚は、「これって親離れ?嫌われたのかな」って心配していたが、子供のトラウマの方がよっぽど心配だよ。車に乗れなくなったらどうすんの?!

3月27日

2005-03-28 05:30:41 | 日記(事件など中心に)
 いい人だった~。昨日、寝過ごしたため、朝8時、事務所の前でしばらく(かどうかは、聞いていないが…)待った後、無駄足のまま帰ることとなった依頼者に連絡がついた。「気にしないでほしい」との温かいお言葉…(涙)。
 今日は、日曜日ということもあり打合せが一件だったので、最近終了した事件のファイルを片づけた。
 大きなのは二つ。一つは、刑務所内で数年間、独居房にいさされた外国人が、その間の苦痛(別途、暴行も受けたという主張もあり)を賠償するよう国に求めた裁判。人と話す機会がほとんどないまま数年間過ごすことを想像して欲しい。彼が宗教上の理由で髪を伸ばしていたことが独居の理由であり、それは不当だ、などと主張したが、敗訴した。控訴して争おうと思ったが、帰国した本人と連絡がとれず、控訴審を続けることができなくなった。幸せに生きてくれていればいいのだけど…。
 もう一つは、看護士に対する業務上過失致死被疑事件。ある医療機器を使用したことにより、患者が死亡したことが問題となった。これは同時に医療機器メーカー、医師も捜査の対象とされた。看護士にまで責任を問うのは、適当ではないことが明らかであった事案だったため、通常、民事事件では、患者側しか担当しないのだが、受任することとなった(刑事事件だから、ということもある)。こちらの事件は、当方の主張が認められ、不起訴となった。しかし、メーカーまで不起訴となったのは…。

刑事弁護の担い手をだれが選択するのか…

2005-03-28 05:16:00 | 適正手続(裁判員・可視化など)
 市民への法的サービスの充実を図るために設置される予定の日本司法支援センターに対し、当番弁護士制度(逮捕・勾留された被疑者に一度だけ無料で弁護士を派遣する制度http://www.nichibenren.or.jp/jp/katsudo/katsudo/jinken/keiben/keiben.html)の事務を委託する方針を日本弁護士連合会の執行部がまとめた(http://www.nichibenren.or.jp/jp/katsudo/shihokai/shihoushien.html)。
 これに対し、東京の3弁護士会の刑事弁護委員会委員長が連名で反対することを決めたという(週刊法律新聞3月18日号)。この反対は、法務省管轄の上記センターが、当番弁護事務まで扱うことになれば、権力側に不都合な弁護士の排除など恣意的な運用が行われる可能性があるとの会内の反発を踏まえたものだという。
 確かに、否認している被疑者が当番弁護士を呼んだ際、「あきらまて認めた方が刑が軽くなるよ」なんてことをいう弁護士を派遣された日には、刑事手続きの公正は到底保たれなくなるだろう。
 
 現在、起訴された後に、国選弁護人が選任されるが、これを起訴される前から選任される制度にされる予定であり、このこと自体は望ましいが、その運用を上記センターが取り扱うことについては、懸念する声が少なくない。さらに、当番弁護士制度までってことになると…。
 
 そもそも、どういうケースでどういう国選弁護人が派遣され、どういう活動を行ったのか、きちんと、チェックし、その情報を流通させることが必要だが、そのような体制を組むことができるのだろうか…。