情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

山本順三議員(自民),裁判結果待たず,永田氏の処分迫る~立ち上がれ,全NHK職員!

2006-03-31 23:24:39 | NHK番組改編事件
30日の参議院委員会で,永田チーフプロデューサー(当時)の処分を迫った山本順三議員の発言を,国会のインターネットTV(ここの山本議員をクリック。8分~16分ごろの間)で聞いてみた(永田氏の法廷での証言についてはここここなど参照)。

ただ,唖然とするばかり…。いままさに司法府で争われている事実関係について,告発した側の見解を真っ向から「伝聞だ」と切り捨て,証言した永田氏らの処分を迫る内容だ。NHKの橋本会長らもその尻馬に乗り,適切な対応をする旨回答している。

内部告発の先鞭を切った長井デスク(当時)に続き,貴重な発言をした永田チーフプロデューサーの証言をいずれも伝聞だとして処分を迫る山本議員の発言は政治介入そのものだ。


永田氏は,長井デスクの内部告発を裏付ける証言をした法廷で,次のように証言している。

NHK側代理人「(「従軍慰安婦」らの証言をカットしたことによって)よくなくなったというふうに思っているということでしょうか」

永田氏「特に最後のところで切るということの根拠として松尾さんや伊東さんが挙げておられます,証言者の信憑性ということですけれども,これはあまたの番組で言えることですが,戦争体験に限りませんが,歴史的な体験をされた方,特にあのようなつらい…つらい体験をされた方の…信憑性について,最後の土壇場で疑うなんていうことが,僕はあり得ないというふうに思っています。その人たちが何も得することなんかないんです。非常に恥ずかしい。歴史的なつらい体験をおとしめるような,そういう振る舞いをしたことの無残さということが,やっぱり間違っていたんじゃないでしょうか」


法廷主催者側代理人「(カットをとめようと上司に訴えたとき)証人としては,どういう思いだったわけですか。」

永田氏「まあ,それまでもいろんなことはあったんですけれども,放送当日のそういうことについては,さっきちょっと取り乱して恥ずかしいですけれども,もうやっぱり,放送人というよりも人間として,やっぱりやっていいことと悪いことってあるじゃないかというぐらいの気持ちでしたね」

永田氏「我々を律しているルール,放送に携わる人間を律しているルールというのは幾つかあるんですけれども,もし2つ挙げるとすれば,真実を希求する不断の努力ということ。これは野球をやる方がボールを追いかけたり,山登りをされる方が山の頂を目指すのと同じぐらい当たり前のこととしてあって,私はそのことを大事に思ってやってきましたし,若い人たちにも,真実というものを追い求める仕事なんだというふうに言ってきたわけです。もう1つ,やはり声を挙げられない人のいことを我々は大事にして,放送という形でそれを紹介していくと,立場の弱い人のために放送はあるんだというふうにずっと信じてきましたので,そのことの2つに照らし合わせてみて(みるならば),(松尾放送総局長や伊東番組制作局長は)彼ら(慰安婦)が言っていることが信憑性がないという判断でしたけれども,それをご本人の前で本当に今でも言えるのかということを申し上げたい。やはり,弱い人の立場に立って,やる仕事というのを,根本的に毀損する判断だったんじゃないでしょうか」

  ■ ■

NHKに勤める全職員の皆様,この永田さんを,そして先行した長井さんを助けてあげてください。

永田さん,長井さんは,弱い立場から,何の利益もないのに,本当のことを証言したのです。お二人を救うのは,同じ仲間の連帯しかないのではないでしょうか?


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永田CPを処分?~吉岡部長は…

2006-03-31 18:19:33 | NHK番組改編事件
30日の参議院総務委員会の予算審議の質問で、永田CPが女性国際戦犯法廷を取り上げた番組の放送後に安倍に呼ばれたのではなく出向いたことにしようという口裏合わせを行ったことを吉岡部長が話していたと証言したこと(ここ参照)をもって,NHKが永田氏の処分を検討していることが明らかとなった。

では,永田CPは何と証言したのか,振り返ってみておこう。

■■引用開始■■

「非常にびっくりしたのは,吉岡さんも含めてですけれども,伊東さんと松尾さんと野島さんと4人で集まってのことです。で,政治家の介入がもういろいろ記事なんかでも盛んに取り上げあげられ始めていた時期ですけれども,松尾さんが安倍さんのところに行ったのは,呼びつけられたのではなくこちらから出向いたということにしようということに,松尾さんと野島さんのやりとりの中でそういうふうになっていったということを吉岡さんから聞きました」

■■引用終了■■

吉岡部長,あなたの次の発言に一緒に苦労した仲間・後輩たちが注目しているのではないでしょうか…。  


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