情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

ヒゲ隊長こと佐藤正久参議院議員に市民有志が公開質問状提出へ!:NPJより

2007-08-15 21:36:19 | 有事法制関連
 
 
 News for the People in Japan(←クリック)が、ヒゲ隊長こと佐藤正久参議院議員に対して、弁護士を中心とする市民有志が公開質問状を送付することになったことを伝えている。

 [記者会見の案内]と[公開質問状案]も掲載されており、質問状の内容は一部変更されるかもしれませんが、それを前提に賛同される方は、連絡先の杉浦ひとみ弁護士へFAXをお送り下さいということだ。
 
 [公開質問状案]では、【報道が正しければ、貴殿の言う「巻き込まれる」行為は、外形的には、正当防衛・緊急避難の好況下での攻撃を導くものですが、それは意図的に緊急状態を作出したうえでの攻撃であり、実質的には、正当防衛・緊急避難の要件を満たさず、自衛隊法に違反するばかりか、憲法9条をないがしろにするうえ、自衛隊派遣の国会決定の意図を超えた行動を行うものでありシビリアンコントロールをも無視する許し難い行為というほかありません】と佐藤議員の発言を厳しく批判している。

 なお、賛同については、NPJでも引き継いでいるので、賛同される方は氏名と連絡先を書いてここ(←クリック)へメールを送ってもよい。

 また、記者会見はどなたでも歓迎するそうですので、時間があったら、参議院議員会館まで駆けつけてください。記者会見は、8月16日午後3時、参議院議員会館内会議室にて。



 










★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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NHKに佐藤正久議員の暴言を報道するよう要望しよう~次期経営計画について意見募集中

2007-08-15 15:07:36 | メディア(知るための手段のあり方)
 皆さまのNHKが、次期経営計画(←クリック)を発表し、8月31日(金)の17時までの間、「みなさまのご意見」をこちらの要項(←クリック)に基づいて、こちらのフォームで募集している。NHKは公共放送、すなわち、市民のための放送だ。それなのに、佐藤正久の「イラクではわざと攻撃に巻き込まれるようにして正当防衛を口実に応戦するつもりだった」という暴言(ここここここここ←など参照)を報道しないのはなぜか?

 戦前、柳条湖事件のとき、NHK(当時はラジオ放送)は、事件の真相を伝えたのか、伝えなかったのか?そして、その報道の結果、いかなる事態を招き、幾人の人間が犠牲になったのか?
(※柳条湖事件:満州事変の発端となった事件。関東軍が奉天=現在の中華人民共和国遼寧省瀋陽=北方約7.5kmの柳条湖の南満州鉄道線路を爆破したうえ、これを張学良ら中国側の仕業として戦火を開き、満州のほぼ全域を占領した)

 実際には、NHKは、陸軍戸山学校音楽隊出身の江木理一アナウンサーの「全国の皆さん!」というかけ声で始まる「国家の一員」意識付け番組たる「ラジオ体操」の最中に、わずか数分間の体操を中断してまで、柳条湖事件勃発を放送した。放送史上初の臨時ニュースであったという。

 …それを思うとき、それを反省するとき、市民のための放送局であるNHKが、佐藤発言について沈黙を守ることは許されないはずだ。今こそ、NHKの出番ではないのか?

 …残念ながら、NHKの次期経営計画には、「知る権利」、「監視」、「権力」、「圧力」、「影響」、「独立」という言葉は一言も出てこない。

 それに比べ、BBCは、先頃、トラストによる監督という新体制化での最初の年間レポート(←クリック)を公表したが、トラストの一番の目標として掲げられているのが、「BBCが独立を維持し、いかなる圧力、影響にも抵抗し続けること」(the BBC remains independent, resisting pressure and influence from any source.ここ←クリック、の11/56)である。彼の地の公共放送は、格好いいねぇ。だからこそ、視聴者が、今の倍の視聴料を払っても構わないと言ってくれるんだよ。

 NHKが意見を述べてくれと言っているんだから、意見を言って差し上げようではありませんか。

 「佐藤正久発言の問題性をきちんとニュースで報道しろ」…と。

 具体的でとっても分かりやすい提言です。それができないようでは、巨悪の問題点を追及することなどできない。巨悪の問題点を追及しないのでは、公共放送の名に値しない! 


 実は、次期経営計画は、じっくり読むととっても腹立たしいことが書いてある。
 例えば、

「予想される東海・東南海地震や首都直下型地震、台風や豪雨などの巨大化する災害に備え、ヘリコプターなどの初動出動体制の強化やロボットカメラの整備、地域防災ネットワークとの連携などに減災・防災の視点から取り組み、安全・安心の情報を伝えます。」

とあるが、これでは、大災害が起きたら、ヘリコプターやロボットカメラで自分達は安全なところから、きちんと悲惨な場面を報道してあげますよっていうだけだ。

そうじゃないだろう。大災害の被害を少なくするためには何が必要なのか、原発は安全なのか、新幹線はいかにブレーキをかけるのか、高速道路は落ちないのか…そういう検証を日頃から重ね、問題があればそこを改善させることこそが、【予想される東海・東南海地震や首都直下型地震、台風や豪雨などの巨大化する災害に備え】る報道機関のあり方ではないのか。

…などという問題も併せて、「みなさまの声」として届けましょう!












★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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柳条湖事件を反省しつつも佐藤正久「巻き込まれてでも戦争に参加する」発言を批判しない朝日は歴史評論家?

2007-08-15 03:36:33 | 有事法制関連
 
 
 朝日新聞は、夕刊で「新聞と戦争」というシリーズを掲載しており、太平洋戦争におけるメディアの「戦争責任」を見直している。この企画を読んで朝日新聞のジャーナリスト魂に期待していいかなぁと思っていたりもした。調査報道も心なしか増えたようにも思えていた…。現在、上記シリーズは、「柳条湖事件」を題材に「社論の転換」について取り上げ、柳条湖事件までは戦争拡大に反対していた朝日新聞の論調が一気に好戦的なものに変わっていったことを検証しつつある。ああ、それなのに、現代の「柳条湖事件」(未遂だったが)ともいえるヒゲの隊長・佐藤正久議員の「イラクでオランダ軍が攻撃されたら巻き込まれてでも正当防衛を理由に戦争をするつもりだった」発言については、いまだに、ひと言も触れていないのはなぜだろうか…(佐藤発言については、ここここここ←ご参照ください)。


 新聞と戦争シリーズで、朝日は、柳条湖事件について、次のような事実を指摘している。


①柳条湖事件の直前に(8月)、陸軍幹部と新聞社幹部が会合した際、東京朝日編集局長・緒方竹虎は、軍部の「満州独立論」の説明に対し、「時代錯誤もはなはだしい。もしそんなことをたくらんでも、今の若い者は一人もついて行かぬだろう」と指摘した。これに対し、軍幹部は、「いや、日本人は戦争が好きだから、火ぶたを切ってしまえばついて来るさ」と答えたという。

②柳条湖事件の1ヶ月半前(8月4日)、陸軍大臣南次郎が満州の状況が重大化しているため教育・訓練に励むよう軍司令官を集めて訓示したことについて、当時の東京朝日は「この上満州問題が軍人の横車に引きずられていくのを許さぬ」と、大阪朝日も「軍部が政治や外交に嘴を容れ、これを動かさんとするは、まるで征夷大将軍の勢力を今日において得んとするものではないか」と厳しく批判した。

③ところが、満州旅行中に殺害された参謀本部中村大尉の件について、中国が中国は関与していないとして謝罪を拒否したことを受けて、東京朝日は、柳条湖事件の直前(9月8日)、「共存共栄の原則」が中国側から蹂躙されつつある、「国策発動の大同的協力に向かって、その機運の促進と到来を…切に希望」すると一気に好戦的報道に転じた。

④柳条湖事件(9月19日)の翌日の社説で、朝日は、事態の拡大を避けるよう求める社説を掲載したが、現地の暴走で、(日本の)朝鮮軍が事件を起こした(日本の)関東軍に参加して拡大路線が始まると、東京朝日は、「帝国政府としての声明を発して、…国民に国軍の行動を徹底せしむるところがなければならぬ」と述べ、軍を批判しないで政府にハッパをかけたという。大阪朝日も批判せずただ沈黙を貫いたという…。

⑤柳条湖事件を中国が起こしたとの号外を読んだ安岡章太郎の母は、「こんども本当は日本軍が爆弾を仕掛けたに違いない」と話した。

⑥柳条湖事件の直後(9月23日)、幣原外相と駐日中国公使蒋作賓が会談した際、「幣原外相が事件の責任は日本にある旨繰り返し述べた」との報告を蒋公使が本国にしたことを、ロイター通信が報道していた。


 すばらしい検証記事だと思う。新聞がいかに権力に弱いか、世論がいかにコントロールされやすいものであるか、よく分かる。そして、歴史には幾つかの岐路があることも…。朝日は、この検証を通して、弱さを知ればこそ、「今、朝日は、権力監視機能を放棄しない決意を固めている」ことを社内外で宣言しているのではないだろうか。

 それにもかかわらず、本来、議員辞職や推薦した自民党の責任までも問われなければならないほどニュースバリューが高いはずの佐藤正久発言を無視する姿勢には、皮肉の1つや2つも言いたくなる。

「どうせ、歴史批判は死んだ人の批判だから、怖くないよね。朝日新聞は歴史評論しかできないのか」

「大阪朝日が柳条湖事件を機に戦火が拡大することについて沈黙したことを反省しているのに、なぜ、佐藤正久発言について、再び、沈黙を守るのか」

「佐藤正久なんて小物の発言はいちいち取り上げてられないってか?小物もたたけないで大物をたたけるはずがない」

上記検証記事では、朝日新聞社内でも、ミニ柳条湖事件があったことを伝えている。

【19日未明、満鉄線爆破の一報が朝日に入った。東京朝日の編集局長緒方竹虎は、「出先の出来ごとだから」小さく扱うよう指示した。ところが、さきの8日付の社説を読んで、「朝日が対中国強硬論に変わったと受け取った整理部員が、「日支両国戦端を開く」のニュースで紙面を大展開した。整理部デスクが始末書を書いた。ほどなく朝日は大きく社論を転換する】

この内輪話を載せたのは、反省なのか言い訳なのか…。

このシリーズの6回目で、朝日は、「謀略のレールの上を軍部が独走した。その背中を新聞が押した」と真摯に反省している。

佐藤正久発言にみるように、いま、自衛隊は謀略のレールの上を走ろうとしている。朝日は、また、その背中を押すのか?

佐藤正久発言を批判しないままでいることは、上記朝日新聞社内ミニ柳条湖事件が実は、整理部単独の判断ではなく上層部をも巻き込んだ「謀略」だった、という印象を与えてしまうように思うが、いかがでしょうか…。










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