情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

NHK経営委員長が社長の会社が受信料収納でNHKと随意契約~醍醐教授告発!

2009-02-08 05:40:48 | メディア(知るための手段のあり方)
 昨日、「視聴者のみなさまと語る会~NHK経営委員とともに」っていうのが開催され、出かけてきた。まさか、当たるはずがなかろうと思って申し込んだのだったが、会場での説明に驚いた…。なんと、応募者はわずか84人だったという。全員に参加できるとの通知を出し、60人程度が出席すると回答したらしい。ここで、私は、NHKの広報力をもっても、84人しか、応募しないなんて、NHK大丈夫か?いやいや、それ以上に、日本大丈夫か?っていうショックをうけ、軽い眩暈がした。どうやれば、84人にしかならないのか…。普通なら、広報担当者は叱責をうけるはずだろうに…。もしかしたら、うまく、限定したということで、賞賛されてたりして…。

 気を取り直しつつ、経営委員側からの事業計画や予算の説明を聞いた後、本題の質疑に入った。残念ながら私は指されなかったが、鋭い質問もいくつか飛んでいた。そんななか、終盤で、東大の醍醐教授が、経営委員長の出身会社とNHKの密接な関係について爆弾質問をした。

 
 【NHKが、小丸成洋経営委員長が社長を務める福山通運(本社・広島県)の子会社に対し、山口など4県で07年度以降、受信料の収納業務などを随意契約で委託していたことが分かった。7日、東京都内で開かれたNHKの「視聴者のみなさまと語る会」で小丸委員長が参加者の「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」共同代表・醍醐聡東大教授の質問に認めた。競争入札などを経ずに随意契約を結んだことを疑問視する声も上がっている】(毎日・ウェブサイト=http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090208k0000m040082000c.html)

 確か、【小丸氏は04年6月に経営委員となり、08年12月に経営委員長に選任された。委託契約は小丸氏が委員在任中の契約にあたる。委員長就任の際「NHKと特別な利害関係がない」ことも選任理由とされた】はずだ(上記毎日)。


 この疑惑について、【小丸氏は「他の業者がやらないと聞き、NHKの依頼を受けた」と話した】という(上記毎日)。

 前の経営委員長も機材の関係で、NHKと取引がある会社の出身だったと記憶しているが、やはり、財界人を経営委員会に送り込むこと自体が、問題だ。(醍醐教授のブログ→http://sdaigo.cocolog-nifty.com/blog/2009/02/in-3377.html)



 ところで、この経営委員会人事関係での質問で、まさに、前委員長が委員にも選ばれる前に経営委員長に内定したという報道について、NHK経営委員会の見解を質す声があがった。これに対し、経営委員が、「マスコミが書いただけ」という趣旨の回答をしたことにはたまげた…。NHKは「マスコミ」ではないのか…と。本当に、マスコミという発言をするときに他人事のように話していた。


 
 私は、事前には質問は用意していなかったが、編集権がらみで社内に内部的自由を維持する仕組みを設けたらどうかとの質問に対し、編集権はNHKにあるという趣旨の回答を繰り返したので、次のような質問をしようと考えていた。


 NHKの編集権が会長にあることを前提にしても、同時に言及した不偏不党ということを会長や編集責任者が維持できるとは限らない。むしろ、地位の高い者、権限をもっているものが、偏向したときのほうが悪影響が大きいはずだ。そこで、質問します。
 1:会長や編集責任者は、不偏不党を貫けるのか?
   もし、そうだとしたら、貫けるという具体的根拠は何か?

 2:もし、不偏不党を貫けないとしたら、その弊害に備えて先ほど質問された社内的なシステムを設置する必要はないのか? 
   もし、必要がないと考えるとしたら、その理由は何か?

 3:ドイツなどでは編集責任者らの暴走に備えて、内部的自由を維持する仕組みがあるが、そのような仕組みつくることこそ、ジャーナリズムを強化すること(経営9方針に含まれている)につながるのではないか?
   

 どう答えていただけるか、楽しみだったのだが…。



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