ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

続けて本話題

2013-10-24 18:46:05 | 本・マンガ・絵

 

アマゾンの本をあれこれ検索していて、題名だけでグイーッと惹かれて買ったもの。

群ようこさんのエッセイは軽妙で、かつ歯切れがいいので楽しく読めます。

著者と私は、ほぼ同年代、いえいえ正直に申しますと、私の方が4つ年上。

同世代だというだけでなく、思考回路も記憶も、なんとなく近い気がして(勝手に言ってすんません)、

読み始めたら、ガハハと笑ったり、そうそうそーだよと共感したり、あっそうくるか…と思ったり。

実物はこちら

 

寄る年波には平泳ぎ (単行本)
クリエーター情報なし
幻冬舎

 

エッセイ集ですから、一つのエピソードでお休みもできるのに、ついつい通して読んでしまいました。

各タイトルだけでも「どんなお話だろ」と、楽しくなります。

「遺跡の発掘隊」というタイトルを見て、私の好きなエジプトだとか、そんなお話かなと思ったら…

これもまぁ大笑いしながら読んだのですが、実は「ご実家のお片づけ」のお話でした。

お母様が入院なさり、その間にご実弟が実家の片づけをせねばならぬと…。

ご実家は、どの部屋もお母様の「モノ」であふれているのですと。

なんか似たよーな家がありましたなぁ…。

でも、とても足元にも及ばないすさまじさ…。お母様は以前にも入院なさっておられ、

そのとき弟君はバッグを20個処分されたそうです。

まぁそのほかいろいろなわけですが、最後に「ハギレと反物、毛糸」の処分で、

著者が「反物と毛糸はもらう、はぎれは処分してよし」と言ったところ、

そのハギレが、45リットルのゴミ袋10個分になり、弟君はそのほかの「膨大」なゴミとともに、

直接車で焼却場に運ばれたと…。わははと笑った後で、自分のハギレ入れの箱の数を見て、

「………」、なんとかせねば…は我が家もご同類なのだったー。

著者は「ひとつ買ったら三つ捨てる」と決めて暮らしておられるそうですが、

私など「ひとつ買ったら、にたようなものをまたひとつ買う」…減るわけがない…。

 

「発掘」とあるのは、弟君がお母様の室内着を探しているというので

「以前買ったスポーツウェアがある」と知らせたところ、あまりに衣類が山積のため、

「いまだ発見できません」…そして偶然山積の服のしたから探していた「書類」、

衣類ではなく「書類」がみつかって「発掘しました!」と…。

いやあ実のところ、実家の母のもの、父がいろいろ病気をしたりで、いまだほとんど片付いていないのです。

まぁ着物はおいておけばいいのですが、わずかに衣類を少し片付けたまま…です。

あぁ発掘隊を編成(ったって私ひとりですが)して、本気でかからねば。

なんでかって?そのあと自分のものも、今から「一つ買ったら三つ捨てる」前に、

一つも買わずに四つくらい捨てる…を実行しておかないと、です。

 

このエッセイ集の一番最後には「エンディング・ノート」のことが書いてあります。

私は、50を過ぎたころから「人生の終わり」についてのことを話したり決めたりすることに、

「縁起でもない」とか、「まだ早い」というキモチが薄れました。

だからエンディングノートにも抵抗はありません。

義父母が相次いでなくなったとき、実は「相続」でいやな思いをしました。

よくある話といえばそれまでですが、一人息子で何の問題もない相続に、

あれこれチャチャが入り、親族同士で腹の探りあいだのなんだの。

直接の相続に関わりない私が、全ての電話対応で、

しまいに「すみませんが主人の会社の電話言いますからソッチにかけて、じかに本人と話してください」と。

我が家は私も一人っ子ですから、父がもしものときも、別段問題はないのですが(父よ、借金はないよね)

それでもあれこれ憂いごとを残さぬようにと、父は公証役場で遺言状を作成しました。

元気で生きるつもりでも、ニンゲン明日のことなんかわからないのは、みんなおんなじです。

まあ相続については書類があれば、我が家は問題なし…しかし…

ぎょえええ、私のばやい…この山ほどの古着や、ためこんだ食器を片付けるのは誰なんだぁぁ。

オットであればまだしも、私があとに残った場合には、

どこのどなたか存じませぬが、そのときは文句言いつつ片付けてくだされ。

その謝礼分くらいは残して、それをエンディング・ノートにひっそりと書いておきますれば…。

 

「寄る年波には平泳ぎ」・・・うまいっ、でもカナヅチの私は平泳ぎもできません。

年波におぼれてしまわないように、私は「寄る年波には手こぎボート」で、

できるだ流れに逆らわないように、キコキコと漕いでいきましょう。

疲れたら、流れにまかせて寝転がって、空行く雲を眺めたり…

だーかーら、そんなのんきなことを考える前に、積みすぎの荷物でボートが沈没しない工夫をするのよっ…。


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8 コメント

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Unknown (とんぼ)
2013-10-25 22:54:47
akkomam様

エンディング…なんておおげさなものでなくても、
ちょっと書き留めておく…のは、ボチボチ必要かなと。
現金や資産がどうの…は、法律もありますが、
好きな着物や、好きな本などの行く先だの、
いろいろ思います。
今日は「お墓のリポート」で、お墓を友達同士で買って、
そこに入る…それを「墓トモ」というのだそうで。
なんだか切なかったです。
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Unknown (とんぼ)
2013-10-25 22:51:11
信蔵様

あるんですよね、そういうこと。
友人の父親も、親が離婚したので何十年も音信不通だったのに、
ある日突然孤独死を知らされて…。
借金がどうのとか、もうたいへんでした。
重要なものくらいは、ちゃんと伝えておかないと、ですよね。
返信する
Unknown (とんぼ)
2013-10-25 22:49:20
ちゃちゃ様

どう見てもムダ…というものを、かき集めています。
20代のころのミニスカートとか…あぁぁ。

相続人ではないので、あれこれ理屈を言うのです。
ハツキリと「遺産が入ったなら、少しかしてもらえないか」とか
そんな風にいうならともかく、お世話になった挨拶代じゃありませんが、
それくらい出すのが当然…と言われましたよ。
オカネは人を変えたり、本心を出させたりするものですね。
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は~~い! (akkomam)
2013-10-25 14:08:41
片づけま~~す、って、
何回言い聞かせても、
日延べしている私ですが、
エンディングノートは
なんだか書きたくないのです。
書くのが面倒なのか、
元気なうちに
言葉で伝えようかとか、
まだ迷っています。

でも郡さんの考え方、
好きですね。
秋の夜長に
読んでみましょう。
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身にしみて・・・ (信蔵)
2013-10-25 07:25:14
ものすごくよく分かります、一人暮らしの義兄が9月末に急死しました。なんでもグチャグチャの中からやっと発掘しました。引き落としの通帳、保険証書、印鑑。まだまだ必要なものがあるのです、困ったことです。かたずけられない人っているのですね
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Unknown (ちゃちゃ)
2013-10-25 00:39:42
50を過ぎると
明日死ぬかもしれない・・・というのが
突飛なことではなくなりますね。
でも、90まで生きるかもしれない。
生きてるうちに使うかもしれない物は
無理に捨てないことにしました。
処分業者にトラックで運んで貰う為の
費用があればお任せでいいです。

ご主人、一人っ子なのに
相続でもめることなんかあるんですね。
相続人でもないのに口を出すなんて
恥ずかしい感じがしますが・・・
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Unknown (とんぼ)
2013-10-24 21:22:53
古布遊び様

笑いながらふと、おいおいヒトゴトじゃないぞ…と、
思いましたよ。
「なんとかしなくては」が口ぐせになりそうです~。
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Unknown (古布遊び)
2013-10-24 19:58:47
群 さんのエッセイは楽しく読めますね~
私も好きです。

この度のお話はむむむ、、、、と考えさせられました。わかっちゃいるけど、の世界で、なかなか実行できないんですよね~
しかし、しかし本当に何とかしなくてはと布の山を見ながら改めて思いました。
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