えぇ写真がありませんで…これから洗い張りをしようかどうしようか、
迷っている生地です。トラっこですー。
昨日の説明不足も合わせて、のお話しです。
着物はもともとが、洋服も同じだと思いますが、
今の暮らしのようにしょっちゅう洗う、というものではなかったわけです。
できませんよね、道具も限られていたし。
そのかわり、汚れを防ぐ方法などを考えていました。
例えば、着物の掛け衿ですが、あれは汚れたらあれだけはずして洗えます。
またあまりにも汚れすぎたら、とってしまえば、その下の本衿はきれいですね。
時代劇で、庶民が黒繻子の衿を掛けているのは、髪油で衿が汚れてもいいように
目立たないように、そしてあれをまたはずして洗うわけですね。
また、昭和初期などの着物のすそにはガロンテープというものがついています。
これは擦り切れを防ぐと同時に、汚れたらそれをはずして洗うこともできました。
それにしたってほかも汚れる…と思います?
昨日洗剤を使った洗濯で「今の感覚」のお話をしました。
つまり、こんなに便利でなんでもある時代には、例えば衿の薄汚れたシャツなんか
何日もきていたら「不潔」とか「おふろに三日はいってない」といったら
ヤッダーと敬遠されますよね。
江戸庶民はお風呂は毎日(湯屋)通いましたが、洗髪は10日に一度程度、
髪は毎日結いなおしたりなでつけたりしましたが、
髪結には「ふけしごき」というふけとりの作業までありました。
日々の暮らしの中に「洗剤」とか「せっけん」とかはナシ。
例えば、江戸時代の庶民は、食事の最後は、御飯茶碗にお湯やお茶を入れ、
おしんこの残りなどでお茶碗の中をきれいにぬぐい、
それを食べてお湯も飲み込んで「ごちそうさま」、食器はそのまま箱膳に入れて
フタをして片付けました。やだーっきったない…でしょうけれど、
まずハンバーグだのカレーだのという油脂分の多い料理はナシ、
せいぜい鰯に芋のにっころがし、たくあんにお汁、くらいです。
それと、江戸は上水を使って井戸にしていました。
つまり、普通の井戸のように地面を水脈まで掘って、ではなく、
いってみれば地中を走る「本管」に当たるように井戸を掘った、です。
だから水はとても貴重だったわけです。
フランスでは昔トイレがなく、器にとって捨てていた…。
町の通りには、部屋の中で用をたしたものを外に捨てるのでたいへんだったとか。
江戸の町も、町ができた当初はにたような状況だったそうです。
「きれい」が当たり前の今では、考えられないことですが、
それだけ生活習慣も衛生観念も、今とは違っていたわけです。
そんなころから着ている着物、なわけです。
これを今の暮らしに当てはめて、もっと清潔に、と考えるなら、
どこをどうすればいいか、と考えねばなりません。
和裁が特殊技術になってしまった今、
汚れたらちりめんも解いて洗えばいい、解いたらあとどうするのよ、ですね。
だから、洗えないものはプロに、となるわけです。
呉服屋さんの「作業価格」というのは、お店によって違います。
ちょっとややこしいですが、私がいつもお願いするところは…
隣町で、昭和30年代からやっている町の呉服屋さんです。
それぞれの状況や、扱うものによって上下がありますが、大体のところ
解き代は3500円。
丸洗い、つまり「ドライクリーニング」ですが、
袷で6700円前後、単は5300円くらい、
袷でも、自分で解いて胴裏八掛は自分のところで洗えば、
丸洗いは「単」と同じ価格ですが、着物の形はなくなりますね。
生き洗いだと、シミなどの汚れによって価格は変わります。
洗い張りをしてもらうと表だけなら6000円弱、裏も八掛もだと
10000円以上かかります。
つまり、自分のところで全部解いて洗って、それで仕立てを頼めば、
仕立て代だけですむわけですね。
仕立て代は、それぞれのお店などでかなり幅があり、
またウールとか袷とか、小紋、訪問着、などで差があります。
つまり、今の時代に着物を着るということは、メンテにお金がかかる、
ということです。木綿ウールなら、自宅でも洗えます。
でも絹の袷になってくると、考えなきゃなりません。
紬系はなんとかなります。でもちりめん系は…です。
今回、手持ちの本をいろいろ調べてみましたら、
昭和39年の和裁本で、すでに「外出着やお召しは家庭での洗濯はムリ」と
記述がありました。家でするならウール・木綿…と。
その反面、幸いにもいい洗剤とか道具とかがでてきたわけですから、
「できる」ことを探して、自分の状況に当てはめればいいわけですね。
まとめてみると、まず何ができないか、ではなく「できるもの」を考えます。
ウール・木綿、紬系の絹の単、もし失敗したら別のものに使うつもりの着物。
ではとりあえず、解くところから…。
何をそうするかは、ご判断で…ということで。
まず場所ですが、糸くずが出ますから、できれば広い場所で、
衣装敷きをひくか、古いたとう紙、古いシーツなどを広げるといいです。
ものすごく古い着物は、解くと縫い目から埃が立ちますが、
それは細かくて、眼には見えねど鼻にくる…クシャミ連発ですわー。
私はマスクをしています。アンティークくらいのものを解くときはご注意を。
着物を解くのは、縫う順番の逆にしていけばいい、
ということは縫う順番を知らなきゃならないわけですが、
まず衿をはずします、そこからです。
私は母のやっていたことしかわかりませんので、
私流ですが、衿の次は袖、おくみ、脇、背縫いです。
たまに都合で(袖の生地がほしくて)袖からやっちゃったりもあります。
袷の場合は裏がありますので、私はおくみをとりながら裾を解きます。
裏は裾は細かくくけてありますが、胴体はとめつけてあるだけですから、
カンタンに取れます。これで順番が合っているかどうかはわかりませんが、
最初に衿、次に袖、とやっていくのが一番とりやすい、というのは、
一度解いてみるとわかります。こういうことは、長く続いてきたことですから、
こうしなければならない、ではなく「こうするといいよ」だと思います。
解く道具は、今風のリッパーでも、鋏でもお好みで。
ただしリッパーは切れすぎると、布まで切ってしまうことがあります。
新しい着物は、少し切って糸を引くとすーっと抜けるのですが、
古いものは糸がきしみます。ムリに引っ張ると糸穴が大きくなったり、
布が切れたりしますので、根気よく一目ずつ切ってください。
母はいつも「解きものは、天気のいい風の吹く日に縁側で」と言いました。
つまり、晴れて空気が乾燥している日、ということです。
そうすると糸も布も乾燥して、すべりがいいというわけです。
古い着物は、それでもきしみます。もう糸が布にしっかり食い込んでいる感じ。
縫った人の「手」によっても、解きやすさは違いますが、
特に袖付の「止め」部分の「閂(かんぬき)止め、「虫止め」とも言いますが、
きっちりついているものですから、ここは慎重にやってください。
一箇所解いたら、糸くずを始末すること。例えば衿を取ったらそこで一度始末。
私の場合、もう着物にしないものは、荷造り用の粘着テープを
5センチくらいに切ってちょんちょんと押さえて屑をとります。
これをやると布面が毛羽立つことがありますから、いいものはダメですよ。
こうして解いたら、本体、胴裏、八掛、と分けてざっとたたみ、
それぞれポリ袋に入れちゃいます。これで一段階終了。
次に洗い張りをするとしたら、本体を出して、一枚ずつ傷、シミ、汚れ、ヒケなど
細かくチェックします。ここで例えば裾がかなり汚れてるの傷んでるの、
というようなときは、仕立てに出すとき「腰で上下を入れ替えて」と頼めば、
小紋や紬なら、腰で切って、いいところを下にと縫い直してくれます。
面倒なら「傷みを見て、いいように更生して」といえば、やってくれます。
胴裏は黄変やシミがなければ、洗ってそのまままた胴裏に使えますが、
アンティークなどで色変わりやシミなどが多い場合は、取り替えたほうが無難。
八掛は使えればよし、色を変えたいときは、その八掛はとっておけば、
また別の着物につけることもできますから、洗って保管。
こんなふうに、全部そのまま縫い直すとか、なにかだけ変えるとか、
ここで決めてしまうわけです。これで第二段階。
また長くなっちゃいましたので、
いよいよ洗い張り…はまた続きとさせてください。
迷っている生地です。トラっこですー。
昨日の説明不足も合わせて、のお話しです。
着物はもともとが、洋服も同じだと思いますが、
今の暮らしのようにしょっちゅう洗う、というものではなかったわけです。
できませんよね、道具も限られていたし。
そのかわり、汚れを防ぐ方法などを考えていました。
例えば、着物の掛け衿ですが、あれは汚れたらあれだけはずして洗えます。
またあまりにも汚れすぎたら、とってしまえば、その下の本衿はきれいですね。
時代劇で、庶民が黒繻子の衿を掛けているのは、髪油で衿が汚れてもいいように
目立たないように、そしてあれをまたはずして洗うわけですね。
また、昭和初期などの着物のすそにはガロンテープというものがついています。
これは擦り切れを防ぐと同時に、汚れたらそれをはずして洗うこともできました。
それにしたってほかも汚れる…と思います?
昨日洗剤を使った洗濯で「今の感覚」のお話をしました。
つまり、こんなに便利でなんでもある時代には、例えば衿の薄汚れたシャツなんか
何日もきていたら「不潔」とか「おふろに三日はいってない」といったら
ヤッダーと敬遠されますよね。
江戸庶民はお風呂は毎日(湯屋)通いましたが、洗髪は10日に一度程度、
髪は毎日結いなおしたりなでつけたりしましたが、
髪結には「ふけしごき」というふけとりの作業までありました。
日々の暮らしの中に「洗剤」とか「せっけん」とかはナシ。
例えば、江戸時代の庶民は、食事の最後は、御飯茶碗にお湯やお茶を入れ、
おしんこの残りなどでお茶碗の中をきれいにぬぐい、
それを食べてお湯も飲み込んで「ごちそうさま」、食器はそのまま箱膳に入れて
フタをして片付けました。やだーっきったない…でしょうけれど、
まずハンバーグだのカレーだのという油脂分の多い料理はナシ、
せいぜい鰯に芋のにっころがし、たくあんにお汁、くらいです。
それと、江戸は上水を使って井戸にしていました。
つまり、普通の井戸のように地面を水脈まで掘って、ではなく、
いってみれば地中を走る「本管」に当たるように井戸を掘った、です。
だから水はとても貴重だったわけです。
フランスでは昔トイレがなく、器にとって捨てていた…。
町の通りには、部屋の中で用をたしたものを外に捨てるのでたいへんだったとか。
江戸の町も、町ができた当初はにたような状況だったそうです。
「きれい」が当たり前の今では、考えられないことですが、
それだけ生活習慣も衛生観念も、今とは違っていたわけです。
そんなころから着ている着物、なわけです。
これを今の暮らしに当てはめて、もっと清潔に、と考えるなら、
どこをどうすればいいか、と考えねばなりません。
和裁が特殊技術になってしまった今、
汚れたらちりめんも解いて洗えばいい、解いたらあとどうするのよ、ですね。
だから、洗えないものはプロに、となるわけです。
呉服屋さんの「作業価格」というのは、お店によって違います。
ちょっとややこしいですが、私がいつもお願いするところは…
隣町で、昭和30年代からやっている町の呉服屋さんです。
それぞれの状況や、扱うものによって上下がありますが、大体のところ
解き代は3500円。
丸洗い、つまり「ドライクリーニング」ですが、
袷で6700円前後、単は5300円くらい、
袷でも、自分で解いて胴裏八掛は自分のところで洗えば、
丸洗いは「単」と同じ価格ですが、着物の形はなくなりますね。
生き洗いだと、シミなどの汚れによって価格は変わります。
洗い張りをしてもらうと表だけなら6000円弱、裏も八掛もだと
10000円以上かかります。
つまり、自分のところで全部解いて洗って、それで仕立てを頼めば、
仕立て代だけですむわけですね。
仕立て代は、それぞれのお店などでかなり幅があり、
またウールとか袷とか、小紋、訪問着、などで差があります。
つまり、今の時代に着物を着るということは、メンテにお金がかかる、
ということです。木綿ウールなら、自宅でも洗えます。
でも絹の袷になってくると、考えなきゃなりません。
紬系はなんとかなります。でもちりめん系は…です。
今回、手持ちの本をいろいろ調べてみましたら、
昭和39年の和裁本で、すでに「外出着やお召しは家庭での洗濯はムリ」と
記述がありました。家でするならウール・木綿…と。
その反面、幸いにもいい洗剤とか道具とかがでてきたわけですから、
「できる」ことを探して、自分の状況に当てはめればいいわけですね。
まとめてみると、まず何ができないか、ではなく「できるもの」を考えます。
ウール・木綿、紬系の絹の単、もし失敗したら別のものに使うつもりの着物。
ではとりあえず、解くところから…。
何をそうするかは、ご判断で…ということで。
まず場所ですが、糸くずが出ますから、できれば広い場所で、
衣装敷きをひくか、古いたとう紙、古いシーツなどを広げるといいです。
ものすごく古い着物は、解くと縫い目から埃が立ちますが、
それは細かくて、眼には見えねど鼻にくる…クシャミ連発ですわー。
私はマスクをしています。アンティークくらいのものを解くときはご注意を。
着物を解くのは、縫う順番の逆にしていけばいい、
ということは縫う順番を知らなきゃならないわけですが、
まず衿をはずします、そこからです。
私は母のやっていたことしかわかりませんので、
私流ですが、衿の次は袖、おくみ、脇、背縫いです。
たまに都合で(袖の生地がほしくて)袖からやっちゃったりもあります。
袷の場合は裏がありますので、私はおくみをとりながら裾を解きます。
裏は裾は細かくくけてありますが、胴体はとめつけてあるだけですから、
カンタンに取れます。これで順番が合っているかどうかはわかりませんが、
最初に衿、次に袖、とやっていくのが一番とりやすい、というのは、
一度解いてみるとわかります。こういうことは、長く続いてきたことですから、
こうしなければならない、ではなく「こうするといいよ」だと思います。
解く道具は、今風のリッパーでも、鋏でもお好みで。
ただしリッパーは切れすぎると、布まで切ってしまうことがあります。
新しい着物は、少し切って糸を引くとすーっと抜けるのですが、
古いものは糸がきしみます。ムリに引っ張ると糸穴が大きくなったり、
布が切れたりしますので、根気よく一目ずつ切ってください。
母はいつも「解きものは、天気のいい風の吹く日に縁側で」と言いました。
つまり、晴れて空気が乾燥している日、ということです。
そうすると糸も布も乾燥して、すべりがいいというわけです。
古い着物は、それでもきしみます。もう糸が布にしっかり食い込んでいる感じ。
縫った人の「手」によっても、解きやすさは違いますが、
特に袖付の「止め」部分の「閂(かんぬき)止め、「虫止め」とも言いますが、
きっちりついているものですから、ここは慎重にやってください。
一箇所解いたら、糸くずを始末すること。例えば衿を取ったらそこで一度始末。
私の場合、もう着物にしないものは、荷造り用の粘着テープを
5センチくらいに切ってちょんちょんと押さえて屑をとります。
これをやると布面が毛羽立つことがありますから、いいものはダメですよ。
こうして解いたら、本体、胴裏、八掛、と分けてざっとたたみ、
それぞれポリ袋に入れちゃいます。これで一段階終了。
次に洗い張りをするとしたら、本体を出して、一枚ずつ傷、シミ、汚れ、ヒケなど
細かくチェックします。ここで例えば裾がかなり汚れてるの傷んでるの、
というようなときは、仕立てに出すとき「腰で上下を入れ替えて」と頼めば、
小紋や紬なら、腰で切って、いいところを下にと縫い直してくれます。
面倒なら「傷みを見て、いいように更生して」といえば、やってくれます。
胴裏は黄変やシミがなければ、洗ってそのまままた胴裏に使えますが、
アンティークなどで色変わりやシミなどが多い場合は、取り替えたほうが無難。
八掛は使えればよし、色を変えたいときは、その八掛はとっておけば、
また別の着物につけることもできますから、洗って保管。
こんなふうに、全部そのまま縫い直すとか、なにかだけ変えるとか、
ここで決めてしまうわけです。これで第二段階。
また長くなっちゃいましたので、
いよいよ洗い張り…はまた続きとさせてください。
きしんで糸が引っ張れない、ウ~ンもう!と
思いながら必死で解いたのに生地がビリッと
破れた時のショック、・・・
初めての経験でしたが、とんぼ様は何度も
経験されておられるのでしょうね。
分かっちゃいるけど~でしたが、現実を直視すると、こりゃ大変だぁ!
まずは解くことの練習からです。
「着物が好き」と公言しているのですから、こういう地道なことも引き受けなくては、と再確認しています。
柄は良かったのですが、たぶん着られる状態としてはかなり危機的で
濃い色目だったので、成功すればもうけもの!とやりました。
解きも一度やってみました…見るとやるとでは大違いでした。
持病にさわってしまったので、これきりですが
またやってみたいです^^くわしい説明ありがとうございます。
ありがとうございました!
なるほどなるほどと頷きながら読ませていただきました。
確かに着物を解いた時
袖の角のところから
塵だか埃だか出てきました。
今度からマスク着用します。
こういうお話を聞くと
ますます着物を大切にしたいと思います。
着物を知ることが
消費社会の洗脳を解くことに繋がるかもしれませんね。
メガネ+マスクで万全!と思って解いたら、メガネとマスクの間でむき出しになっていた頬と耳たぶがやられて皮膚炎になったこともあります(しくしく)
埃ってどうして、袷の表地と裏地の間にあんなに溜まるんでしょうね。
私が前に洗い張りをお願いしたお店は、解き代900円でした。たぶんそこは、取次ぎせずに自社で全部やっていて、中間マージンが全く入っていないんじゃないかな・・・と思います。
素人が半日~1日仕事で苦労して解くことを考えると、その値段でやっていただけるならお任せしてしまおうという感じです。むしろ安くて申し訳ないような。
こういうお話を聞いてると、「ああ、あれ・いじりたいんだった!」「あのきもの、解いてみなイカンのだった!」と、気持ちが逸ります!
この春は、田畑の合間を縫って「解きもの」頑張ろう!と誓いましたので、とんぼさん、時々「やってる~?」とチェックをお願いいたします(笑)
ただ、億劫なのが、真綿入りの「八反」。喘息起きそうです素敵な縞のものばかりなので、絶対無駄にしたくないのですが
ほんっとに腹立ちますよね。
キーキーあの音も気持ち悪いし、
最後の一箇所で、ビリッなんて…。
かぞえきれないほどやってますー。
あの埃くささとか、粉っぽい空気とか、
なんか終るとシャワーあびたくなります。
修行は厳しかったのですねぇ。
でも、私も、自分がちゃんと
和裁をやっていなくても、
解いたおかげでわかったことが、
たくさんあります。勉強勉強!です。
着物って、ほんと今の時代は「メンテ」が
一番の問題なんですよね。
私も今更和裁は…逃げさしてもらいたいので、
せめて洗うくらいは…。
単は縮まないものなら積極的にトライ!
色落ちだけ注意ですが。がんばですー。
解きも、一度にはできないときもあります。
今日は衿だけとか、ムリせず少しずつ、
またトライしてみてくださいね。
古いもので臭いからして湿気臭いのなんてのは
要注意です。私も最初わからなくて、
はじめてからクシャミでるわ、涙出るわ…。
エプロンの上にもなにやら茶色い粉が…。
そんなに古いものでなくても、
古着として買ってきたものは、
袂の中などは、一度ひっくり返すといいです。
水洗いだけでも、ほんとにさっぱりしますし、
気分的にもいいですよね。
そうやって大事にしたものは、
ちゃんとがんばってくれますし。
アレルギーがおありになるんでは
たいへんですねぇ。
古いものって、糸をぴーっと引っ張ると
埃が煙のようにモワモワンと…。
あれは見たくないですねぇ。
和服に関しての価格は、呉服屋さんでも、
染屋さんを抱えてるとかいないとか、
直の質会やさんとか、それぞれで
基準価格なんて「あってないようなもの」
という感じですね。
安いところを探すのも、今の人には
必要なことになってくるのでしょうね。
うきうきするのもくしゃみするのも「解き」
なんですよー。解いたら昔のものがでてくる
なーんてこともありますよ。
私は羽織のたもとから「昭和20年代」
だったかなーもっとまえだったかの、
滋賀の切符を見つけました。
この羽織着て、どこへ行ったのかなーって。
衿芯に「恋文」でもおりこんでないかと
とくときは毎度ちょっと楽しみ?!