ウダウダしていたいところでしたが、そうも言っておられず、今日は息子の病院。
薬だけなので、比較的早く済みましたが、それでも帰ってくれば2時間半かかってました。
ほんとに病院って時間がかかりますよね。それでも処方箋いただけましたので、一安心です。
さて、どうせ待たされるのだから、と持っていったのが写真の本です。
文庫タイプで小さいので、バッグにポンと入れて持って行きました。
ほとんど全部が「絵」なので、待ってるうちに読んで、というより「見て」しまいました。
民族衣装 (マールカラー文庫 (1)) | |
クリエーター情報なし | |
マール社 |
「はじめに」によれば、この本は、19世紀のフランスの有名なデザイナー、オーギュスト・ラシネ氏が、
1877年から1888年にかけて刊行した「服飾史」の中の一部。
ホンモノは、当時の印刷技術を駆使した、美しい色刷りだそうです。
全部で6巻からなるもので、もちろんさまざまな技術なども載っているわけですが、
この本はそのごく一部、6巻の中の「民族衣装」という図版だそうです。
多くは19世紀、中には14世紀とか、古いものもあります。国はフランス、スペインなどのヨーロッパと、
トルコ、インド、ペルシャ、アフリカなど。
ひとつひとつ、特徴とかそれを着ている人の身分、地位なども書かれています。
例えば表紙の一番上の左、後ろ向きの女性
これは「ペルシャ、トレビゾンド地方(今のトルコ)の女性。ペルシャ風の室内着を着ている。
腰の辺りに巻きつけた腰布はトレビゾンド産のショールで、一般に羊毛か絹が使われた」
といった具合です。
コレを見ていて思ったこと。
だいたい17世紀から19世紀ぐらいが多いわけですが、みーんな「長いスカート」
それも今で言うギャザースカート。短め、と書いてあっても、せいぜい足首が丸見えくらい。
確かに洋風の暮らしは、日本のように正座して仕事をするということは少なかったでしょう。
でも、ミルクを売るの、海産物を売るの、農夫の妻だの、召使いだの…みんな長いスカートです。
そういえばミレーの「落穂ひろい」の女性たちもみんなロング丈ですよね。
私、着物なんかよりよっぽど動きにくかったんじゃないかと…。
だって着物ならいざというとき、両褄掴んでめくりあげたら、両足むき出しですもん。
どこの国だって、昔々は洗濯もタイヘンだったと思います。だからみんな一様に大きなエプロンをしています。
そのエプロンがまた装飾になっていて、きれいなものも多いわけですが、花嫁衣裳もエプロンつきです。
そして…とにかく「被り物」のオンパレードです。
表紙の写真しか使えないので、今でも似たものがあるこちら。
これは本の中では、ペルシャの女性がかぶる外出用で「ヤーデ」と呼ばれるモスリンや綿のベール。
今でもブルカとかチャードルとか言うのがありますが、違うのはブルカなどは、
アタマから足先まで全部一続きですっぽり。このころのものは顔や頭を隠すものと、衣服とは別々。
また、同じ「女性がベールを使う」時代でも地方地域によって、顔を隠す隠さないがあったのだそうです。
日本では、被り物は「男にとっての大切なもの」、身分や地位をあらわしたり、オトナのしるしであったり。
でも、女性は、仕事のとき、でかけるときに、笠や着物(かつぎ)をかぶりましたが、
普段は髪はそのままで、特別日常的に被り物を使うのは、例えば桂女など、ある種の職業につくものなど、
限定されていました。勝手な想像ですが、これは外国では髪の色がひとりひとり違い、
髪質もカールしているしていないなど、そういうことがあったというのも理由ではないかと思います。
今でも欧米人は、髪と瞳の色が、服の色を選ぶのにポイントになっています。
いろんな髪色や質では、一律同じ系統の色合いの民族衣装は、似合う似合わないが、
ハッキリしていたんじゃないでしょうか。また、たぶん洗髪も今のようにはできないはずですから、
汚れよけ、或いはにおい防ぎに、頭をすっぽり包むような「被り物」がいろいろ考え出されたんじゃないかと。
およそみょうちきりんとしかいえないような形のものもありますし、またその形や載っているものの置き方で、
既婚未婚をあらわすものも、けっこうあります。水平に置くとか、斜めにするとか…。
日本人は、基本みーんな黒髪で、17世紀18世紀といえば、髪を結っている時期です。
何かをかぶる代わりに、びんつけ油で結うことでにおいをごまかし、結い方で既婚未婚をあらわした…。
髪を結うから、やたらに帽子のようなものはかぶれない…だからいざというときは笠…。
そして結い方や、眉を剃るとか鉄漿をつけるとか、簪などによって未婚既婚を表しました。
文化の違いって、本当におもしろいものだと、つくづく思いました。
1回半、見終わったところで呼ばれました。
私の足は、いまだに包帯が巻かれています。ちょっと歩くと、足の裏の中がまだピリッと痛いので、
ガードのつもりなのですが、先生は、息子の状況よりも先に「おかあさん大丈夫ですか?」と、
気遣ってくださいました。足を捻挫したとき、息子を抱きあげていましたので、
落としてはならぬ…と、必死でそのままマットまで運んだのですが、それでかえって悪くしたのであろうと。
とりあえず、息子の話は1分くらいで、あとは私のことばかり…すんまっせん。
帰りに、病院の中のファミマで、フライドポテトとおにぎり購入、お昼を食べ損ねていたので、
車の中でつまみつまみしながら帰宅しました。それにしても…暑かったよぉぉ、なんなんだー。
久しぶりの外出と、病み上がり?ッポイ状態なので、ちょっと疲れましたが、
なんとか大丈夫そうです。明日は着物のお話がしたいなぁ…なんですけどねぇ。
だいたい着姿の絵しかないから、ここ、どうなってるんだろうとか、構造を知りたくなります。
イスラム圏はともかく、ヨーロッパでも長らく大人の女性は足を見せてはいけなかったようです。
17世紀くらいの絵で、貴族の女性が長椅子で寝そべったような姿でいて端の方に目を覆っている男性が立っている絵の解説に、「男性が目を覆っているのは女性の胸元が露わだからではなく靴が見えているため」とありました。
胸元はシェイクスピア劇みたいな胸をぐっと押し上げて半分くらい見えているような感じ、見えている靴はほんの爪先だけでしたので、おかしかったです。
「風と共に去りぬ」の冒頭でも、パーティで舶来の靴を見せたいスカーレットが許されるギリギリ爪先だけのぞかせる、という描写があって、この頃でもそうだったんだ、と思ったのを覚えてます。
こういう歴史がありますから、マキシ丈のスカートというのは19世紀当時としては革命的だったんだと思います。
かぶり物については、男性は必ず何かかぶり、女性はかぶらない、というのは中国・朝鮮・日本あたりは共通ですね。
多分、中国文化から広まったんだろうと思いますが、「男性は必ずかぶり物」という風習も日本は戦国時代くらいにはあやふやになっていて、いろんな分野で独自の方向へ変わっていっているなと思います。
平安時代に貴族が被っていた冠も、落とした姿を人に見られるのは、とても恥ずかしいことだったようですね。
被り物といえば、子供の頃、皇室の方々が帽子をちょこんと頭に載せているのがとても不思議でした。ありえない角度なんですもの。
いまの風邪は長引く傾向にあるそうです。
お身体、お大事に。
息子さんのお薬となればそうも言ってられませんね。
足、まだすっきりしないんですね。
じっとしていられないから尚更治るのに時間が
掛かるのかもしれませんね。
早く良くなって下さいね。
とんぼさんですし、まして足の痛みは
大変治りづらいです。
それにこのなんともいえない気温の変化、
靴下を履こうか、ぬごうか、と
迷うほどです。
でも冷えはいけませんので、
充分気をつけながら
じっくりと治してくださいね。
楽しく読ませていただきました。
お聞きしたいことがあるのですが、高校2年生の息子が夏祭りに浴衣を着たいといっているのです。
着物を着るようになって2ー3年の私ではこのぐらいの男の子の浴衣がどうしてもイメージできなくて
ショッピングサイトを見てもどんなものを選べばいいのかまったくわかりません。
ましてや息子は自分で選ぶような最近のおしゃれ男子ではありません。
よければお知恵を拝借できませんでしょうか?
暑さ寒さが極端なのでお体おだいじにしてくださいね。
今と違って、どこの国でも身分制度がきっちりしていて、
それによっての風俗は、全然違いますね。
「農家の女房」なんて人でも、意外にハデだったりして
楽しく見ています。
二冊目が届いたのですが、記事を書いていましたので、
見るのは夕食後です。今度のは日本が入ってますので
楽しみです。
あ、足のこと、今日の記事で書きました。
お題、ありがとうございます。
被り物については、またこれからじーっくり楽しみます。
しかし、今の時代に生まれてよかったと
そんなことを思いますわ。
どっちみち美人には縁遠いですけどね。
時代変われば、ところ変われば…ですね。
皇室の方々の小さいものは、
帽子というより「ヘッドドレス」でしょうね。
私も黒を持っていまして、喪の時は
黒のレースを下げられるようになっていますが、
主人に頼むからやめてくれといわれて、
まだ一度も使っていません。
おかげさまで、やっと風邪から解放されたみたいです。
また変な気温ですから、油断せず気をつけます。
ありがとうございました。
ありがとうございます。
ほんとに遠出はしたくないんですが、
コレばっかりはしかたありません。
ほぼ大丈夫なのですかが、駐車場から建物へ…くらい歩くと、
足の裏の真ん中が、ちょっとぴりぴりします。
足の水もほぼ取れましたので、なんとか普通に、と
少しずつ動いているのですが、
今度はあんまり長いことまともに動かなかったので、
筋肉痛しますわ。やっかいですよねぇ。
ありがとうございます。
今年の冬から春は、もうめちゃめちゃですね。
おかげさまで、ようやくトンネルは抜けたようなのですが、
足もおざなりにすると、捻挫癖がつくよと、
看護師の友人に脅されまして…。
もうこれといって座り込むような傷みはないのですが、
ガードのつもりで、まだ包帯はしています。
なんかしっかりして、ラクなんですが、
これとれなくなったらどうしようかと…。
ちょっと長くなります。
まず、色ですが、最近は女性用ほどではないにしても、
男性用でも、焦げ茶とか紫とか出でいます。
でも、涼しげに…というなら、やはり白地とか紺地、
薄いブルーやグレー地が…こりゃ私の好みですが。
それと、いわゆる「今ふう」は、ドラゴンとか鬼面とかスカルとか
そういうものがありますが、あれを粋に着こなすには年季がいります。
オーソドックスなものがいいかと思います。
柄ですが、いわゆる古典柄としては、吉原つなぎとか、竹柄などがありますが、
抽象柄と具象柄にまずわけて、抽象なら例えば竹を並べた縞など。
具象柄なら、昔ながらの将棋のコマとかひょうたん、まといなどでしょうか。
大事なことは、どの場合も「細かいほどジミ」です。
例えば将棋のコマでいうなら、親指くらいのものがびっしり全体に…
というと、かなりジミになります。
手のひらくらいのが、ぽんぽん飛んでいるようなのが若向き。
一応こんなところを見てみました。
高校生というよりも「若向き」でいいと思います。
同じお店の中です。抽象柄。
http://kimono-kurihara.com/item/Y9727M-29/
http://kimono-kurihara.com/item/Y9727S-27/
けっこう大きい柄のようでも、コレだとお父さんでも着られます。
http://kimono-kurihara.com/item/Y9727L-03/
こちらが吉原つなぎのアレンジですが、色が薄いことが、かえってジミです。
http://kimono-kurihara.com/item/X9727-08L/
このお店、いろんな柄があるので、色柄の参考にいいですね。
必ず「遠目」で見ることです。少し離れてみたときにジミというのは、寂しいですから。
それと、角帯と兵児帯がありますが、イマドキの若い方は、
みなさん角帯のようです。ワンタッチもありますが、できれば自分で締められるように。
もうひとつ、下駄にしても雪駄にしても、必ずなんどか「ためしに履いて、
少し歩いておくほうがいいですよ。
あまり参考にはならなかったかもしれませんね。
お役に立てなかったらゴメンナサイです。