ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

相変わらずネクタイと格闘…

2014-11-11 21:37:44 | 着物・古布

 

汚れてるかな…というものはある程度、ベンジンシャカシャカしたものの、分けていると手間がかかるので、

この際全部解いちゃえっ…と、意地になって?使わないものをよけて30本、解きました。

ただしまだ芯を外すところまで、です。裏地はゆっくりやらないと、すぐ縫の端がぼそぼそしますので。

山盛りの芯地がトップ写真ですが…もったいない…と、つい思ってしまう…。

芯もバイアスですから、やたらと使えませんし、どうしたものかとじーーっと眺めてました。

 

さて、芯ほどうするかはいずれまた考えるとして(捨てないんだ…やっぱり…)

とりあえず解いたものは箱に入れました。カサがへったこと…当たり前ですが。

一枚だけ出してじっくり眺めました。「シマウマさん柄」のです。

 

     

 

よく見ると、決して上手な絵ではありません。

 

     

 

ネクタイですから、この右側のシマウマさんは、きっと誰にも見られないままですよね。

ネクタイは、何度もいいますが「バイアス」で作ります。

だから元生地が立縞のものを使えば、斜めの縞になるし、格子も斜めになるし…です。

つまり、こうやってちゃんとお馬さんも木もまっすぐ立って見えるのは、

元の生地に「斜めに模様を染めているから」。

おまけに、ネクタイの作り方ってとても面倒で、生地もムダが多く出ます。

ほんとにおおざっぱな絵で申し訳ないんですが…これは1枚の生地から二本取る型紙。

 

 

こんな感じ…これで幅110センチくらいの生地での取り方です。

前回「継いでありますからバラバラに…」と書きましたが、中つぎという部分でつながっているわけで、

それも入れると3枚のパーツです。帯に使えるのは大剣と小剣ですね。

こんな取り方ですから、幅広い生地に最大限型紙を詰めて作ることで、コストを下げるわけですが…。

上のシマウマさんみたいな柄は、こうやってとるときに、ちょうど大剣のところに、

メインの柄が来るように、最初から「染める柄の位置」を決めるわけです。

おまけに、大剣に柄がまっすぐ乗るためには、元の柄は最初から斜めにしておかないと…ですから、

なので、着物と同じ、「総柄」でないものは、割高になるわけですね。

ついでに、たとえ生地が残っても、ほかのモノには使いづらいわけで…。

 

まぁそんなこんな、いろいろですが、このシマウマさん、なんとか別口で使ってみたいと思っています。

これからもう一度、どうしても洗いたいと思うものの始末をしますが、折れ線、着物では「スジ」といいますが、

それがとれないかもと思われるものもあります。明日は「スジ消し」もですかねぇ。

ぼちぼちゆっくり、がんばりまっしょ。     


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4 コメント

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面白い~! (べにお)
2014-11-12 06:05:00
毎日、興味深く拝見しています。
なるほどー、ネクタイってとっても贅沢な作りをしているんですねぇ。今まで知りませんでした。
というより、ネクタイについて深く考えたこともなかったので…女性にとっては身近ではありませんしね。
斜めに柄をそめる、いい柄が正面にくるように…というくだりは「絵羽柄みたいだ!」と思いました。面白いですね~。
これらがとんぼさんの手にかかると、どんな帯になるのか…とても楽しみです♡
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ゆっくりじっくり (紫苑)
2014-11-12 09:19:51
とんぼさん、すごいですね。私のようにいい加減にやらず、さすがにゆっくりじっくり研究しながら~~。いいものができるはず。出来上がり、ものすごく楽しみです。ネクタイの芯、私はどんどん捨ててしまいましたが、つかい道ってあるんでしょうか。もったいなかったかな。
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Unknown (とんぼ)
2014-11-12 20:52:07
べにお様

まさしく「絵羽柄」ですよ。
柄付け分だけでも、割高になるでしょうね。
こういう「絵羽」みたいなネクタイをしている人は、
あまり見ませんけれど、たまーにまっすぐ縦縞柄、
太い横段柄、なんていう柄を見ます。
あれは元は斜めに織られた柄なんだーと気づくと、
ちょっと不思議な気がします。
面白いものですね。
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Unknown (とんぼ)
2014-11-12 20:54:06
紫苑様

いえいえ、なんでも時間がかかる「ドンがめ」なんです。
芯の使い道、今日ちょっとだけ書きましたが、
ここまでしなくてもいいか…なぁんて、
弱気になったりもしています。
ほんとにすごい量で…。
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