汚れてるかな…というものはある程度、ベンジンシャカシャカしたものの、分けていると手間がかかるので、
この際全部解いちゃえっ…と、意地になって?使わないものをよけて30本、解きました。
ただしまだ芯を外すところまで、です。裏地はゆっくりやらないと、すぐ縫の端がぼそぼそしますので。
山盛りの芯地がトップ写真ですが…もったいない…と、つい思ってしまう…。
芯もバイアスですから、やたらと使えませんし、どうしたものかとじーーっと眺めてました。
さて、芯ほどうするかはいずれまた考えるとして(捨てないんだ…やっぱり…)
とりあえず解いたものは箱に入れました。カサがへったこと…当たり前ですが。
一枚だけ出してじっくり眺めました。「シマウマさん柄」のです。
よく見ると、決して上手な絵ではありません。
ネクタイですから、この右側のシマウマさんは、きっと誰にも見られないままですよね。
ネクタイは、何度もいいますが「バイアス」で作ります。
だから元生地が立縞のものを使えば、斜めの縞になるし、格子も斜めになるし…です。
つまり、こうやってちゃんとお馬さんも木もまっすぐ立って見えるのは、
元の生地に「斜めに模様を染めているから」。
おまけに、ネクタイの作り方ってとても面倒で、生地もムダが多く出ます。
ほんとにおおざっぱな絵で申し訳ないんですが…これは1枚の生地から二本取る型紙。
こんな感じ…これで幅110センチくらいの生地での取り方です。
前回「継いでありますからバラバラに…」と書きましたが、中つぎという部分でつながっているわけで、
それも入れると3枚のパーツです。帯に使えるのは大剣と小剣ですね。
こんな取り方ですから、幅広い生地に最大限型紙を詰めて作ることで、コストを下げるわけですが…。
上のシマウマさんみたいな柄は、こうやってとるときに、ちょうど大剣のところに、
メインの柄が来るように、最初から「染める柄の位置」を決めるわけです。
おまけに、大剣に柄がまっすぐ乗るためには、元の柄は最初から斜めにしておかないと…ですから、
なので、着物と同じ、「総柄」でないものは、割高になるわけですね。
ついでに、たとえ生地が残っても、ほかのモノには使いづらいわけで…。
まぁそんなこんな、いろいろですが、このシマウマさん、なんとか別口で使ってみたいと思っています。
これからもう一度、どうしても洗いたいと思うものの始末をしますが、折れ線、着物では「スジ」といいますが、
それがとれないかもと思われるものもあります。明日は「スジ消し」もですかねぇ。
ぼちぼちゆっくり、がんばりまっしょ。
なるほどー、ネクタイってとっても贅沢な作りをしているんですねぇ。今まで知りませんでした。
というより、ネクタイについて深く考えたこともなかったので…女性にとっては身近ではありませんしね。
斜めに柄をそめる、いい柄が正面にくるように…というくだりは「絵羽柄みたいだ!」と思いました。面白いですね~。
これらがとんぼさんの手にかかると、どんな帯になるのか…とても楽しみです♡
まさしく「絵羽柄」ですよ。
柄付け分だけでも、割高になるでしょうね。
こういう「絵羽」みたいなネクタイをしている人は、
あまり見ませんけれど、たまーにまっすぐ縦縞柄、
太い横段柄、なんていう柄を見ます。
あれは元は斜めに織られた柄なんだーと気づくと、
ちょっと不思議な気がします。
面白いものですね。
いえいえ、なんでも時間がかかる「ドンがめ」なんです。
芯の使い道、今日ちょっとだけ書きましたが、
ここまでしなくてもいいか…なぁんて、
弱気になったりもしています。
ほんとにすごい量で…。