どうしても・・

ほしくなって！・・・。ネットでみつけまして、半月迷って考えて
預金通帳と激論を戦わせ、ねじ伏せまして・・買いました。
「じざいや」さんというお店です。http://homepage1.nifty.com/jizaiya/
題はまんま「ネコに小判」、なんとも無邪気にくわえてるところがかわいくて。
帯の前部分は下の写真です。「ネコに鈴」か「ネコに小判」か。
逆向きに締めるのは面倒だけど、どっちの柄も使ってみたい柄です。



なんか「ネコに小判」というと、私自身が身につまされる部分もあったりして、
ちょっとあたまカキカキ・・なんですが、シブい紬に締めたいと思っています。

着物を着るときの「遊び心」って、とてもステキだと思います。
おふざけつぽいのから、粋なあしらいまで「ニクイねぇ」といわせるような
そういうのってあこがれるんですが、なかなか難しい。
もう１０年くらい前ですが、高島屋の古着市で「紬の訪問着」を見つけました。
薄いグレー地に青の濃淡を使って、山影と手前の森、ちょっと墨絵風です。
少し「ヨレ」感があって、価格も訪問着の古着にしては安かったのですが、
訪問着なのでなかなか着る機会はあるまいと思ったのです。
でもっ、着物は出会い・・「私を連れて帰って」・・というささやきが・・、
おぉっ呼ばれとるっ・・と、これまた売り場をグルグルと５周ほどして
結果、呼び声にとらわれズルズルと・・私のものに、したのか？されたのか？
売り場では裾の柄とかシミがないかとか、そういうことは一応調べたのに、
なぜか「紋」には気がつかなかったのです。
帰ってきて広げてみると背中に縫い取り紋がひとつ、これが「雁」でした。
つまり、山に木立、そこにゃ鳥も飛ぶだろう・・ですね。
たった一羽の雁ですが、シャレ心が嬉しくて、買ってよかった・・になりました。
店員さんのお話しでは「北国」の旅館の女将さんのもの、だったそうです。
旅館の女将というのは、着物が商売道具でもあるので、
何年かに一度、整理をするんだといってました。

シゴトで仕入れるハギレや古着にも「相性」というのでしょうか、
「笹（竹）に雀」とか「牡丹に蝶」とか「鹿に紅葉」「猪に萩」オイオイ・・。
いろいろみつけます。そのまま描いてあるのもいいものですが、
ちょっとひねって、たとえば牡丹の柄の貝桶のまわりに蝶が舞っているとか、
広げた扇子に雀がいて、地模様が笹の葉だったりとか・・。
そういう何気ないところにちゃんと「意味」を持たせているのをみつけると
いいよなぁ・・とわけもなく感心してしまうのです。単純なんですが。
で、本日の３枚目の写真、これはまんま「桃太郎」、
桃といえば団子？？？・・なのか？ここまでまんまだと粋もへったくれもない？
それにしても、よくこんな柄着たもんですねぇ、たぶんじゅばんだと思いますが。
実際の色は、全体に緑がかっています。桃や旗の地は「ろうけつ」風な染め。
しぼのあるいいちりめんですが、ハギレで１５０センチしかありません。
それにしてもお団子って、間があいて串が見えてるのってなんかヘン。