ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

同じものみーっけ

2013-06-21 19:26:24 | 着物・古布

 

ネットで面白羽裏などを探すようになって10年ほどになりますが、

同じ図柄のじゅばん、同じ羽裏に出会うことが、ごくたまーにあります。

もちろん、一点ものでもない限り、同じものは複数あるのは、わかっているのですが…。

それでもかなり古いものだったりすると、かつて同時に何十枚、何百枚と作られて、

日本のあちらこちらに「じゃぁね、元気でね」と、散らばっていき、

いろんなお店に並び、いろんな人に買われ、いろんな人に着られ…

そして何十年ぶりかで、私のところで再会した…なぁんて、思っちゃったりするわけです。

「ひさしぶりー、どこまわってた?」

「オレ、質屋に何回も入れられてさぁ」

「オレなんか、作られたはいいけど、羽織になって十年、たんすのこやしだったんだよぉ」

「お互い苦労したなぁ」…なぁんてね。

 

今回の「お久しぶりの再会」は、こちらの「お猿さん on くらげさん」

 

      

 

以前のものはこちら

 

             

 

同じ図柄ですが、色が違います。今度の方が海っぽい色ですねぇ。

 

今まで染めのものは、いくつか「おんなしだぁ」があったのですが、

今回は「織りの額裏」、ドンパですから、尚のこと少ないかなと。

ドンパは、表がスルスルの分、摩擦に弱くて、みためはOKなのに、

触ったらプチプチ切れる…なんてことがよくあります。

これも届くまでは、ちょっと心配でしたが、「触ったら切れる」はありませんでした。

 

羽織りは袖にあららのシミがありますが、状態よし。

焦げ茶に黒の変わり織りで、ちょっと離れると茶色に黒の蚊絣のように見えます。

使える範囲は限られますが、なかなかいい色柄…と思っています。

羽織はしつけもついたものなのですが、羽裏は繰り回しのようで、

前のもの(グレーっぽい方)にはある、下の「お魚の飾りライン」がありません。

ちょっと開けてみましたが、カットされていました。もったいなーい。

 

同じの2枚持ってどうするの?はい、2枚あれば、1枚はなにかにできるー、

と大きな欲をだしているのです。へっへっへ。しかーし…これ、ナニにします?

桃太郎とか金太郎などは、昔話として知られていますから(イマドキのコはそれも知らない?)

みれば「あぁあのお話の…」ですが、くらげにサル…「なんのおまじない?」と、言われそうな気がします。

また意味ありげに、上に「ウサギさん」がいますが、このお話には、ウサギさんは出番ありません。

 

猿と海月、このお話、以前も書きました。

昔話がダイスキな私は、いまでも時々「童話集」や「絵本」を広げています。

子供のためのお話ではありますが、こんな風にリッパな額裏になると、

「あの話し、柄にしたらいいだろうなぁ」なんて、妄想したりしています。

少し解きかけたので、このまま解いてしまおうと思います。

雨も今日で終わりとか。お日様が少しでも見られるなら、洗ってしまいますかねぇ。 


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6 コメント

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Unknown (陽花)
2013-06-21 22:17:26
一枚しか無いものは使う事もためらいますが、
二枚あれば一枚は使う事が出来ますね。
しつけがしたままでは箪笥の肥やしになって
いたという愚痴が聞こえても仕方がないですね。
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Unknown (古布遊び)
2013-06-22 11:52:39
こちらも素敵ですね~
私もたまーに同じかなと思うものに遭遇しますが「織りの額裏」となるとめったにない遭遇率ですね!
本当に「おお、ひさしぶり」の世界でしょうね。
さてさて、何に変身するか楽しみです~

P.S 昨日はわざわざ「赤頭巾快刀乱麻」を教えて頂きありがとうございました。
さっそく見ましたよ~
あれがそうなんですね。知らなかったあ!
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Unknown (とんぼ)
2013-06-22 13:56:22
陽花様

どっちをどうしよう…と悩み中です。

この羽織り、解いてよくよくみればしつけはついているものの、
外側も繰り回しで、脇の辺りは表側こすれて記事の凹凸もなくなっていたり、
裏はつぎあてだらけだったり…でした。
それでもまだ着ようと、つくったまま…だったのでしょう。
着られなかったから、ここまで持った…と思ってあげないとでしょうかねぇ。
私も「こやし」がたくさんあるので、反省しきりです。
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Unknown (とんぼ)
2013-06-22 13:58:09
古布遊び様

織りのものははじめてでした。
なんかフシギなキモチになりますね。
さて、どうするか…うなってます。

赤頭巾、派手できれいだったでしょう。
あれかぶっていたら「おっ姫様はあそこにおわす」なーんて、
わかったんでしょうね。
ひったくって別の人がかぶってたりして?
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Unknown (天鼓)
2013-06-22 18:43:54
型染めとかの染めのものの同じ柄とか色違いはわかるのですが、織りは?と思って、ジャガードかも…と思い至りました。
ジャガードの織機が入ってきて、紋織りなんかも動画ら色違いが作れるようになりましたから、それかなあと。
同じ紋紙で色違いで織ったのかなあと思います。

しつけが付いていたけど、傷んでいたとは…捨てがたくて、手入れしたらもう一度着られるかな?とかおもったんでしょうか。
お顔も、クラゲの脚の辺りもいい感じの、いい柄ですからねえ。
何になさるのか、楽しみです。
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Unknown (とんぼ)
2013-06-23 21:59:02
天鼓様

大量生産と思いますから、ジャガードだと思いますよ。
もしかしたら、他にもグレー系とか、あったかもですね。

昔の人の仕事ですね。今日の記事に写真をアップしましたが、
細かくツギアテもしてあって、丁寧な仕事ぶりでした。
とりあえず、コレだけでは使えないので、あわせる緞子か繻子を
探そうと思っています。
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