ネットで面白羽裏などを探すようになって10年ほどになりますが、
同じ図柄のじゅばん、同じ羽裏に出会うことが、ごくたまーにあります。
もちろん、一点ものでもない限り、同じものは複数あるのは、わかっているのですが…。
それでもかなり古いものだったりすると、かつて同時に何十枚、何百枚と作られて、
日本のあちらこちらに「じゃぁね、元気でね」と、散らばっていき、
いろんなお店に並び、いろんな人に買われ、いろんな人に着られ…
そして何十年ぶりかで、私のところで再会した…なぁんて、思っちゃったりするわけです。
「ひさしぶりー、どこまわってた?」
「オレ、質屋に何回も入れられてさぁ」
「オレなんか、作られたはいいけど、羽織になって十年、たんすのこやしだったんだよぉ」
「お互い苦労したなぁ」…なぁんてね。
今回の「お久しぶりの再会」は、こちらの「お猿さん on くらげさん」
以前のものはこちら
同じ図柄ですが、色が違います。今度の方が海っぽい色ですねぇ。
今まで染めのものは、いくつか「おんなしだぁ」があったのですが、
今回は「織りの額裏」、ドンパですから、尚のこと少ないかなと。
ドンパは、表がスルスルの分、摩擦に弱くて、みためはOKなのに、
触ったらプチプチ切れる…なんてことがよくあります。
これも届くまでは、ちょっと心配でしたが、「触ったら切れる」はありませんでした。
羽織りは袖にあららのシミがありますが、状態よし。
焦げ茶に黒の変わり織りで、ちょっと離れると茶色に黒の蚊絣のように見えます。
使える範囲は限られますが、なかなかいい色柄…と思っています。
羽織はしつけもついたものなのですが、羽裏は繰り回しのようで、
前のもの(グレーっぽい方)にはある、下の「お魚の飾りライン」がありません。
ちょっと開けてみましたが、カットされていました。もったいなーい。
同じの2枚持ってどうするの?はい、2枚あれば、1枚はなにかにできるー、
と大きな欲をだしているのです。へっへっへ。しかーし…これ、ナニにします?
桃太郎とか金太郎などは、昔話として知られていますから(イマドキのコはそれも知らない?)
みれば「あぁあのお話の…」ですが、くらげにサル…「なんのおまじない?」と、言われそうな気がします。
また意味ありげに、上に「ウサギさん」がいますが、このお話には、ウサギさんは出番ありません。
猿と海月、このお話、以前も書きました。
昔話がダイスキな私は、いまでも時々「童話集」や「絵本」を広げています。
子供のためのお話ではありますが、こんな風にリッパな額裏になると、
「あの話し、柄にしたらいいだろうなぁ」なんて、妄想したりしています。
少し解きかけたので、このまま解いてしまおうと思います。
雨も今日で終わりとか。お日様が少しでも見られるなら、洗ってしまいますかねぇ。
大量生産と思いますから、ジャガードだと思いますよ。
もしかしたら、他にもグレー系とか、あったかもですね。
昔の人の仕事ですね。今日の記事に写真をアップしましたが、
細かくツギアテもしてあって、丁寧な仕事ぶりでした。
とりあえず、コレだけでは使えないので、あわせる緞子か繻子を
探そうと思っています。
ジャガードの織機が入ってきて、紋織りなんかも動画ら色違いが作れるようになりましたから、それかなあと。
同じ紋紙で色違いで織ったのかなあと思います。
しつけが付いていたけど、傷んでいたとは…捨てがたくて、手入れしたらもう一度着られるかな?とかおもったんでしょうか。
お顔も、クラゲの脚の辺りもいい感じの、いい柄ですからねえ。
何になさるのか、楽しみです。
織りのものははじめてでした。
なんかフシギなキモチになりますね。
さて、どうするか…うなってます。
赤頭巾、派手できれいだったでしょう。
あれかぶっていたら「おっ姫様はあそこにおわす」なーんて、
わかったんでしょうね。
ひったくって別の人がかぶってたりして?
どっちをどうしよう…と悩み中です。
この羽織り、解いてよくよくみればしつけはついているものの、
外側も繰り回しで、脇の辺りは表側こすれて記事の凹凸もなくなっていたり、
裏はつぎあてだらけだったり…でした。
それでもまだ着ようと、つくったまま…だったのでしょう。
着られなかったから、ここまで持った…と思ってあげないとでしょうかねぇ。
私も「こやし」がたくさんあるので、反省しきりです。
私もたまーに同じかなと思うものに遭遇しますが「織りの額裏」となるとめったにない遭遇率ですね!
本当に「おお、ひさしぶり」の世界でしょうね。
さてさて、何に変身するか楽しみです~
P.S 昨日はわざわざ「赤頭巾快刀乱麻」を教えて頂きありがとうございました。
さっそく見ましたよ~
あれがそうなんですね。知らなかったあ!
二枚あれば一枚は使う事が出来ますね。
しつけがしたままでは箪笥の肥やしになって
いたという愚痴が聞こえても仕方がないですね。