写真は、たぶん16歳くらいの私です。身長の実寸は?は、母157センチ、私152センチ…なのですが、
正月だけは「おこぼ(ぽっくり)履いて、髪結って」、母より高くなれました。
おこぼ…今でもありまーす。
母はこのとき42~3歳、母の服は、フェルトみたいにちと厚手でモコモコと温かい生地、
オフホワイト地に、こげ茶で「島」のような柄が飛んでいるもの。母のお気に入りでした。
日本で「ミニ」が大流行り始めたのは、このころですが、まだ若い人だけのものでした。
母はいつも「先取り」の人でしたが、今この写真を見ると、あ、中年のミニは、まだ数年さきだったわ、と
思い出しました。ブーツもコレ以前からお気に入りでしたねぇ。このブーツは焦げ茶でした。
一方私の方はというと…まったくかわいげのない歩き方。
私、結婚するまで、よく母に「アンタは着付けが短い」といわれていました。
このときも自分で着てますから、短いです。
洋服になれた身には、どうも足首に着物がかかるのが不安だったんですよね。
「やわらかもんは、後ろから見て、かかとが見えへんでええねん」といわれていても、
着方ヘタでしたねぇ。着物はクリーム地に花やら鳥やらの、これはたぶんつけ下げ。
道行は、今でも苦手の「ピンク」だったと思います。
何年も使いまわしの花かんざしに赤い手柄の新日本髪。遠い昔の「ヤセてたあたし」です。だはは。
さて、こんな古い写真を引っ張り出したのは、これを見ていて「よくいろいろ教わったなぁ」と思ったのです。
着物の着方もですが、小物のこと、ちょっとしたコツ、習慣のようなこと、年齢によるいろんな違い…。
聞いておいてよかった…と思っています。
先日、ある着物関連のサイトで「足袋のコハゼが止まらない。ファスナーの足袋はなぜないのだ。
呉服業者の怠慢…」とかなんとか、そんな記述がありました。
コメントに「ファスナーつけたら、座った時、痛いと思いますよ」というのがあって、思わず微笑んじゃいました。
まぁファスナーと言っても薄手のナイロンファスナーもありますが、それでもきっと痛いでしょうね。
第一、足首にピッタリつけて履く足袋にファスナーついてたら、履くときにお肉挟んでしまいそうです。
まず「足袋のコハゼが止まらない」というのが、私にとっては「???」でした。
よほど合わない足袋だったのか、それとも象さんなみの足だったのか…。
普通、サイズがあう足袋なら、コハゼは掛け糸(受け糸とも言います)が二段ありますから、
どちらかに引っかかるはずなんですけど。
それとも「とめること自体」が難しい?いくら不器用でも、それくらいはできると思うのですが…。
呉服屋の怠慢というより、ご本人の知識と経験の浅さではないかと思ったしだいです。
元々掛け糸は、外側、つまりつま先に近いほう、がサイズ的に合わせたほう、内側のかかとに近い糸は予備。
足袋のコハゼは下からとめますが、下の方はいいのに、足首に上がるほどきつくなって、とめにくい…。
こういうときのとめ方は、ひとつには「一番上を先にとめてしまう」という方法。
一番太いところが先に締まりますから、あとがとめやすいわけです。
もう一つの方法は、内側に普通に下からとめていき、とめ終わったら、一番下から、
外側の糸に「とめなおしていく」という方法があります。
これで大体は履けるはず。
昔、足袋は「文数(もんすう)」で売られていました。「寛永通宝」の一文銭の直径ですね。
センチに変わったのは、それほど古くありません。
母などはちょうどその変換時期で、私の靴を買うにも「えーと何センチになったんやったかな」と、
まごまごしていました。母も私も「9文半」、22.5センチです。
実は、私の場合、22.5というのは靴のサイズのことで、足袋は22、
で、更に足袋はワンサイズ下のものを履くというのが、母の教えでしたから、21.5で「9文」。
これは「足袋によけいなシワが入らないように」ということで、母はなにより「足袋のシワ」を嫌い、
「どんなにいい着物をどんなにキレイに上手に着ても、足袋のシワはそれを帳消しにする」と言いました。
そういえば、まだ親に着物を着せてもらっていたころから、足袋くらいは自分で履きましたが、
小さい足袋にてこずっていると「足袋は気合で履くもんや」と叱られましたっけ。
実際には、元々甲高だったり巾広だったりのときは、靴と同じか、足首が太いなどの時は、
ワンサイズ上を履くよい、と専門家はおっしゃいます。確かにそうかも…。
でも、私も元々甲高ですし、50を越えたら「足まで太った?」ですが、サイズ変わらずに履いています。
ただねぇ…コハゼが…二段ある受け糸の内側でないと…になってきてしまいました。
これって足袋にもよるのですけれどね。
長らくご報告もしておりませんが、去年の12月に「剥いだ右足親指の爪」は、
ただいま元のサイズの三分の二くらいまで硬い爪がしっかりできているのですが、
まだ先に爪がないので、つま先になにか当たると、妙な違和感があります。
でも、おかげさまで「足袋」は問題なく履けるようになりました。
左足が巻き爪のままなので、モンダイは全部解決したわけではないんですが…。
いっそ左も剥ぐ??いやですぅーーーー。あんな痛くて不便な思いは、もうしたくありません。
巻き爪とおつきあいしていきますわ。
16歳でご自分で着つけとはさすが
ですね。
とんぼ様の所でいつも足袋はワンサイズ
小さめとお聞きしているのですが、親指が
痛むのでなかなか実行できません。
爪の怪我、ようやく足袋が履ける所まで回復してよかったですね。
すごいですね。
私は二十歳を過ぎてからです。
私は、着物を着だしてから姿勢も良くなり
巻き爪もマシになりました。
未だに巻き爪とは、仲良くお付き合いしています。
靴だと24.5の3Eでも小さい時がありますが
足袋なら24.5でOK
でも、シワが出ないように綿のストレッチにしています。
ピッタリした足下は、お母様の言われる通り綺麗ですよね。
なんせ師匠が母でしたから…コワカッタですよー。
足袋も巻き爪で、左側はちと痛いです。
変えなきゃなりませんねぇ。
それと、外反母趾の人もダメみたいで、友人が、
足はやせてるのに大きい足袋なのーと、言ってました。
正確には、初めて本裁ちの着物を作ってくれたときから、
母に「オトナの着物になったのだから、と、
練習させられました。14のときです。
おかげさまで…ですが、母流、我が家流なので、
人には着せ付けられませんのですー。
足袋に関しては、いつも真っ白足袋の母で、
洗濯も手洗い、干し方もうるさかったです。
教えてもらってよかったですが…。
巻き爪ってほんとに厄介ですね。
右側もこれで伸びきったらまたかな、なんて思っています。
知り合いで手術をした人がいるのですが、年月経ったら元通りよ、
といわれて、あららーでした。
さすがとんぼさんですね。
お母様も素敵ーー懐かしさを感じるお写真。
お二人の空気感まで感じられますね。
眺めているとなんだかほっこり~~
ファスナーの足袋とは、いろいろ思いつくものですねえーびっくりです。
月謝はいらないけど、ものさしもって座ってるセンセイでしたからねぇ、
必死で覚えましたわ~。
母には中学高校と、ずいぶん逆らって大喧嘩も何度もやりました。
でも、お互い言い合うことで、考えていることやいいたいことがわかりましたから、
アレでよかったのだと思います。
この写真、いわば「休戦中」ですねぇ。
ファスナー足袋、発想はすごいですがねぇ。
ブーツかい…とおもわずつぶやいてしまいました。