Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

山作業始める

2016-03-05 23:00:58 | つぶやき

 ふだんの暮らしで「山作業」といえば、自治組織の賦役にある山作業を思い浮かべる。自治会活動の中でも最も重い作業であったが、1年に一度だからそれほどでもない。それも以前は朝から午後3時ころま拘束されていたが、今は半日。先日行われた御柱祭曳き綱造りの方が重い作業かもしれない。裏を返せば、それほど地域での賦役は重くない、ということになり、そういう意味では暮らしやすい地域であるということは、今までにも何度も触れてきたこと。さらになぜそういう地域が形成されてきたかについても、これまでそれらしいことは触れてきた。いわゆる養蚕以降、果樹に生業を転換した時代に、個人に重きを置いてきたと言える。ようは果樹は手がかかり、稲作と違って集中的に人手がいる時期がある。そして多品種栽培になると、ますます忙しくなった。地域全体が果樹に傾向したから誰もが果樹作業優先を許す環境を求めたとも言える。そして、できるかぎり地域での拘束を減らしたのではないだろうか。今でこそ果樹で生業を立てている人は少なくなったが、いまだかつての世代が現役の家も多く、その流れは確実に地域に根付いたといえる。

 我が家にとって「山作業」といえば、裏山のツツジの中に出る下草の除去である。「今年のツツジ咲く」にも触れているイワツツジはもともと山の中に自生したもの。放っておけば雑木が大きくなってツツジを覆ってしまう。したがって毎年この季節に下草刈をする。とはいえ意外に暇そうで暇のない季節で、昨年はまったく山作業ができなかった。妻が今年も「人に頼もうか」と言うので、なんとか「自分でやる」と言っていた作業。今年は今日から山に入った。「今年のツツジ咲く」と同じ年に「今年の山作業」を記している。2012年、あの年と周辺の山々は何ら変わっていない。伐り倒された間伐木が横たわったままだ。この景色は下伊那中で見られる。日差しが入るようになったことは確かだが、山の中を歩くのもままならない。もちろんわたしには歩く必要もないが。

 このツツジの群落の中にはワラビが出る。毎年たくさんここでワラビを採取していたのだが、昨年は少し熱が覚めてあまり採り続けなかった。ということで今年はワラビがかなりツツジの中に枯れて残っている。雑木と違って気にするほどのものではなくそのままにしておいてもツツジに影響するものでもないが、見たところは良くないので取り除く。昨年は他人に任せたこともあって、いつもとは下草の状況が少し異なる。今年も3月は休日のたびに足を運んで下草刈であるが、今春は春の到来が早そうだ。すでにツツジの芽は膨らんでいる。背後の山の中も、間伐されたせいか下草が芽につくとともに、大きく伸びている雑木も目につくようになった。すでに山の中は春間近なのである。


コメント    この記事についてブログを書く
« 七つ道具 | トップ | 乾麺の蕎麦が美味しくない、... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

つぶやき」カテゴリの最新記事