『ツボイ塗工』~亡き父の魂と共に~ 関西ペイント・リフォームサミット参画店、水谷ペイントパートナー施工店・認定施工者

『生ける建物の声を聴け!』

建物は生き、意志を持ち、あなたの気付きを待っています。建物を笑顔にする塗装がここに!

最後のご奉公

2010年08月20日 20時35分12秒 | 日記
オヤジが商売を始めた頃からお世話になっている
施主様のお宅を塗装しています♪


奥様が『ツボイさんじゃなきゃ』と毎回ご指名頂き、
私も小さなころからお世話になっている大切なお客様です。


『私も年金生活だから、これが最後の外壁塗りよ。』


そうおっしゃっていたので、
『私も奥さまや旦那様に育てて頂きました』
『今回はご奉公のつもりで頑張ります』


と、予算内で出来る限りの作業をしています。

ご近所様が新築になる中で、築50年を超える物件。


私の持てる力の全てをぶつけて、
最後のご奉公をするつもりです。


どうしたらより綺麗になるかなーと考えながら、
施主様の笑顔の為に頑張りますっ!

因みに写真は高圧洗浄→シーラー塗装(下塗り)→
パターン吹き付け(サービス・模様吹き)→下地調整塗装まで終わった所です。



太陽光発電の故障率と雨漏り

2010年08月19日 00時11分54秒 | 日記
今流行りの太陽光発電。

エコだし補助金も出るし売電出来るし良い事だらけ、
そんなイメージを営業マンがしきりに作り上げている
ように感じますが…

機械製品なので故障の問題、
また既存住宅の屋根に設置した後の
メンテナンス(雨漏り等)の問題が気になっていました。


○―――○―――○―――○―――○―――○―――○―――○―――○


NPO法人による調査で10年で3割に不具合が…
というニュースでやっぱりかあ、と。


別に太陽光発電を否定するわけではなく、
『太陽の恵みを受け故障しない万能機械』的な
営業方法がどうも私は気になっていたんです。

やはり故障と言うリスクがあると言う事をしっかり理解して
その上で失敗のない導入をして欲しいなと。

私がここでうんちくを書いても不正確なので、
しっかりとしたレポートに詳細は譲ります


さて、もうひとつ気になっていたのは設置方法。
太陽光パネルを乗せる前提で重量計算をし、
設計された建物は大丈夫だろうと思うのですが、
問題は既存住宅に後載せする場合。

まさか屋根に直接穴を開けて取り付けるんじゃあるまいな、
でも、取り付け不備があれば風で飛んでしまうし…


と、とあるホームセンターで丁度、設置見本があったので、
実際に見てみると…開けてます、穴。。。


シリコンするから大丈夫的な説明ですが。。。

正直、雨漏りの不安が増大しました。


下地にまで貫通するようなビスでないとしっかり固定出来ないでしょうし、
そうなるとその貫通ビスから雨が流入するリスクはかなり高まります。

シーリング(シリコン注入措置)は紫外線劣化によりおおよそ5年で効果が薄れ、
割れやヒビが発生し、防水効果が無くなります。

その都度、補修をしてゆくのでしょうが、
一度屋根に乗っかった部材をマメに点検してくれる業者さんが
はたしてどれほど存在するか…

メーカーは10年とか15年などの保障をしているので、
点検はしてくれるらしいですが、
『パワーコンディショナや接続箱など、
屋根のソーラー・パネルからくる電線にテスターを当てて、
電圧(開放電圧)を計測するだけ』。

設置の保障は施工業者がと言う事でしょうから、
施工業者の良心に掛る部分が多いと言う事でしょうね(くわばらくわばら…

実際、雨漏りなどの不具合を各所で聞きますので、
設置方法の検討はすべきかも知れません。


個人的には後のせをするならば、屋根を改修してソーラー用に造り直し、
その上で載せた方が良い、
そうでなければ載せるべきではないと思いました。



日本の屋根をクールダウン~遮熱塗料実証塗装

2010年08月09日 08時55分42秒 | 日記
前回、ブログにて告知したとおり、
遮熱塗装を受注し、早速塗装して参りましたのでご報告します♪


§実証地点・・・東京都世田谷区上馬N邸
§実証箇所・・・大屋根塗装
§実証時間・・・午前10時半~11時半計測(実測気温が34℃になった時点で測定)
§実証塗料・・・日本ペイント サーモアイプライマー&サーモアイSi(シリコン樹脂)
§実証風速・・・風速4~5m/s
§実証建物・・・木造モルタル2階建て・瓦棒トタン屋根・築45年
§旧塗装膜・・・エスケー科研 クールタイト(ポリウレタン樹脂)


今回の施主様は以前より遮熱塗料にご興味があり、前回も遮熱塗料をご選択頂きました。
が、エスケー化研のクールタイトでは効果を体感できなかったようでリベンジです。

※エスケー化研のクールタイト(ポリウレタン樹脂仕様)は環境省ETV(環境技術実証事業)認定対象外です。
施工した当時はまだ遮熱という考え方や実証方法が確立されていませんでした。
しかし、トタン温度は夏場で80℃前後にまで達すると言われている中で、
67℃と言う温度で収まっていると言うのは、旧塗装膜にも一定の遮熱効果があった事を物語っています。




それでは早速遮熱塗装工程へ・・・



赤外線放射温度計で塗装前・午前10時半時点の表面温度が67℃。

素手で既に触ることのできない温度にまで達し、
膝を付く事もご遠慮願いたい温度。

これがどの位低下するのか、私自身も楽しみにしながらの作業開始です。


ケレン処理後、サーモアイ専用のサーモアイプライマー(太陽光高反射エポキシ系錆止め)を塗ります。
日本ペイントのサーモアイは赤外線透過技術を使っており、
仕上げ(2工程目)で跳ね返せなかった近赤外線をあえて透過させ、
仕上げ(1工程目)で再び近赤外線を打ち返し、
それでも透過した近赤外線をプライマーの遮熱機能で再び跳ね返すという技術を使っています。



まっ白いサーモアイプライマーを塗っていると眼潰しを食らう位の反射…
サングラスを掛けて作業したい位です(苦笑


さて、サーモアイプライマーを塗布後、赤外線放射温度計で同条件計測をすると…


何と22度も低下!
これは色変更による反射力の違いも出ているかと思われますが、表面温度がこれだけ違うと、
作業中に膝を付く事も腰掛ける事も出来る温度です。

通常のエポキシ樹脂系錆止めは艶消しですが、このサーモアイプライマーは半艶風です。
反射力を高める為の工夫がされているなと言うのが一発で解ります。


プライマーを塗り終わったら、仕上げ工程です。

今回はサーモアイシリーズの中で性能とコストのバランスに優れたサーモアイSi(シリコン樹脂)を選択。


鋼板系屋根は錆びとの戦いでもあるので、フッ素をあえて選択せず、
シリコン樹脂で錆び発生時の即時塗替えが可能な体制を残しつつ、予算も抑えました。


今回の塗装において最も拘ったのは希釈率。
通常、塗料シンナー5%まで希釈可と言う事でしたが、純粋な塗膜を作りたかったのでゼロ希釈。
作業性よりも塗膜の安定性を選択しました。
お陰で2回目を塗ると更に艶が倍増で眩しい・・・すさまじい艶です。


夕日に照らされ苦労して作った塗装膜が光る様子は私の満足感をマックスにします♪
これが築45年の屋根とは思えないでしょ(^^
当方が35年担当している物件なので、屋根の状態はとても良いです。


さて、サーモアイSi2回目塗布後、同条件での放射温度計計測を行いますと・・・

塗装前と比べて20度の表面温度低下!
午後2時に再度測った表面温度も53℃と良好。
通常のトタン屋根が80℃に達する事を考えると、最低でも27℃低下している事になります!


施主様にご意見を伺うと『2階の温度が本当に変わって効果が体感できた!』と好評。
『やって良かったー!』とお褒めの言葉を頂き、ほっと一息です。


それではここで、塗装工程を屋根で分割塗装して解り易くご紹介します。

茶色に塗られた箇所が塗装前、白で塗られた部分がサーモアイプライマー塗布後、
グレーで塗られた箇所がサーモアイSi塗布後となります。


更に塗り板見本も作っておきました。

左から塗布前・プライマー・Si1回目・Si2回目となっております。
ご希望の方には実際にお邪魔してこの塗布見本をご覧頂く事も出来ます♪



ヒートアイランド現象の低減に寄与し、お部屋のクールダウンも実現する遮熱塗料。
屋根塗替えの際には是非、サーモアイ遮熱塗料をツボイ塗工で!



『ブログ編集後記』

今回の遮熱塗装(サーモアイ)には色によって日射反射率が変わります。
日射反射率が高い色を選択するほど遮熱効果が高まる事をご説明し、
施主様の意向をお伺いした上でクールライトグレー(日射反射率54%)を選択しました。
通常色の日射反射率は30%~40%です。

日本ペイント サーモアイSiは環境省ETV(環境技術実証事業)認定を受けています。

【環境省環境技術実証事業 実証番号051-0870】
http://www.env.go.jp/policy/etv/s05_c1.html
ヒートアイランド対策技術分野(建築物外皮による空調負荷低減等技術)
技術種類 高反射率塗料(建物の屋根に日射反射率の高い塗料を塗布する技術)
技術概要 近赤外領域の反射率の高い顔料を選択的に使用し、同色の一般塗料と比較して日射反射率を向上させている。また、各種顔料の光反射特性を解析し、日射反射率が最適化されるように配合を設計している。



遮熱キットによる実験~遮熱実証その1

2010年08月04日 21時23分26秒 | 日記
今回は前回お話した遮熱キットを使っての実験経過です。

遮熱キットはあくまでも鉄板に塗料を塗っただけの塗り板見本。

実際の屋根においてはトタンやスレートなどの素材の下に下地材(貫板やコンパネ)が介されており、
温度の上がり方などには違いがあります。

今回は簡易実験による温度差異をご紹介する事で遮熱塗料の能力を見て頂こうと思います。


§実験場所 東京都目黒区
§実験時間 午後2時45分~午後3時
§気温    実測34.6度
§天気    晴れ
§風      おおよそ4メートル

実験は見本板温度37度で開始、15分後の温度上昇を測りました。

15分後の温度は・・・

一般塗料――64℃

サーモアイSi―59℃


温度差異は5℃となりました。

これは条件によっても変異するかと思います。
今後、遮熱塗料を実際に塗装する現場にて追跡実験を行い、
皆さんに遮熱塗料の能力を実際にご覧頂こうと思っております。



日本の屋根を涼しく~遮熱塗料はなし

2010年08月01日 23時23分55秒 | 日記
町場職人を支える日本ペイントさんの企画で
『ペイントかわら版』と言うのがあります。

日本ペイントの新製品情報や現場の声など、
とてもわかりやすい冊子を毎回送って頂いております。

その中で新規採用に至った材料も非常に多く、
新規材料への敷居を下げてくれています。

そのかわら版の企画の中で、
サーモアイという遮熱塗料のお話があり、
先着限定で遮熱キットをプレゼントして頂けると言うお話。

実際に遮熱効果を体感できるキットと言う事で、
即座に応募・・・・が、応募者多数で頂けない事に(TT)

仕方ないな~と思っていたら・・・編集部から届きました♪ブツが。

これを使った実験をしてみましたが、付属している温度計がどうも心もとない。

なので放射温度計を注文して、到着を待ってから公開に向けて段取りしたいと思います♪

今後ご紹介を予定しているのは日本ペイントのサーモアイシリーズ。
既に上級グレードのサーモアイSi(シリコン樹脂)を受注済みですので、
暑い暑いピークに塗りましてその効果を試します!



さて、遮熱塗料って?と思われるでしょうが、
高反射塗料で太陽光をカキーンと打ち返しましょという技術。

日本ペイントさんは太陽光の中でも近赤外線に着目し、それを狙い撃ちする機能を強化してます。

実は近赤外線と金属とは波長が近い為に吸収されやすく、
金属屋根などはこの近赤外線と仲良くなってカチカチ山。

車のボディーがチリチリになるのも近赤外線の悪さだとか。

それを狙い撃つスナイパーがサーモアイには在籍してます(^^

そうなると特にトタンなどの金属屋根には絶大な効果が期待できますネ♪


日本ペイントさんのコマーシャルをするつもりはありませんが、
鉄部塗装用の塗料に絶大な信頼を寄せている当方としては、期待感最大です。

あとは施主様の笑顔が見れれば・・・


追ってご報告致します!