役所 信太のひとりごと。。。(カウントダウン365×4→0)

旅先で感じたことや報道など私的に思うこと

北の寒空を眺めながら、マスコミのいう無縁化社会に思うこと・・・

2011年02月13日 16時36分15秒 | Weblog
ふと窓の外を眺めると
JR北海道のスーパー特急列車が走り抜けて行く・・・・


しばらく滞在した千歳、
2時間もすると
新千歳空港からの関西空港行きに搭乗となります・・・。

2月上旬は暖かい日が続き
去年とは違って
猛烈吹雪やマイナス16度といった極寒体験は無かったですが
それでも雪国の冬のたいへんさは良く分かりました。

道路も鉄道も
人が動く時間の前に除雪作業を行い
大変な苦労を強いられているということ。
日常での屋根の雪下ろしも
普段の買い物でも
たいへんな労働となります。

観光客には絶対にわからない労働の苦労。

雪を見てきれいだとか
幻想的だとか
住んでみれば
絶対にそんな言葉は出て来ないでしょう・・・。

しかし、私は寒い場所は寒い場所なりに
その場所でしか得られない
大切な「ある思い」を実感できるということもあると思うのです。

それは、「暖かさ」を大切に思う感情です。

寒い地域で日照時間が少ないが故に
春の訪れを何より幸せに思い
短い夏の貴重さを心から知っていると思うのです。
日本のどの地域よりもです。

ところで、
現在の世の中では
疎遠社会やら無縁化社会が問題になっています。
いろいろ言われていますが
私個人では
「世の中が自分という人間を必要としていないかどうかの不確認
 または世の中での自己規定の不明確さ」が引き起こしている
一種の甘えの構造が出ているようにそれらを捕えています。

中には聞き捨てならない言葉と思う人もいることでしょう。

何故私がそう思うのか・・・

たとえば、
社会との繋がりはほしいけれど
面倒な付き合いはしたくないとか・・・

自分は頑張っているのに認められないとか・・・

がんばったのに仕事が無いとか・・・

人付き合いは苦手で
人と接したくないと思っていても孤独は嫌だとか・・・

詳しく調べたわけではありませんが、
無縁化社会の問題は
こんなところが発端ではないのでしょうか。

ここで思い起こしてみると・・・

雪国のひとの除雪作業のこと。

人が動く前に
夜中の寒いマイナスの気温の中
毎日毎日ひたすら続く厳しい作業・・・
大きな機械が作業をしてくれるとはいえ
毎日本業を始める前にやっている場合が多く
早起きだけでも大変です。

彼らを動かすものは何でしょうか。
除雪が仕事だからでしょうか。

それだけでは
あれだけしんどいのに無理だと思います。

では何でしょうか。

それは、
誰が除雪したか知られなくても
「きっと誰かの役に立つ」
そういう思いと
目の前の雪を除雪出来たという
「達成感」からではないでしょうか。
それらの思いを
自分で心の中に作り上げているのではないでしょうか。

酷寒の場所での作業の後
暖かい場所で
ほっとした瞬間の
「単なる暖かい」ことが
この上なく幸せと感じるこころ・・・。

北国の人は
「暖かさ」を本当に実感できるのではないでしょうか。

仕事のあとの「暖かさ」、家に帰った後の「暖かさ」、
おつかれさま や おかえり の一言の「暖かさ」を
本当に実感しているのではないでしょうか。

無縁になるのも自分、
疎遠にするのも自分、
どれだけ酷寒の中で生きてきた経験があるのでしょうか。
マスコミに煽られて
自己を追い詰めているだけのように思えてなりません。

「暖かさ」を求めるなら
自分の中で「役に立つことの意味」、「達成感」を
他人と比べることなく自己規定し
酷寒の中で「暖かさ」の本当の意味を見出すしかないと
私は思います。

あくまでも個人的な見解です。


。。。。。