(その1の続き)
こんなひどい状態とは思ってもいませんでした。
100日が過ぎ
かなり復興に着手でき
遅いなりのも
その段階が見え隠れしているだろうと
そう思っていたから・・・
電柱などの感じからすると
きっと住宅街だったと予見でき・・・
歩き続けても
ずっと同じような荒廃した街並み・・・
奇跡的に残ったのでしょうテニスコートがありました。
遊んでいる親子を発見・・・
少し救われた感覚を覚えました。
学校でしょうか黒こげ・・・
石巻病院まで来ました。
海岸線が見えて来ました。
その近くに
大きな樹木が津波にも耐え
がんばって立っている姿が見えました。
ヘドロが沈殿した水たまりというか池になった場所も多く
我慢できないほど強烈なヘドロ臭が辺りを覆っていました。
これから7月になり
高温多湿の梅雨時期と真夏がやって来ることを考えると
あのハエの多さからして
間違い無く
えたいの知れない感染症を引き起こす原因になると思われる。
水の中を見ると
泡が至る所から出ていて
非常に気味が悪かった・・・。
先を進むと
海岸にほど近いところに廃車が山積みで
その周辺は冠水状態
海岸沿いの通りまで来ました。
そこに瓦礫の山・・・
自衛隊用の看板も倒れていて
100m以上続くゴミの山
しかも道路標識と同じくらいの高さ
防波堤が見えその奥には穏やかな海・・・
この穏やかな海が
どうして10mを超える津波になるのだろうか・・・
その場で想像してみるが上手く頭で描けない・・・
壊れた家屋と異臭と瓦礫・・・
そんなものをずっと見ていて
想像など出来るわけも無く・・・
まだまだ奥にも続いているようで
入り口は閉鎖されていました。
当たり前のこと
これ以上どこの場所に置くのか
置く場所など無い・・・
石巻だけでこの状態だとすると
名取市、南三陸町、釜石市、宮古市他
もっと多くの被災自治体があり
石巻だけで手付かずのこの惨状から鑑み
海の中にもまだまだ残っていることは容易に想像できる・・・
とすれば
このゴミ処理が遅れると
さっきの水たまりから発生したハエ軍団と
高温多湿の日本と不衛生な瓦礫の山から
恐ろしい感染症が発生し
万単位で人を罹患させるということは考えられないだろうか。
ものすごく心配になって来ました。
先を進むと・・・・
道路標識が根元から折れ曲がって
津波の強烈な力を感じとれ・・・
石巻港あたりも瓦礫の山が見え
ゴミを運ぶトラックが多く走り去って行きました。
夕刻になったので駅の方に戻るため方向転換しました。
ここでも
どこでも
ゴミだらけ・・・
まるでゴミ処理場の燃えないゴミの埋め立て地のようで・・・
駅前に戻る通りに沿って歩き進み
双葉町へ
少し高台になった場所はさすがに被害が少なめ・・・
コンビニも営業中
混んでました。
地元新聞の基地、活気が蘇ってました。
今日は何度も見た自衛隊の救援車
スーパーも大盛況で
そして陽が暮れました。
私はそのまま古川経由で東京まで帰りました。
途中、大宮駅あたりでやっと緊張状態から解放されたように
空腹感を思い出し
買い出しのために降りるのでした。
で、後続の列車に乗車。
MAX車両でした。
つなげよう日本
本当につながらないと
これは東北だけの問題では済まないように思いました。
2階
下へ
1階
先頭車は貸し切り状態でした。
東京までの間ゆったりできました。
電車に揺られ
街並みを見ていると
電気の明かりがきれいに映り
多くの人が暮らしているのがわかります。
新幹線と在来線で3時間ほどの石巻
売れ残るほどの食料品が溢れる都会と
少ない商品しかならべられない店頭の石巻
どっちも同じ国の同じ日の中の出来事・・・。
駅には清掃の行き届どいたゴミ箱がありました。
ゴミ処理場で
当たり前のように処理されていることでしょう。
良いとか悪いとかでなく
差が激しすぎるように思ったのです。
一説には瓦礫の処理は
20年以上かかると言われています。
今日石巻の現状を見て
20年かかるという説も
全くのウソではないように感じました。
どの街も
ゴミ処理問題で頭を抱えている現状で、
数年で埋め立てる場所が無くなってしまうという課題が
山積していると聞きます。
燃やすゴミも
回収後、焼却までに数日待ちの現状とか・・・
山積みして
放置するしかないのが現状なのか・・・
どうしようもないのでしょうか・・・
しかも福島原発から噴き出す放射線物質は
風向きによっては
各地に飛散し堆積する現状・・・
今後放射線が蓄積することも予見できる。
ゴジラが水爆実験で被ばくして生まれたように
被ばくして
何かえたいの知れないウイルスなど
人類の強敵が出現しないか
本当に心配です。
歩いていて
浄化槽の放置が至る所で見受けられました。
むき出しになった糞尿のたまりが異臭を発し
ハエが大量発生していました。
こんな状態が
夏以降も放置され続くと
私の杞憂が現実になってしまうように思うのです。
泥や土砂の撤去は
ボランティアでも出来ます。
すでにかなりの場所で進んでいました。
しかし、集められた瓦礫や
放置された瓦礫の山の処理は
ボランティアの力だけでは不可能に思いました。
これは100%税金を取っている
行政と政治のお仕事です。
人が足らないとか
財源の根拠がないだとか
そんなことは百も承知、
それでもやらなければならない使命ではないでしょうか。
しかも早急にです。
今危機はそこまで来ていて
現にここに存在するのです。
あの異臭も気になりました。
このままでは
ダイオキシン以上の有害物質が生まれるかもしれません。
新聞やテレビの報道番組を観ていて
与党民主党の政権能力が無く
菅首相がリーダーとしての資質が無く無能だから
復興支援政策など
一向に進まないなどと言われています。
しかし、
震災100日後の石巻の現状を
実際に見て
これは一部にしか過ぎないわけで・・・
何の情報も集めず
ただひょこっと行っただけなのに
これほどまでに
酷い惨状を目の当たりにするとは
私自身今でも信じられません。
神戸大震災の時
長田地区が大火災で焼け野原になり
2か月後くらいに実際に行ってみましたが
その頃には重機が入り更地になっていました。
地平線が見えるくらい
瓦礫の山になった集落を歩きながら
これが100日も経った現状なのだと
改めて地震の規模の大きさを痛感しました。
何度も書きますが
私が歩いている
この場所は
被災地の単なる一部にしか過ぎず
茨城・福島・宮城・岩手など
広大な広さで
他にも似たような街が存在する事実を考えると
誰が政権を取っていても
誰が首相であっても
自民党であれ
共産党であれ
どの政党でも
みんな今の現状にしか
ならなかったように思いました。
自然災害と闘うと人は言うけれど
こんな惨状に一瞬で変えてしまう「自然の脅威」に
どれだけ人が対処できるというのでしょうか・・・。
自然と闘うのではなく
共存し受け入れること
地震や台風など災害は起こるものと認識し
被害を少なくし
復旧をどれだけ早くできるかということに
考え方を変えないといけない時期なのかもしれません。
大きな災害に合えば
多くの人が死にます。
それは仕方のないこと
自然の脅威には逆らえません。
「想定外」
人がどれほど全知全能であるのか
驕り、高慢、傲慢・・・
恥ずかしい限りです。
想定など出来るはずもない。
そんなことばが出ている様では
やはり人間は自然と共存できないように
思うのです。
なにやら
原発も汚染水処理が暗礁に乗り上げそうな
そんな雰囲気になって来ました。
海江田大臣が
安全宣言のようなことをしたことは
時期尚早だと個人的には思います・・・
人は言います
民主党は発言がバラバラだ・・・と。
しかし、
もしも自民党が政権をそのまま取っていたら
前回の総選挙で
麻生氏が
そのまま首相を続けることが出来ていた状況ならば、
今、もっと事実が隠ぺいされ
東電と自民党の癒着体質から
彼らにとって都合のいい話ばかりが表に流れ
きっと嘘ばっかりが
テレビに流れていたことでしょう。
現に原発で生計を立て働いている人達が
何万人と居るわけで・・・
彼らが失業するとどうなるのでしょうか。
きっとそこらの理由から
圧力団体と化した組織が
大臣にそう言わせたのでしょう・・・。
上に立つ人には
彼らなりのプレッシャーがあるはずです。
反対意見が多いに発言でき
自由に論争できる今の日本も
そう悪くは無い・・・
なんとなくそう思い始めました。
早急にしなければいけないこと
後回しに出来るもの
打ち切りに仕分けできるもの
トリアージが必要な気がしました。
現状の既定事業も新規事業も
何でもかんでもすべて国がするのは無理です。
何故なら
限られた予算しかないからです。
起債しても
無限の予算では無いということです。
地震復興のために増税するなら
それも良いかもしれません。
ただ、
早急に対応しなくていい事業を一旦取りやめ
また、扶助費など制度を一旦廃止し
宗教法人も公益法人も
法人税を課し
聖域なく対応すべきだと思うのです。
そのうえで
反対意見も多く出てくるでしょう。
「年寄りに死ねということか」など
そうです。
名誉の死ということです。
地震の復興に早く対処しなければ
年寄りだけでなく若い人も働き盛りの人も皆
窮地に陥る可能性が有るのです。
だから捨て駒になってください。
一時期だけです我慢してください。
そういった「思い切り」も
国には必要な気がしました。
。。。。。