役所 信太のひとりごと。。。(カウントダウン365×4→0)

旅先で感じたことや報道など私的に思うこと

時化てるけどあぐにへ

2012年10月19日 21時07分04秒 | Weblog
今日は離島に行ってみることにしました。
今まで
あまり離島には行かなかった。
というより
行けなかった。
人が怖くて・・・。
離島というと
島全体が知り合いのようで
部外者が行くと
必ず目を付けられるから。
お金を落として行く観光客ならば
歓迎されるけど
私のように
お金をほとんど使わない
ただ景色を観に行くだけで
食事すらほとんど取らない観光客は
来てほしくないでしょう・・・。
そう思ってしまう。
しかも
190cmと大きいから目立つ。
できるだけ
すれ違う人には
“こんにちは~”と
こちらからあいさつするけど
なんとなく
ぎこちないような気がする。
精一杯
がんばって愛そう良くしていても
大男だし・・・
逆の立場なら気味悪いかも
そんなことを考えてしまう・・・。

他にも理由はある。

海の景色が見たいから
浜辺に行きたいので行く。
すると
あえて海水浴の季節を外して行くのに
沖縄だと水着姿の人間がいる・・・。
10月でもいる。

泳がずに
浜で水着でいるだけの人もいる。
これが困る。
カメラを出せないから。
浜辺で青空と波の景色を堪能したいだけなのに
人間を撮りに来たと思われるのが
非常に恐ろしい。
私はもう人間には興味が無い。
出会いやらキュンキュンなど
望むはずもない。
一切必要無い。
でも
人はそうは思わない。

だから
なかなか
足が進まなかった・・・。

でも今回は
最後の沖縄だし
1回くらい勇気を出して
行ってみることにしました。

誰かいたら
すぐに戻ればいいし・・・。

離島での短時間の滞在の理由は
こういったところがある。

で、とまり港へ。

台風が行ったとはいえ
海は続きもの
時化が簡単におさまるわけがない・・・。
そんなことを考えて港の窓口へ。

船が出るか心配していましたが
一部運行するとのこと。

遅れて出港予定の粟国行き

まだ誰も乗っていません。

空いていそうなので
チケット売り場へ向かう。

今日中に往復するチケットをと依頼すると
滞在時間は約1時間半しか無いですよと
非常に不思議がられました。
本日の乗客について尋ねると
ツアー客もなく
まだ一般購入者も無いとのこと。
行ってみたくなり衝動的に購入してしまった。

チケット販売員には
行ってすぐ帰ることは不思議なことでも
私には普通のことです。

ふと我に帰る・・・
チケット買ってしまった・・・

時化の心配も有るのに・・・。

空と見える範囲の海を確認すると

穏やかそうだし・・・
大丈夫かな・・・
そんな思いが心を満たし・・・。
不安が消えました。

で、乗船する

客室は
上がリクライニングシートで
下がのびのびカーペット


乗船して30分が経過・・・
誰も乗って来ない


1時間5分遅れで出航

結局、
乗客は私含め3組6人だけ。

私はリクライニングシート室で
他2組5人はおじぃおばぁ。
皆知り合いのようで
慣れた感じが漂い
カーペット室で横になってはりました。

私は甲板に上がり
那覇港を海上から見学

穏やかな港でした。


波の上宮

国場川河口


ここまでは
非常に順調で
時化のことなど
すっかり忘れていました・・・。

ところが

空港あたりを過ぎると

上空に自衛隊機

連帯飛行中かぁ~と
喜んでいると・・・

急に風が強くなり始め

いよいよ外海へ

そんなとき
甲板に出て写真を取りながら
この先もずっと海を楽しもう
そう思っていたら・・・

外海へ出て
環境が一変しました。
風の強さが尋常でなく
大波に立っていられなくなり
客室へ。

87席あるリクライニング室は貸し切り状態。
テレビの音がやたらと響き渡り
窓の外を見ると
波しぶきで
窓ガラスが大雨状態となり
上に下にと
まるで遊園地の絶叫マシン
“フリーフォール状態”
でした。
大袈裟でなく
本当にこんな大荒れな船旅は生まれて初めてで
若かりし頃にお付き合いしていた女性が
絶叫マシンが好きで
いろいろ付き合わされて
それなりに体験していたはずなのに
そんなもの目じゃないくらい
気持ち悪い・・・・。

絶叫マシンなら
長くても3~4分程度
外海に出てまだ15分
この船旅は2時間15分
まだ2時間も続く可能性がある・・・
そう考えると
絶望的になった・・・。

ばしゃーん
バシャーンと
波しぶきが聞こえる・・・
テレビが
かなり大きい音にも拘わらず。
ぐぐぐっと
上に行ったかと思うと
ずずずんんっと
下に引き込まれ
本当に
フリーフォールの
あの落ちる感覚そっくりなのです。

それが
ずっとずっとずっと
延々と繰り返され
1時間が経過・・・

さすがに
ダウン・・・

幸いなことに
乗客が私だけ。

みっともない姿をさらさずに済んだ・・・。
これが
不幸中の幸いということか・・・。

全リクライニングシートの網に
エチケット袋が備え付けてある理由はこういうことか
納得しました。

船酔い・・・
こういった感覚になるのかと
初めて味合う強烈な吐き気と
滴り落ちる冷や汗を
分析している自分がいることに
妙に冷静になる。

あとまだ1時間もこの状況が続けば
このまま行くと必ずおう吐する。
エチケット袋が1枚では足らないかもしれない
非常事態が近付いている
そう確信し3枚用意し
2枚は重ねて漏れないように下準備。
ポケットテッシュを総動員し
呼吸を小さく深くし
準備万端・・・。

そのとき
最大級のフリーフォールの連発が!

汚いので
実況はここまで。

船酔い・・・
初めて味わいました・・・。
強烈です。

これはしんどい。

大荒れは粟国港に着くまで続きました。

ただ
髄膜炎や脳膜炎など頭痛もちの私にとって
おう吐は日常茶飯事で
対応に慣れています。
船酔いは
病気と違って
三半規管に異常をきたすために起こる現象
おう吐物が出て水分補給をし代謝が始まり
平衡感覚が戻れば短時間で改善される。

しんどかった2時間15分が過ぎ
粟国港へ

港の待合室で給水とトイレ休憩
しばらく椅子で深く腰掛け休む・・・
交感神経と副交感神経の切り替えのため
目をつむり全機能停止・・・。

約15分で回復。

あと1時間10分ほどしかない・・・。

すぐに行動開始
まずは港から

島の地図を見て

メインストリートへ


目的地を設定


時折見える海岸




遊歩道は
台風の影響で壊れていました。


更に先を進み




道しるべに従い




入り口に到着


浜辺へ


すばらしい

きれい

人がいない

風も弱くなり快適な気候。
紫外線もそうきつくなく
暑くも無く寒くも無く程よい。

時間までのんびり波を見学・・・


1kmはある砂浜

腰をおろし波をそばで感じると

透明度が非常に高く美しい

かなりの遠浅

10分ほど経ち・・・

一段と風が弱まり

更に快適に・・・

しかし・・・
戻らねばいけない時間がやって来ました。

再度景色を眺め

青空が非常にきれい・・・。

帰途に着く・・・

誰もいない浜辺・・・
貸し切りの浜辺15分間
最高でした。

浜から出て島を眺めると

平坦な島という印象の粟国島

行き来た道を引き返し

港に戻って来ました。

港というかだだっ広いコンクリートの平地に
ぽつんと建った旅客待合。
小さな食堂と
使い古しのソファーが2台あるだけの
小汚い古びた待合室、
村の船舶課事務所も同居するターミナル
700人程度の人口しかいない限界集落なら仕方のないこと
存在があること自体
立派な施設かもしれません。

船は定刻より1時間遅れて出港。

船内を見回すと
約40人の乗客。
行きの3組6人の乗客に比べれば
大入りです。


さっき行った長浜が遠くに消え


“いよいよ外海・・・”

覚悟を決め、観念する・・・・

揺れないぞ・・・

外海に出て
どうかと思いましたが
一向に上下の揺れがない・・・

行きのように
フリーフォール状態は一切なく
多少は揺れましたが
完全に時化はおさまり
2時間15分
快適な船旅でした。

那覇に戻ると
すっかり日も暮れ

旭橋駅からの景色も
工事中の以前とは格段きれいになり
夜景の美しい
いやしの場所になったような気がしました。


。。。。