弁護士辻孝司オフィシャルブログ

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一つの質問では、一つのこと ~ 弁護技術を生活にvol.5 ~

2012-05-08 20:44:43 | ブログ

    

「あなたは、昨日の夜、何時ころ、どこで、どんなことを見たのですか?」

これは、一つの質問で3つのことを聞いています。

こういう質問をされると証人は、はじめの「何時ころ」という質問に答えるのを忘れるかもしれません。

律儀に「10時ころ、四条烏丸の××銀行の裏側にある駐車場のところで、被告人が被害者の○○さんと、****しているところを見ました。」と証言してくれても、聞いている裁判員は理解するのが大変です。

    

一つの質問では、一つのことしか聞かない。

それが、証人尋問の鉄則です。

シンプルでわかりやすく、そして、テンポのよい、正確な尋問ができるようになります。

    

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「あなたは昨日の夜何時ころ、被告人を見たのですか。」

「10時ころです。」

「どこでみたのですか。」

「四条烏丸の××銀行の裏側にある駐車場です。」

「被告人は、誰と一緒にいましたか?」 

「被害者の○○さんです。」

「被告人と○○さんはなにをしていましたか?」

「****していました。」

   

こうして尋問をしていくと、証人尋問に勢いができていきます。

    

普段の会話の中でも、一度に多くのことを尋ねずに、一つずつ聞くようにすると、

相手も答えやすくなって、会話も弾むかもしれませんね。

 


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