父のいない、初めての父の日。
稲藁灰の釉薬。
すこし、しんみり。
望来の桜がとても好きだった父でした。
最後の時を過ごした病院は、桜台という場所柄か、ロビーにたくさんの桜の写真が飾られていて、父はそれを望来の桜と重ねたのか、うれしそうに眺めていました。
望来の桜で釉薬を作ることは私の夢であり目標でした。
昨秋、桜を管理されている北桜造園さんにお願いしてわけていただいた枝を燃やして灰を作り、たくさんのサンプルを作っては焼き、試行錯誤する
毎日。
本などで勉強し、頭の中で考えて「これとこれをこの配合で混ぜればこの色になるはず」という期待はことごとく裏切られ、結局、「やっぱりこれか~。」という結果になりました。
桜灰、個性が強いというか、なかなか頑固です。父みたいに・・笑。
望来の桜と、望来の土と、望来の水だけでできている釉薬。
妥協ではなく、これがベストなのかも、と思いました。
今日窯出しした、桜灰釉薬の最初のうつわ。
父の仏前に届けたいと思います。
今回、こちらも完成となりました。
稲藁灰の釉薬。
やさしい白です。
お客さまからいただいた石狩産のさくらんぼをのせて。
これはサンプルのうつわですが、これから少しずつ作り、お店に並べていきたいと思います。
さて、次は何でしょう。
へなちょこMIHOの挑戦はこれからも続きます
。