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NEWSつくば・1月・カフェ「バンライケン」

2019-04-01 | 常陽新聞連載

「ご飯は世界を救う」コラム、1月分です。

【コラム】カフェ巡りがスキです。今回のカフェ「バンライケン」さん(土浦市中村南)は、国道6号、通称「水戸街道」と、つくば市に至る学園東大通りが交差する所にあるビルの2階にあります。すぐ近くのホームセンターには画材屋さんがあるので、よく通っていました。

「交差点に面したビルの1階のお布団屋さんの上に何かできているなぁ」。寄ってみましたら、お布団屋さんからは想像もできないようなオシャレなカフェ。すっかり気に入りました。

私が発見したころ(8年ぐらい前だったでしょうか)は、開店したばっかりだったようで、お店にはあまり人がおらず、店主さんとよくお話ししました。知りたがり屋の私、店主さんに質問攻め。(大変失礼いたしました!)

「カフェなのにどうして『バンライケン』っていう名前?」「実家が柏市で中華料理屋をやっていて、『萬来軒』って名前だったので」

「どうして、ここでカフェ?」「実は、柏から新宿まで通っていたんです。サラリーマンしていて。毎日毎日、都会の雑踏の中で。柏市はまだ緑が多くて、都心に比べてユックリしているところで育ったので、都会の毎日から、ちょっとリフレッシュしたくて『美浦のトレーニングセンター』まで、たまに馬に乗りにきていました。そんな縁もあって」

お店の人が幸せだとお客も幸せ

親しい友人が、柏在住。息子が柏の高校に通っていたこともあり、柏市の良さ知っている私。そして私は東京の新興住宅地で育ち、都心に通勤していたので、「バンライケン」さんの気持ちがとても理解できました。

少子高齢化の現代、長時間労働、給料も上がらない、年金も当てにならない…。そんな中で、「昭和のモーレツサラリーマン」みたいな毎日を過ごすのは嫌だ、という若い人たちが増えているような気がします。仕事より家族、自分の趣味を大切に…。時代の流れの中で、人々の生き方、考え方も変化していくのですね。

やっと就職しても、辞めてしまう若い人が多くいるというのは、会社や個人的なことだけでなく、世の中の変化でもあるのでしょう。かつての自分を振り返り、「あんなに毎日毎日夜中まで仕事をしていたのは、何だったのだろう」と、ふと思います。

「バンライケン」さんには、コーヒーの自家焙煎の機械があるんです。お店のドアを開けたとき、なんとも幸福ないい香り。そして、店主さんのユッタリとしたお顔と、美味しいコーヒーと食事。お店をやっている方が幸せな気持ちだと、行く方も幸せになるのです。

生き方は一つではなく人の数だけあって、自分が幸せを感じたら、周りも幸せになるのだと思います。

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