一昨日(23日)は朝から快晴といってよい天気で、この時期としてはとても珍しいことであるが、これも、今年の異常な暖冬少雪の齎したことなのかも知れない。午後から夜に備えて観望の準備を始め、自動導入を使う為のパソコンもステラナビ11の入ったWindows10のものに換え、気分転換に鏡筒も暫く使っていなかったμー180Cに載せ換える。
FC-76も並列同架したが、これはこの日の対象天体を観る為の策?である。
18時30分から星見を開始し、先ずはオリオン座リゲルに向けてシーイングチェックをする。冬場としては先ず先ずの6/10位である。 今回の使用アイピースは焦点距離を考えてペンタXL21、ニコンNAV14、ペンタXW10の3本である。
今回の一番の目的は南天の宝石と云われるエリダヌス座θ星(アカマル)を観ることにある。これは以前(2008年12月)記事にしたことがあるが、それからはず~と観ることが叶わなかった重星で、当地では最大高度でも7度強にしかならず、低空過ぎて視野に収めても星の姿に見えないことが殆ど、故に観えた時はとんでもなく嬉しい気分になるのである。
低空を狙うので、鏡筒位置が少々低い為、高さを稼ぐ為に鏡筒の並列同架をした。(FC-76はバランスをとる為だけのもの)エリダヌス座のθ星は目視出来るか如何かギリギリで3㎝ファインダーではキッチリと観えている状態。 さて、期待を込めて約100倍の視野の中にθ星がまるでふたご座α星を観ているが如き姿を観せた。こんな綺麗な観え方は初めてのことで、少々大袈裟だが暫し茫然と云った態であった。本来は白色の重星だが、当地では何時みても黄色にしか見えない。 続いてこれも南天では見逃せない美重星のろ座α星を入れるが、予想通りとんでもない程の観え方で、伴星の輝きが素晴らしかった。 次はオリオン座のζ星を入れるが、何とか分離が分かる程度の観え方で、少々高揚していた気分が一寸萎んだ。 ここで、目的を終えた並列同架を解除しμ-180C一本にし、星見も19時30分で中断する。
20時50分より星見再開し、単筒にしたことによりPOD内が広くなり快適に星見を続けながら、何時もの観望風景を数コマ撮る。何時もは真っ白な雪面での様子となるが、今年は大方土が露出しているので黒々とした地面と冬の星座の組み合わせは私として妙な感じである。
この夜は、ケフェウス座のβ星、δ星、ξ星、ο星とカシオペヤ座η星、ι星、いっかくじゅう座β星、締めにかに座ι星、φ2星、ζ星を観て、23時丁度に終了した。今回の星見は暫らく振りに充実した時間を過ごした気分で、次回の星見も大好きと云うか憧れの南天の星座を探ってみようかと思っている。