池田から丼池へ２

Ｗ氏と開演30分前に合流し軽い夕食を掻き込み御堂会館へ。
たしか六代目松鶴さんの追善興行で一度だけ来たことがあったように思います。もうン十年も前のことですから記憶も定かではないのですが、そういうことにしておきましょう。1,000人くらいは入るのでしょうか。その会場が超満員。補助席まで出ていたので1,000は軽く超えているでしょう。開演5分前に着席。

開口一番は笑福亭生喬さん。芸術大学美術学科卒のエピソードをまくらに「書き割り盗人」の一席。

二つ目は東京からの柳家喬太郎さんで「松竹梅」を。前座噺とされていますが、喬太郎さんは声音の使い分けで笑いの幅を広げての熱演でした。もっとも私はあまり好きなネタではありません。

中トリは三代目春團治さんの「野崎詣り」。三代目のこの噺、何回聴いたかわかりません。いつ聴いても寸分違わず。さすがとしか言いようがありません。

中入り後の食いつき兼もたれに笑福亭福笑さん。まだざわつきが消えない客席を下ネタでつかみ福笑バージョンの「千早ふる」を。今、上方の爆笑王間違いなし。もたれにしてはたっぷり聴かせていただきました。相変わらず上下（かみしも）をふりませんね。

トリは桂三枝さんが「誕生日」を。船場上方噺の会が第九回を迎えたことについて「継続は力なり、すばらしいこと」と持ち上げておいて「新婚さんいらっしゃい」は３９年目に入りますと自己ＰＲも忘れません。さすが会長です。
豪華な顔ぶれの会でした。聞くところによると前売り開始即完売だったそうです。久しぶりに落語を堪能させてもらいました。

ひとつ残念だったことはなにせ古いホールなので座席が狭く、エコノミー症候群になりそうだったことです。御堂さん、今度改装または建て替えるときはもう少しゆったりめの座席にしてください。