浦幌神社・乳神神社の宮司一筆  

神社や日本の伝統文化で培われてきた教えやヒーリング(癒し)をお伝えしております。浦幌神社・乳神神社宮司の一筆。

衣替え

2009年06月01日 | 宮司一筆

北海道十勝 子宝祈願 安産祈願の神社 浦幌神社・乳神神社より一筆啓上。

今日から6月です。

6月1日は、一般的には衣替えの日とされております。(地域によっては違います)

衣替えとは、季節に応じて服装を着替えたり、調度品を改めたりすることをいいます。

夏服・冬服を変更するといえば、解り易いでしょうか。

現在は、明治時代に、6月1日~9月30日を夏服、10月1日~5月31日を冬服と定められたことが定着し、6月1日と10月1日に衣替えが行わているようです。

(温暖な気候のところは、5月1日と11月1日に行われている)

この衣替えは、もともとは、平安時代の更衣(こうい)と呼ばれる宮中行事からはじまった習慣です。

当時は、4月1日~9月30日を夏装束、10月1日~3月30日冬装束としておりました。

鎌倉時代になると、衣服だけでなく、調度品も替えることも含めて衣替えと言うようになりました。

江戸時代になると、木綿が普及し、着物が多様化したことから、幕府は、4月1日、5月5日、9月1日、9月9日の年4回の衣替えを定めました。

この風習が民間にも浸透し、季節に応じた着物を着るようになったそうです。

着物に興味がある人は、聞いたことがあると思います。


4月1日~5月4日・・・・・・「袷(あわせ)」 裏地のついた着物

5月5日~8月30日・・・・・ 「帷子(かたびら)」麻布で仕立てた裏地のない着物

9月1日~9月8日・・・・・・「袷(あわせ)」 裏地のついた着物

9月9日~3月30・・・・・・「綿入れ(わたいれ)」表地と裏地の間に綿を入れた着物


季節に応じて、着物を変え、快適に過ごせるように考えられています。

私はあまり詳しくありませんが、そこには、季節感を大事にしてきた日本人の美的感覚も含まれているように思います。

祭事で装束をつけることがありますので、文様や織り方の美しさにとても感動します。

平安時代の感覚が、今でも美しいと思えることは、すごいことです。

例えば、今流行のものが、百年、千年たっても残っているでしょうか。

そう考えると、昔の人の感性は、とてつもなく優れていたのでしょう。

すばらしいデザイン 日本の誇れる文化です。

 

平安時代の装束を紹介した本がございます。

「素晴らしい装束の世界―いまに生きる千年のファッション 」

著者 八條 忠基

発行 ㈱誠文堂新光社

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さらに平安時代の装束に興味のある方

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今月も心のゆとりと感性を大事に頑張ってまいります。

皆様も、健康に頑張りましょう。

今月もお付き合いお願い致します

宮司一筆

 

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