設計事務所の裏窓

夫は建築士。設計事務所をやってます。
裏から眺めた感想、日々の独り言。
不定期便で頑張ります~!

らせん

2005年01月24日 20時34分38秒 | 独り言
「螺旋階段のある家が希望です!」
こう以前とある お施主さんから希望が・・・・

確かに「らせん」はカッコいい~
シャム猫なんぞ抱いて 軽やかに降りてくるイメージが・・・

でも専門屋(夫)は 聞くやいなや
「使いずらいですよ。」と一言・・・
個人住宅での「らせん」は お勧めしないらしいのだが・・・
敷地の問題もあり めでたく「らせん」の登場となった。

でも お施主さんもふと考えたらしい。
「らせん」というのは部屋にポッカリと穴が開く。
という事は冬なんて寒い!!
床暖をしても空気は下にもれてしまう・・・・
そこで 当初 予定しなかった「らせん」を包む扉が登場。
この丸くカーブした扉は大工さん泣かせの代物であったが
透明な扉が 重くもなく 奇麗で結果的には大正解となる。

実は 恥ずかしながら「らせん」なる階段を持った個人住宅
など行った事がない。
折しも このお施主さんの「らせん」を登れる機会に恵まれる。
「おお~~~~怖い・・・・」
自分の正直な感想・・・・
昔から下が見える階段がどうも苦手だ。。。

この冬 お施主さん家族は初めての冬を新居で迎えた。
大工泣かせの扉のおかげで全く寒くないという話が聞けた。
でもポツリ・・・
「階段を上から見ると ちょっと怖いです・・・」
きっと暮らしてみるのと 描いていたイメージの物とは
ちょっと違うという感じが どんな家にも生まれるの
だろうなと感じる。

それでも 設計段階であれだけ ああだこうだと議論し合った
「螺旋階段」・・・・・・
自分のように 登るのが大変なのではとか そんな小さい
こだわりは、きっと お施主さん達にとってはくだらぬ事
なのだろうなと感じる。

ある人にとって「大事なこだわり」は ともすると
他の人にとっては「くだらない こだわり」にも
なり得る。家なんて その凝縮の固まりでもある。

「こうすれば高く造れるから」
「この方がめんどくさくないから」
そんなやり方だと 何も本当の「こだわり」は出来ない。

階段一つにも そのお施主さん家族の考えが形になる。
やっぱり「家」って おもしろいと思う。 

うんざりぃ~のタンス

2005年01月24日 10時23分20秒 | 独り言
♂の子供を持つと「うんざりぃ~~」という場面には
よく出くわすのだが 日々の日常で子供のタンスを
開けた時が毎度の自分の「うんざりぃ~~」に近い・・・
何がって??くだらない!と言われてしまうが
洋服の配色・・・・黒 青 紺 緑・・・・
う~~~ん暗い・・・殺風景・・・・・

「夏は楽でいいよね。男の子はTシャツとズボンさえ
 あればいいもの」
こう嬉しそうに女の子の母知り合いから言われても
こっちは、まーったく嬉しくない・・・

ワンピースにスカートにキュロットにと誠に
バリエーション豊かな女の子軍団と違って
♂の洋服選びのなんと簡単な事か・・・・
これとこれ どっち?みたいな・・・

決定的は七五三!
華やかな着物とドレスであふれかえるレンタルショップで
申し訳なさそーに 隅の一角に♂コーナー。
店員さんも慣れている。
「お色は どんな?」
こんな一言で決まってしまう。
着物でも黒系?紺系?ちょっと変わって緑かあ~?
という具合で・・・

方や女の子母達は なぜか娘ほっぱらかしで
この着物もこのドレスもと着せ替え人形の服選びの
如く喜々とし始める。
髪形は?お化粧は?髪飾りは?

やっぱりこれが女の子を持った母の醍醐味だよなあ~と
又々 羨ましくもなり・・・・

だがこんな醍醐味も 何も意見も考えもない幼い時
だけだそうで・・・・
長男の同級生の女の子母達は揃って 服が大変になってきた
とぼやく。

「あのブランドの服がいい」
「何々ちゃんの着ていたのが欲しい」
揚げ句には もう母の用意した服を着て学校には行かないとか!
今の子供が早熟なのか ♀ゆえなのか・・・
♂には考えられない・・・・・

うちの息子達は何も考えずに母が適当に出している服を
黙々と着て登校している。
自分が今日何を着て 一体何日着ているとか頭には
まーったく無い!という感じだ。
あまりに無関心なので試しに 長男に上のシャツは
バリバリの柄シャツ。下はこれまた濃いラインの入った
ズボンを置いておいた。
どーみても配色が悪過ぎ というか おかしい・・・・
でも毎度の如く淡々と着て淡々と登校しそうになったので
さすがに実験は取りやめとなった・・・・(汗)

これはうちの息子に限らず 結構他の♂の子供には
多いらしく・・・まだまだ自分の身なりに頭を回転
させるには早いらしい・・・
やはり♂は遅咲きというか おバカというか・・・・

結局 自分好みの服を着させて悦になれる時期も
女の子といえども短い期間らしい。
冷静に考えれば 子供といえども自分とは違う人格。
いつかは全て自分で選択肢を設けながら生きていくもの。
そう思いながらも やはり子供のタンスには
今日も「うんざりぃ~~」のため息が出る・・・・