映画の感想など・・・基本的にネタばれです。
しづのをだまき
映画「メリダとおそろしの森」

この画像は「おそろしの森」のイメージで選んだ:近くで撮影
2012 米 95分 DVD鑑賞 原題 BRAVE
監督・脚本 マーク・アンドリュース&ブレンダ・チャプマン
声優 エマ・トンプソン 大島優子
評価 70点
人間以外を登場人物にユニークな世界を描くことが多いディズニー/ピクサーだが、本作は人間たちを主要な登場人物に。第85回アカデミー賞で長編アニメ映画賞(初回放送情報より抜粋)
【物語】
10世紀スコットランドの王女メリダは赤毛の野生的な少女で乗馬や弓が得意、母の王妃が王女らしく教育しようと努力するが反発する。
●女性讃歌。賢く美しく、外交力があり、身体能力も高いのが母と娘である。
それに引き替え、身体は大きいが間抜けかオタクか腕っ節だけ、隙あらば喧嘩に熱中する愚かな男性たち。
●自然讃歌。象徴するのが熊。国王は半ば熊みたい。人より熊が主人公かと勘違いしそうな映画だ。
●魔女は現役を引退し、今は趣味の木彫りに専念しているが、彫っているのは
ただ1種類、クマ、熊、熊、熊、クマ……
(ミケランジェロの「天地創造」で指先を触れ合わせるアダムと創造主、両方がクマである)
熊にご執心の魔女だから「お母さんを変えてほしい」言われ、熊しか思いつかなかったらしい。
●スコットランドの伝統行事。ハイランドゲーム(力比べ)やキルト、バグパイプが出てくる
~~~~~~~~~~~~~~~~
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●メリダの髪の毛は赤くて細かく縮れてパーッと広がっている。↑
お見合のために母は頭巾の下に無理やりおしこめるが、メリダは一房だけ額に垂らして自己主張する。イスラムでもカトリックでも女性の髪の毛を隠させるし仏教では男女とも剃らせる。魔女の魔法の鍋に、髪毛を一本いれるのも、女の自由奔放さに魔力がこもっていることのあかしか。同じくメリダはコルセットや胸当てで身体を締め付け、呼吸もできず立ち居も難しいが、母の制止を振り切り、婿さん候補者に対抗して弓を射ようと力を入れると、服が破れて身体が解放される。
●母と娘の関係性。幼い時は愛しあうが、思春期に確執が生じ、激しく反抗、苦難と冒険の末に和解。
だが、和解に到達せず、そのまま死別する母と娘もいる。
そういう娘がこの物語を見れば、一抹の苦味を感じたりもするだろう。
「スティーヴ・ジョブズへの献辞」が出るが、あの奇矯な天才の
風貌がふと蘇るような、狭く深い、新奇な世界である。
ディズニーはシンデレラ・白雪姫・ピノキオなど、おとぎ話を網羅している。
一方、ピクサーは始めたばかりで前途遼遠の感があるが
この新奇さの感覚は尊いもので、簡単に失ってほしくない。
人に慣れぬ森の熊の感性を保ってほしい。
ピクサー映画
→「トイストーリー3」10-7-3
→「カールじいさんの空飛ぶ家」9-12-8
2012 米 95分 DVD鑑賞 原題 BRAVE
監督・脚本 マーク・アンドリュース&ブレンダ・チャプマン
声優 エマ・トンプソン 大島優子
評価 70点
人間以外を登場人物にユニークな世界を描くことが多いディズニー/ピクサーだが、本作は人間たちを主要な登場人物に。第85回アカデミー賞で長編アニメ映画賞(初回放送情報より抜粋)
【物語】
10世紀スコットランドの王女メリダは赤毛の野生的な少女で乗馬や弓が得意、母の王妃が王女らしく教育しようと努力するが反発する。
●女性讃歌。賢く美しく、外交力があり、身体能力も高いのが母と娘である。
それに引き替え、身体は大きいが間抜けかオタクか腕っ節だけ、隙あらば喧嘩に熱中する愚かな男性たち。
●自然讃歌。象徴するのが熊。国王は半ば熊みたい。人より熊が主人公かと勘違いしそうな映画だ。
●魔女は現役を引退し、今は趣味の木彫りに専念しているが、彫っているのは
ただ1種類、クマ、熊、熊、熊、クマ……
(ミケランジェロの「天地創造」で指先を触れ合わせるアダムと創造主、両方がクマである)
熊にご執心の魔女だから「お母さんを変えてほしい」言われ、熊しか思いつかなかったらしい。
●スコットランドの伝統行事。ハイランドゲーム(力比べ)やキルト、バグパイプが出てくる
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●メリダの髪の毛は赤くて細かく縮れてパーッと広がっている。↑
お見合のために母は頭巾の下に無理やりおしこめるが、メリダは一房だけ額に垂らして自己主張する。イスラムでもカトリックでも女性の髪の毛を隠させるし仏教では男女とも剃らせる。魔女の魔法の鍋に、髪毛を一本いれるのも、女の自由奔放さに魔力がこもっていることのあかしか。同じくメリダはコルセットや胸当てで身体を締め付け、呼吸もできず立ち居も難しいが、母の制止を振り切り、婿さん候補者に対抗して弓を射ようと力を入れると、服が破れて身体が解放される。
●母と娘の関係性。幼い時は愛しあうが、思春期に確執が生じ、激しく反抗、苦難と冒険の末に和解。
だが、和解に到達せず、そのまま死別する母と娘もいる。
そういう娘がこの物語を見れば、一抹の苦味を感じたりもするだろう。
「スティーヴ・ジョブズへの献辞」が出るが、あの奇矯な天才の
風貌がふと蘇るような、狭く深い、新奇な世界である。
ディズニーはシンデレラ・白雪姫・ピノキオなど、おとぎ話を網羅している。
一方、ピクサーは始めたばかりで前途遼遠の感があるが
この新奇さの感覚は尊いもので、簡単に失ってほしくない。
人に慣れぬ森の熊の感性を保ってほしい。
ピクサー映画
→「トイストーリー3」10-7-3
→「カールじいさんの空飛ぶ家」9-12-8
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