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【映画】ニーハオ 鄧小平

原題 小平您好 2004年 中国 94分 
監督 ロアン・リュウホン(阮柳紅)
鑑賞 7月9日 <第七芸術劇場>

  鄧 小平(1904~1997)の没後、戦前(1930年代)も含め豊富なフィルムと写真でその生涯を紹介したもの。ロアン監督は40代女性でTVドキュメンタリーや娯楽番組など手広く手がけているらしい。

 中国の文化政策は時代によってガラリと変わり、一時もてはやされた作品が糾弾されることも、その逆もある。 鄧 小平も、改革解放路線が主流の今だからこそ、脚光を浴びているが、毛沢東の死後、73歳で最高権力者になるまで、3回も失脚し、文革の時は田舎で工員をさせられている。63歳の彼が歩いて通った工場への野道をカメラは辿る。(4人組への批判は今や確定したようだ)

 「人々に最も愛された政治家」と言われる彼は、150cmの短躯だが、頭も身体も強く、性格は楽観的、価値観はいわば常識的だから、広い支持を受けたのだろう。権力・金力への個人的欲求より、民衆の生活を良くし「豊かな国の一員であることで自分は満足だ」という発言は、若い頃西欧に留学した経験をしのばせる。
 
 ※原題の「您好」(ニンハオ)と日本語題の「ニーハオ」(你好)の違いは
  敬意の有無で、たとえば「お早うございます」と「お早う」との違いか。
  北京大学の学生がデモ行進で持った横断幕の文字から取った題名とのこと。
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コメント
 
 
 
こんばんは (狗山椀太郎)
2007-07-11 20:35:54
コメント・TBありがとうございました。
今となっては、共産主義なのか何なのか分からなくなってしまった現在の中国にしては珍しい(?)プロパガンダ的な匂いも感じられましたが、ユーモアと人間味にあふれた人物像でしたね。
西欧への留学は、パリ大学(ソルボンヌ)だったでしょうか。もしそこだとすれば、カンボジアの指導者ポル・ポトも籍をおいていたようです・・・。
 
 
 
Unknown (Bianca)
2007-07-12 13:24:19
狗山さん、こんにちわ。お出でくださり有難うございます。三女毛毛の「我が父小平」によると、フランスのようです。大学名は不明ですが、ルノーの工場での労働経験が、文革の時、トラクター工場で役に立ったとか。また周恩来はパリ仕込みのダンスの名手だったし、ポルポトもパリで、過激なイデオロギーを仕込んだようですね。
 
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