おりにかなって語る言葉

　　　　　霏々（ひひ）として降る雪をベランダから見る

「おりにかなって語る言葉は銀の彫り物に金のりんごをはめたようだ」※
という言葉があるが、その場にふさわしい言葉を吐くのは私には苦手である。またこれはＡＳの人の苦手なことでもあるそうだ。

かなり重症の病人を見舞って「顔色がいいね、お医者さんもよくなると言っているよ」と言う人に「えっ、医者はそういってないよ。顔色もよくないし」と言う子がいたら、その子はＡＳだろうということだ。私もこれほどまでに見え透いたお世辞を言うのが分らない。「パピヨン」にそういうシーンがあったがあれは鏡の無い獄中だった。

これからアスＯＯガーの代わりにAS（Asperger　Syndrome）と書くことにした。直ぐに治療法の記事がＴＢされて来て煩わしいので。

※「斜陽」では文語を引用しているが、これは口語（箴言25章11節）