映画の感想など・・・基本的にネタばれです。
しづのをだまき
劇「川を越えて、森を抜けて」
松江市民劇場5月例会 5月31日(木)13:30~15:50 島根県民会館中ホール
作:ジョウ・ディピエトロ 演出:高瀬久男 出演 加藤健一 竹下景子ほか
家族の絆は大事という「ハート・ウォーミングな」物語。
舞台はニューヨーク近郊、2組のイタリア系老夫婦を訪問する孫息子。お祖父さんは14歳の時、イタリアから単身やってきて、妻とは恋愛結婚、素朴な人間観で結ばれている。しかし孫は、なにやら分けの判らない仕事をしており、今度は栄転で、シアトルに赴任すると言い出した。何とかして引きとめようと、見合いを持ち出すが・・・。以下どたばた劇が続き、結局、孫息子は出発する。
加藤健一は、「審判」「ベント」「セイムタイム・ネクストイヤー」などという過激な作品を演じた過去を持つ。がらりと変わって、「家庭が大事」の思想を打ち出している。加藤健一に孫でもできたか、あるいは若き日が恋しくなったのか?「絆」という言葉が盛んな今の時代風潮に乗っかったのか?竹下景子がおばあさん役というのも、時の流れを感じて驚くほか無い。
日本とイタリアでは国民性が正反対であるし、もともとユーモアの極端に欠如した民族である日本人には喜劇は難しいと日頃から思っている。自分に無い感覚なので、さりげなく演じられず、これでもか、という大げさな表現になりがち。その2つの困難な要素が重なった「イタリア人が主役の喜劇」となると、大いなる挑戦としか言いようが無い。果たしてその挑戦は実ったと言えるだろうか?
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