映画の感想など・・・基本的にネタばれです。
しづのをだまき
【映画】歩く、人
2001年 監督・脚本・製作 小林政広
出演 緒形拳 占部房子 大塚寧々 香川照之 林泰文
鑑賞 テルサ名画劇場 仏題 《L'Homme qui marche sur la neige》
この10月に亡くなった緒形拳氏の追悼上映、松江での初公開。
脚本に感動した緒形拳の強い要望で作られたそうだ。音楽、絵、内容が、素晴しい!シンプルで青春の息吹と人間愛に満ちている。
あらすじ:妻を亡くして満2年の北海道、増毛に住む66歳の男が緒形。
長男《香川照之)は家を出て好きなバンドをやり、次男《山下泰文)が同居して家業の酒屋に携わりつつ、父の面倒を見ている。
妻の3回忌に、長男と仲直りをしようと考えた父親。
彼の日課は、8kmはなれた鮭孵化場に通い、稚魚と若い娘に会うこと。
白い雪を踏みしめ踏みしめ、黒ずくめの彼がひたすら歩む姿に、サンサーンスの動物の謝肉祭のメロディがかぶさるのが何ともユーモラスだ。
シナリオが、今どき珍しい明るさと熱に満ちているなぁと、思ったら、
やはり、20数年前の脚本だそうだ。その頃は小林監督(1954生)も、まだ30代、希望に溢れていたのかも。女性達がいずれも懐が深く、男達を見守り、
男達も人生に真摯に向き合う。まるで1960~70年代の映画みたい。
「若者たち」を思い出させる、兄弟の取組み合いなんかもある。
「バッシング」の役者、占部房子、大塚寧々、香川照之が再登場。
父親役だった香川が30歳で若い!林泰文は「青春デンデケ」「野ゆき山ゆき」
などで見ているが、優しい次男坊を好演してる。
性格似の父に反撥する長男、家に束縛されていると不満な次男
しかし、結局は、めいめいが歩んでいる道が、最も自然で正しい道だった、
と言う成り行きは、わが身に照らして納得する。
緒形拳の強い情熱が作り上げた映画だと思った。彼の自筆の川柳が、
所所に出てきて、骨子を伝えてくれる。
鮭の稚魚に「広い海に出て行け。大きくなって帰って来いよ」と言うのが、
そのまま、若い娘や子供たち、次世代へ贈る言葉となっている。
ラスト、緒形が雪の上に仰向けに倒れ、文字が画面に出るので、
終りかと思えばまだ後がある。場内が明るくなるまで
待てないセッカチな人、ご用心下さい。
小林政広監督作品
「バッシング」8-4-22
出演 緒形拳 占部房子 大塚寧々 香川照之 林泰文
鑑賞 テルサ名画劇場 仏題 《L'Homme qui marche sur la neige》
この10月に亡くなった緒形拳氏の追悼上映、松江での初公開。
脚本に感動した緒形拳の強い要望で作られたそうだ。音楽、絵、内容が、素晴しい!シンプルで青春の息吹と人間愛に満ちている。
あらすじ:妻を亡くして満2年の北海道、増毛に住む66歳の男が緒形。
長男《香川照之)は家を出て好きなバンドをやり、次男《山下泰文)が同居して家業の酒屋に携わりつつ、父の面倒を見ている。
妻の3回忌に、長男と仲直りをしようと考えた父親。
彼の日課は、8kmはなれた鮭孵化場に通い、稚魚と若い娘に会うこと。
白い雪を踏みしめ踏みしめ、黒ずくめの彼がひたすら歩む姿に、サンサーンスの動物の謝肉祭のメロディがかぶさるのが何ともユーモラスだ。
シナリオが、今どき珍しい明るさと熱に満ちているなぁと、思ったら、
やはり、20数年前の脚本だそうだ。その頃は小林監督(1954生)も、まだ30代、希望に溢れていたのかも。女性達がいずれも懐が深く、男達を見守り、
男達も人生に真摯に向き合う。まるで1960~70年代の映画みたい。
「若者たち」を思い出させる、兄弟の取組み合いなんかもある。
「バッシング」の役者、占部房子、大塚寧々、香川照之が再登場。
父親役だった香川が30歳で若い!林泰文は「青春デンデケ」「野ゆき山ゆき」
などで見ているが、優しい次男坊を好演してる。
性格似の父に反撥する長男、家に束縛されていると不満な次男
しかし、結局は、めいめいが歩んでいる道が、最も自然で正しい道だった、
と言う成り行きは、わが身に照らして納得する。
緒形拳の強い情熱が作り上げた映画だと思った。彼の自筆の川柳が、
所所に出てきて、骨子を伝えてくれる。
鮭の稚魚に「広い海に出て行け。大きくなって帰って来いよ」と言うのが、
そのまま、若い娘や子供たち、次世代へ贈る言葉となっている。
ラスト、緒形が雪の上に仰向けに倒れ、文字が画面に出るので、
終りかと思えばまだ後がある。場内が明るくなるまで
待てないセッカチな人、ご用心下さい。
小林政広監督作品
「バッシング」8-4-22
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