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目が合わない

 上は県立美術館、下左は白潟天満宮

人と目が合わない人、私は、そういう人にあったことがある。20代のころ、職場の勉強会に外部から招いた講師が、瞼を伏せて、終始こちらを見ようとしない。博識で親切だがずいぶん変わった人だなあと思った。そのあとで同僚に「OOさんみたい」と私の名を言われたのはショックだった。誰にも言われたことがなかったから。
そういえば、成人してから、伯父に「OOちゃん、人を見るときはこういう風に見るといいよ」と、注意されたこともあった。その時は伯父は、2本の指をパッと目の前に伸ばした。どうも私はチラッと盗み見るように見るらしい。

真直ぐにひとの顔を見ない、チラッと盗み見る、そういうくせは、決して意識的なものではなく、指摘されるまで本人は全然気がつかないのだ。
講師の場合がそうだったが、周囲から浮いていて、いかにも異様で、大袈裟に言えばここに異星人が出現という趣きがある。(「アスペルガー星人」という言い方もある)

「眼を見なさい!」はジョン・エルダー・ロビンソンの、40歳にして始めてアスペルガーと診断がついた人生を振り返った本である。表紙には固く目をつぶった少年の顔がある。自閉症の赤ん坊は、母親と目を合わせようとしないそうだ。母親がわが子の異常に気づいて医師に相談する時、このことを言うことが多いらしい。わが母はなぜ気づかなかったか?それは彼女も(多分)アスペルガーだから、人と目を合わせず、それゆえ、赤ん坊の私が目を合わせなくても気づかなかったのではないかと思うが、どうだろう。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (桃すけ)
2011-03-20 15:36:26
人の目を見て話さない、ということで、今私がよく読んでいる作家M・Hもそうだったようで、高校生のとき、人に指摘されて初めて気がついたそうです。人の目を見て話をするのは失礼なことだと思っていたそうです。25歳くらいになってやっと、目を見て話をできるようになったと書いていました。私は、アスペルガーのことはよく知りませんが、ひとつのことに非常に優秀な人がそうなりやすい、と聞いています。ビルゲイツもそうだと言われていますから、そういうものなのかと認識していますが、違いますか?別に、病気とは思っていなかったのです。特性かなと。作家M・Hについても、ひょっとしたらA・Sかなと思ったことがあります。ビアンカさんが、目を合わさないと感じたことはありませんでした。今もそうですか?
 
 
 
Unknown (Bianca)
2011-03-22 08:06:01
桃すけさん
親切なコメント有難うございます。M.H.が指摘されて気づいたように私もそれ以来、目が合わない点は少し改良したかも知れません。ビル・ゲイツも?大成功もするようですね。毎日ランニングしているM.H.と、毎日歩く私、共通点があるかも。M.H.はたしかに普通じゃないですね。ASでなくても自閉症の一種であることは間違いないでしょう。ただ、ASや自閉は生まれつき脳の構造が違っており、病気ではないから治療も出来ず「正常の振りをする」ことが治癒と言われるのかもしれません。
 
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