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音が聞こえる

わたしには世の中の物音と人の声が聞こえすぎ、うるさくて仕方がない。戸と窓を全部締め切って、二重にカーテンを閉めても、壁の向うで隣の幼児の声が聞こえる。ラジオ、TVの大抵の出演者の声も耐え難い。

向かいの酒チェーン店で挨拶の練習をする声、田んぼの中の保育園で流す音楽、この時期はまだ、締め切っているからましだが、暑くなると、開けっ放しになり、恐怖の騒音垂れ流しの季節になる。

外出すると、すれ違う人々の話し声(なぜ、町中で大平原にいるかのような声を出すのだ)、カツカツ、ガンガンという靴の音も耳障りだ。運動靴で静かに歩く私はもっぱら被害者だ。図書館の休憩室で、グループやカップルのおしゃべりが聞こえる。公共の場では声を殺してしゃべれ!読書以外の目的で図書館に来るな! 人とつるんで歩き回るな! 人間は原則として一人で行動すべきだと思う。複数になるとろくなことはない。

最近ついに耳栓を使い始めた。マスク、めがね、帽子、手袋、その上に耳栓までしていると、外気に触れる部分があまりにも少なく、生物として不安になる。時々車に接触しそうになるが、それ以外は非常に気分がいい。

T.E.ロレンス(アラビアのロレンス)が「最大の苦痛=騒音」と答えている。中島義道氏の「うるさい日本の私」という本もある。今から25年前、日仏学院でM.オゾンが「あなた方は騒音の中で生まれたから」と言ったことがある。日本人は特別に音に鈍感に出来ているのだろうか。それとも私が異常なのか?

→「お茶と騒音」8-10-1
コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (稲みのる)
2011-03-13 07:54:50
みのる君の親父殿が非常に音に敏感でした。人の話を聴くという職業柄もあったのでしょうが、テレビもラジオも音量は控えめでした。その反動でしょうか、親父殿が家にいない時は、みのる君のドラムの練習は近所迷惑も甚だしく、エレキギターも猛烈な音響でした。
みのる君も親父殿に似て、蚊のくしゃみが聞こえると周囲に自慢する程、音に敏感になりましたが、親父殿ほど偏執的にはなりませんでした。
耳を塞ぐのも一計でしょうが、五感の一つを潰してしまうのは勿体ない。せっかくの五感ですから、センサーの機能を楽しんではいかがですか。
 
 
 
Unknown (Unknown)
2011-03-13 08:53:53
稲みのる様
コメント有難うございます。お父様も聴覚過敏でしたか。感覚は遺伝するのでしょうね。患者さんに「あんな音が聞こえるようになってはOO病院もおしまいですな」と言われていましたが、弟もドラムセットを買ってもらっていました。耳栓をしても、普段人の数倍聞こえているので、大抵の音は聞こえるのです。車にはしかし、十分注意しましょう。運転者に迷惑ですからね。
 
 
 
Unknown (桃すけ)
2011-03-19 11:27:00
聴覚敏感ということがあるんですね。困るでしょうね。私が親から独立して街なかに住み始めたころ、車の音に悩まされました。古い建物なので、建具も古くて、車の音が窓をあけているのかと思うほどでした。薬局で耳栓を買ったのですが、店の人は、「慣れますよ、特に日本人は。でも外国人はダメ。ここに住んでるフランス人は長いけど全然慣れないみたい」と。たしかに、私は慣れました。「春樹」も音には敏感みたい。もう、あちこちうるさ過ぎる、何で海であんなにがんがん音を流すんだと、嘆いています。それは私も同感。大阪のおばさん(私も)の声大きいですよね。うるさいわあ。
 
 
 
Unknown (Bianca)
2011-03-19 19:53:12
桃すけ様
コメント有難うございます。古い建物ならなおさらでしょうが、大阪って本当にうるさいですよね。かなり郊外の茨木に住んだ時ですら、四六時中車が通り、掃除のとき思い切って開ける以外は、窓を開けることさえ出来ませんでした。フランス人って、やはり特別なのかな?他の外国人と違い、一番抵抗力がないようだと、仏人妻に病死された作家(獅子文六)が書いています。そうそう耳栓は必需品で、忘れて出かけた時はパニック寸前。ティシューを裂いて耳に詰めたりしています。
 
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