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泰山木(タイサンボク)

      左後に松平直政の像
                 

       花冠は人の顔ほどの大きさもある。

                 

       つぼみはこんな風


                 

         全体像

                  

        右のケヤキは1975年に植樹

県庁前にタイサンボクがあることは知っていたが、花を見たのは今年の6月下旬が初めて。7月に入ったとたん、花は落ち、わずかに一つ残ったのも見る影もなく変色しており、思えばこれはぎりぎりの駆込み撮影だった。

タイサンボクは学名はMagnolia grandiflora。モクレン科。大きい杯のような花の形から「大盃木」転じて大山木、泰山木とも書く。「泰山」といえば中国の道教五山中の最高峰で、「泰山鳴動ねずみ一匹」とか、「泰山北斗」「泰斗」とか使われる。一番大きく仰ぎ見られるような山とされている。その威容を連想させるということでこの字が宛てられるようだ。原産地は北米南部で、ルイジアナやミシシッピの州木となっている。温暖な土地で生まれ、花も葉も枝も幹も古代を思わせる巨大さなのだが、山陰のこの地に移された今はこの木、公平に見て巨大というにはやや物足りない。まだ発育途上なのかも知れない。

ついでだが、松江ではあまり大きな樹木にはお目にかかれない。南国育ちの私は宮崎県庁前や岩国吉香公園の天を突くような鬱蒼とした樹々が恋いしくなることがある。もともと山や丘陵に遠く水辺を埋立てて作られた町で、そのうえ日射量が低く風が強い気候のためだろう。松江城山や中国山地に行けば大木も見られるが……。

→「木蓮と辛夷」2016-4-4
→「岩国でヘルマン・ヘッセ展」13-9-29
→「早春」2012-2-29
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (セレンディピティ)
2016-07-19 10:07:22
こんにちは。
お近くにみごとなタイサンボクの木があるのですね!

タイサンボク=マグノリアは、アメリカの南部でポピュラーな木で
以前バージニアに住んでいた私にはとても懐かしいです。
花が咲くのは、ちょうど5月下旬のメモリアルデーの休暇の頃。
旅先でよく大木に出会ったのも懐かしい思い出です。

ところが(その後に住んだ)ニューヨークでは一度も見たことがないのです。
おそらく木の北限が、ちょうどバージニアとニューヨークの間にあるのでしょうね。

最近このあたりではあまり見ることはなくなりましたが
子どもの頃には近所にこの木があった記憶があります。
大木になるとやっかいなので、あまり植えなくなってしまったのかもしれませんね。
 
 
 
Unknown (Bianca)
2016-07-22 19:20:04
セレンディピティ様

この記事を書くとき、あなたから反応があるだろうとひそかに予期していましたが、当たりましたね。ところで私はこの数日、遠くに旅行していましたので返事が遅くなりごめんなさいね。
ヴァージニアでそんなにポピュラーでしたか?そして
ニューヨークでは全く見られなかったとは、わが松江はこの二つの州の間に位置するのでしょうね。こういう大きな木がたくさん見られる風土は何だか素敵ですね。おっとりとした育ちの良いお嬢さんに似合いそうな花ですよね。
 
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