まわりを見ろ！

松江駅前を歩いていたら「まわりを見ろ！」「そんなに膨らんだら迷惑だろう」
と言う声がした。若者たちに向けて、引率者らしい男性が言ったのだ。

私や2，3人の通行人はそのかたまりを無意識によけながら歩いて、特に迷惑とも感じなかったが、こんなに素晴しい言葉は、長いこと聞いてなかったような気がする。

ほかの土地ではどうか知らないが、ここではよく人ごみの中で立ち止まって話している人がいる。２人になると、相手と自分のこと以外考えなくなる。佐良直美の「２人のため、世界はあるの」そのまま、ただの知人同士でも、会って挨拶しているあいだに即座にこのような盲目状態に陥る。３人以上になると、仲間さえ和気藹々とできれば、周りがいかに迷惑を蒙っているかに無頓着になる。まわりをみろ！あなたと小さな群れの「ほかのひとのためにも、世界はあるの」である。