【映画】黒い十人の女

1961年　日本　　白黒　103分　監督　市川崑　脚本　和田夏十
出演　岸恵子　山本富士子　中村玉緒　船越英二　森山加代子　鑑賞＠テルサ名画劇場

市川崑が、妻(和田夏十)の脚本で撮る、blackコメディ＆サスペンス。

あるTVプロデューサー（船越英二）は、女性と見ると関係したくなる、
優しいのか弱いのかわからない男。いかにも、こんな人いそうだなあ、と言う感じがする。
彼への復讐に燃えるのが関係した10人の女性達。彼女等は連帯したり、裏切ったりで、
「女性ってこれだからイヤねえ」と、今なら言えないような台詞も飛び出る。
妻(山本富士子）のほか、女優(岸恵子）とか印刷屋の社長(宮城真理子）CM嬢(中村玉緒）他大勢の女優陣。「お屋根のてっぺん」ならぬ屋上で月を見ているアルバイトの森山加代子も。

10人の女性は、ただの主婦ではない、お洒落で、働いている、当時としては刺激的な存在だったのかもしれないが、私は誰に対してもあまり感情移入が出来なかった。脚本がそうさせてくれない。

面白かったのは、今ではありえない狭い雑然たるTV局の雰囲気や、生放送の緊張感、若いクレイジー・キャッツ(植木等、ハナ肇）の演技を見られたこと。後半眠っているうちに終ってしまい、一体、船越の運命はどうなったか？不明のままだ。

まあ、DVDで見ればいいかなと思う。


→「さよなら市川監督」　8-2-21
→「日本橋」8-7-26
→「女経」14-2-4
→「野火」14-4-2