映画の感想など・・・基本的にネタばれです。
しづのをだまき
モンタルバーノ
シチリアを舞台にした刑事ドラマで1999年から始まり、その後、毎年2本とか隔年4本ずつ制作され2016年までに28本になっている。
シチリアは「山猫」「ゴッドファーザー」「走れメロス」の舞台だ。
青い海、白い建物、ワインとおいしい魚料理、男女とも、特に若い男性が美しい。
事件によって描かれる現代の諸相。
一つは国際性だ。
海から来る難民と、仕事や結婚で来る外国人
国籍はチュニジア、ロシア、アフリカ諸国、アルバニア、ロシア、スエーデンなど多岐に亘り、島というからノンビリしているととかく思いがちだが、思いっきり国際的である。
歴史的にはファシズムと戦争の傷痕が今も生きている。
文化面では全く無学の人も多いが教養人も負けずに多い。趣味で古文書を解読する人、アラビア語の文献を読みこなす人。物理や数学の女性教師は普通にいる。
また近親相姦や同性愛、宗教マニアなど続々と登場、人間性の深淵をあらわにする。
庶民は誰もかれも誇り高く、警察であろうが政府であろうが屈しない。
反発する住民に手を焼きつつ、負けじと違法すれすれの捜査を繰り広げる警察、その警官たちの個性とユーモラスなやりとり。常連を紹介すると、必ず人の名前を間違える電話番カタレッラ。女好きな美男子ミミは、切れ者ゆえに組織から浮いているが、繊細で思いやりがある。若いファツィオは有能な片腕だがメモ魔・かつドヤ顔の癖が主任をいらだたせる。最後に主任の警視モンタルバーノは父親との過去に問題があり独身、剛腕で捜査を指揮するが、人情の機微を知り、上に強く下に優しいので人望がある。
政治にマフィアが関係しているために、警察は板挟みになることも多いがモンタルバーノはマフィアの親玉とも肝胆相照らす。
画面で見る限り、心を惹きつけるドラマ作りの巧みさはイタリア人のお家芸ではなかろうか。実際にその地で暮らせばきっとこういう感じとはまた別だろうが。
主役たちも20年近い年月の後老けて、時の流れをしみじみ感じさせる。
いただけないのは死体などが映るシーンで、これは肉食民族だからなのか。
なるたけそういう場面以外を慎重に選び繰り返し見ている。
「水の形」「夜の声」「紙の月」といった詩的な題名も魅力である。
シチリアは「山猫」「ゴッドファーザー」「走れメロス」の舞台だ。
青い海、白い建物、ワインとおいしい魚料理、男女とも、特に若い男性が美しい。
事件によって描かれる現代の諸相。
一つは国際性だ。
海から来る難民と、仕事や結婚で来る外国人
国籍はチュニジア、ロシア、アフリカ諸国、アルバニア、ロシア、スエーデンなど多岐に亘り、島というからノンビリしているととかく思いがちだが、思いっきり国際的である。
歴史的にはファシズムと戦争の傷痕が今も生きている。
文化面では全く無学の人も多いが教養人も負けずに多い。趣味で古文書を解読する人、アラビア語の文献を読みこなす人。物理や数学の女性教師は普通にいる。
また近親相姦や同性愛、宗教マニアなど続々と登場、人間性の深淵をあらわにする。
庶民は誰もかれも誇り高く、警察であろうが政府であろうが屈しない。
反発する住民に手を焼きつつ、負けじと違法すれすれの捜査を繰り広げる警察、その警官たちの個性とユーモラスなやりとり。常連を紹介すると、必ず人の名前を間違える電話番カタレッラ。女好きな美男子ミミは、切れ者ゆえに組織から浮いているが、繊細で思いやりがある。若いファツィオは有能な片腕だがメモ魔・かつドヤ顔の癖が主任をいらだたせる。最後に主任の警視モンタルバーノは父親との過去に問題があり独身、剛腕で捜査を指揮するが、人情の機微を知り、上に強く下に優しいので人望がある。
政治にマフィアが関係しているために、警察は板挟みになることも多いがモンタルバーノはマフィアの親玉とも肝胆相照らす。
画面で見る限り、心を惹きつけるドラマ作りの巧みさはイタリア人のお家芸ではなかろうか。実際にその地で暮らせばきっとこういう感じとはまた別だろうが。
主役たちも20年近い年月の後老けて、時の流れをしみじみ感じさせる。
いただけないのは死体などが映るシーンで、これは肉食民族だからなのか。
なるたけそういう場面以外を慎重に選び繰り返し見ている。
「水の形」「夜の声」「紙の月」といった詩的な題名も魅力である。
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