吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

急いで帰還した理由

2010年09月19日 | 自分のこと
九州から帰って来ました。

さすがに三往復目だと慣れてきているようで、休憩を入れて13時間を切りました。
気温が下がったので、エアコンをあまり使わずに済んだのです、それで速度を上げることができたのです。
やはり道程が記憶出来ると楽なようです。
自分が今どの辺にいるのか、あとどのくらいなのかがイメージ出来るからですね。

仕事もそうでした。
自分が何を作っているのか、工程が全体のどの辺なのかがわからないうちは非常に苦しかった思い出があります。
パイプオルガンは部品点数が多く、それらをいちいち数える気にはなりません。
もちろん作業時には正確な数、予備の数を数えるわけですが、それらは一時記憶の領域に留められるのみで、次の工程に入ったら忘れ去られます。
こうして、オルガン製作者は一般からのF.A.Q(よくある質問)である
「このオルガンのパイプは何本なんですか?」
という質問に答えられなくなるわけです。
パイプオルガン製作家でパイプ本数を事前チェックなしに答えられた例を未だに知りません。
きっと皆、作業の技法、工程、数量などを一時記憶、長期記憶と自然に使い分けているのでしょう。
そうして楽になった分、作業全体や他のスタッフの様子などに気を回せるようになるのですね。


……
………
本当はね、帰宅の日はね、打ち上げだったのよ。湯布院の温泉宿でね。
でもね、その誘惑を振り切って帰って来たのよ。
何故かというと娘りーちゃんの運動会だったのですよ。
小学校が変わってからの初の運動会で不安だったようです。
特に一輪車の演技は、他の子よりも遅れたところから始まって、代表になるほど努力したので見に来て欲しかったらしい。
娘の両膝の内側は生傷だらけだそう。
そりゃあ帰らんわけにはいかんですばい。

刺すような紫外線たっぷりの高原の日差しのもと、無事運動会は終わりました。
日焼けでヒリヒリです。大変だったでしょ奥さん!
一輪車、良く出来ていたね!自転車はヘタなのにね。
お、オレは、オレは…。

りーちゃん!いずれ一輪車でパパと勝負だッ!

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