吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

半助は夢か?

2013年05月09日 | 

「食」カテゴリが寂しいので、大阪でのことを。

半助というのは、関西でうなぎを焼いた時、頭を切り落としたものです。
基礎知識として、関西ではうなぎは腹開きで、頭を付けたまま、胴も切らず、蒸さないで焼き上げます。
関東では、背開き(腹を切るのは切腹に通じるからという)で、頭を落とし、胴を切った上で串に刺して蒸してから焼きます。

で、関西では焼き上がってから頭を落とし、しっぽの先も切ったり(切らない場合もある)するのですが、その切り落とした頭が半助。

大阪出張の時、阪堺電車であびこ道に行ったのですが、過去記事
あびこ道駅近くのアーケードを散策した時、うなぎ屋さんの店先でソレを発見したのでした。

はんすけ 50円

は?ビニール袋の中にはたくさんのうなぎの頭が入っている模様。
50円?ゼロひとつ間違えてないか?
これください、とお店の人に。はい、50円ねって。マジっすか(内心)

いやね、宿に帰って数えてみたら、頭が14個も入っていたのですよ、奥さん!
それとしっぽの先も10個ほど。
いや、頭は大事だよ。ひとりずつひとつだよ!それが14個。50円って今の物価じゃないよ。

もしかしてヤバいんじゃんと疑いつつも食べてみたら、美味しいじゃん。
えぇぇぇぇぇ、マジだ。

ホテル(というかドヤ)の台所を借りて噂の「半助豆腐」というのをやってみようかと思ったのですが、一杯やりながらみんな食べてしまったのでした。
ビタミンA過剰摂取です。

後でネットで調べてみると、最近は見かけなくなったとか、あっても高くなったとかいう報告が多いのです。
50円14個入り半助は夢か?

あの時阪堺電車161型 昭和3年製に乗った僕は、昭和の街にタイムスリップしたのではないか?
そこで、50円の半助を買って、また現代に戻った。
と、そう考えるのが自然か。(いや、違うってば)

それはともかく、大阪ディープサウスは良かったな。
この前、息子に言ったんだ。

オレは、人生に失敗したら西成へ行く。1年くらいそこで生ける屍のように過ごしてそののち復活するから捜さないでくれ。

ヤツは笑って聞いていたが、学費と生活費は何とかしろよという心の声が聞こえてたぜ。

ああ、現実に戻るぜ。


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