○五体俳句662・項(うなじ)2・三村純也04・2024-08-24(土)
○「湯上がりの項匂ふよ地蔵盆」(『蜃気楼』1998)(→三村純也04)
○季語(地蔵盆・初秋)(「鑑賞日本の名句(角川学芸出版)」より引用)【→五体俳句-索引1・索引2・索引3・索引4・索引5】【→俳人一覧(あ・いい・いた・うえ・お・か・き・くけこ・さ・し・すせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や・ゆ~)】【→俳句結社索引】
【鑑賞】:月遅れの地蔵盆。五体の項(うなじ)は2句目。「匂い」の意味は幅広い。嗅覚だけの意味ではなさそうだ。その意味のひとつに「いかにもそれらしい趣(おもむき)・情緒」というのがある。掲句もそういう意味ではないのか。
○五体俳句661・眼玉1・鈴木六林男10・2024-08-14(水)
○「暗闇の眼玉濡さず泳ぐなり」(『谷間の旗』1955)(→鈴木六林男10)
○季語(泳ぐ・晩夏)(「名句鑑賞辞典(角川書店2000)」より引用)【→五体俳句-索引1・索引2・索引3・索引4・索引5】【→俳人一覧(あ・いい・いた・うえ・お・か・き・くけこ・さ・し・すせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や・ゆ~)】【→俳句結社索引】
【鑑賞】:五体の「眼」は13句を数えるが「眼玉」は初。泳ぐ人は眼を堅く瞑っている。瞼裏(まなうら)には暗闇が広がる。瞼裏は濡れることはない。それが頑(かたく)なな泳ぎ方なのである。
○五体俳句659・眸1(め)・北垣一柿01・2024-07-30(火)
○「たそがれは路次の子供の眸から来る」(北垣一柿01)
○季語(無季)(「→俳句季語一覧ナビ>眸を使用した俳句」より引用)【→五体俳句-索引1・索引2・索引3・索引4・索引5】【→俳人一覧(あ・いい・いた・うえ・お・か・き・くけこ・さ・し・すせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や・ゆ~)】【→俳句結社索引】
【鑑賞】:今までの五体の「め」は「目」「眼」「瞳」。今回の「眸」は初出。路次の子供の眸に夕焼けの茜色が映っているのであろうか。
○北垣一柿(きたがきいっし)(1909-1982)
○好きな一句「気胸針をみがき山蚊のなりこもる」02
○季語(山蚊・三夏)(「→現代俳句データベース」より引用)
【Profile】:島根県出身。→吉岡禅寺洞に師事。1932年から「天の川」の編集に従事し新興俳句運動に参加。戦後は「俳句基地」に参加、のち「鋭角」に参加。