まっちーの雑記帖

猫、メタル、バリアフリー、政治など。高知市の外れに住んでます。高知の話題もちょっと。

盲導犬訓練

2017年12月26日 | ◯日記 
3代目の盲導犬を貸与してもらうために訓練を受けてきた友人の投稿を許可をもらって転載します。
どんな訓練をするのかが具体的に書かれていて大変興味深いです。

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3代目盲導犬がやってきました [  K.Y.  ]

 職免(職務専念義務免除制度)を利用して先代エルマーの代替わりの盲導犬訓練に行って来ました。職免については夏の県市交渉等で要望もしていたところですが、9月2日から9月30日にかけて実質19日間の就業を免除してもらいました。手続きに伴い資料提出等の作業で職場には負担がかかってしまいましたが、障害保健福祉課という補助犬への理解を得やすい職場が現在の職場だったことは幸運だったと思います。

 訓練先は60年前に盲導犬訓練施設として日本で初めて東京都に設立されたアイメイト協会です。訓練施設ごとに歩行方法は異なりますが、アイメイト協会の犬が訓練されていることを大きく分けると以下の4点です。

○歩行者などの障害物に接触しないように誘導する。
○階段等の段差ではいったん停止する。
○交差点等の分岐点でいったん停止する。
○椅子、ドア等の命令された対象物まで誘導する。
使用者はこの4点を組み合わせて犬に指示を出しながら歩行します。

 さてそれでは実際の訓練はどうだったかというと、訓練は基礎訓練とハーネスを持っての歩行指導の2つに大きく分けられます。

 基礎訓練とは「おすわり」、「伏せ」、「待て」等のハーネスを握る前に行う訓練です。この基礎訓練を毎日繰り返すことで、犬が使用者の声に反応するように訓練していきます。

 一方の歩行訓練は公道を使って、指導員と一緒に歩きながら訓練を受けます。最初は歩道から始まり、露地、アーケード、犬に券売機や改札を探させての電車、バス歩行とじょじょにコースを変えていきます。この歩行指導は毎日午前午後1回ずつ受けます。吉祥寺等のアーケード、駅での指導は1回3時間を超えることもあります。
 コースの最終日には一人で歩行する試験があり、結果によっては訓練期間が延長となったり、犬を給付してもらえない場合もあります。そのため試験日は訓練生、指導員はたいへん緊張します。

 施設内の生活スケジュールについては午前6時の犬の排便に始まり、フード、ブラッシング、日中の訓練、そして午後9時の犬の排便で終わります。犬とはトイレ付の個室でともに生活をするのですが、食堂、風呂場、犬の排便場所、ブラッシングルーム等への移動は全て犬に誘導させての移動になります。犬を訓練しながらの移動になるので、生活の場も全て訓練です。

 犬とのやり取りはほめると叱るの繰り返しです。叱るときには引き綱を強く引くチョークという動きで伝えます。今回は私にとって3回目の訓練になりましたが、歩行、チョークで筋肉痛になり、湿布を張り、痛み止めを飲み、一番たいへんな訓練だったように思います。やっぱり年のせいでしょうか。
 そうした4週間の訓練を何とか終えて高知に帰ってきたわけですが、新しいパートナーは〇〇〇(まだ新米なので名前を呼ばれると気が散ってしまうので名前は伏せています)という2歳のオスです。土佐犬、シェパードみたいという人もいます。すこしいかつい顔つきかもしれません。
 晴れて盲導犬としてデビューしたものの、まだまだ訓練中です。一日でも早く立派な盲導犬になれるようがんばっていますので、先代の犬と同様暖かく見守っていただきますようどうぞよろしくお願いします。

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街で見かけても口笛を吹いたりして犬の気をひかないでくださいね。
どうぞ直接ユーザーさんに声をかけてください。
よろしくお願いします。

コメント
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