まずは殺害現場に行こう。住所録を見てグラント武器会社(Grant Arms Co.)はイーストセントラル地区の5番地にあることが分かった。
「5EC」のパラグラフを読む。
「5EC」のパラグラフを読む。
あらかじめ決めてあったとおり、ビードル巡査とグラント武器会社の裏手の、レナード街と平行した裏通りで落ちあった。
「裏通りの奥のほうに妙なものがころがっているのに気づいたんです。すぐに事件だと直感しました。永年の経験でしょうか。おっと、足もとに気をつけて!このへんは道の修理がなってない、凸凹でころびやすいので」
グラント武器会社につづく階段の下から、裏通りを九メートルほど進むと、そこはT字路になっていた。一方の道はオールド街につづいている。
「ここです。妙な話ですが、死体らしく感じませんでした。このあたりに被害者があおむけに大の字になって倒れていました。きっと弾の勢いで後ろに倒れたんですね」
(メモ)
・現場には煙草の吸い殻が落ちていた。煙草には『B&H』の金文字が記されている。
・「イーガン大佐」とはイギリス海軍省で軍需品を買い付ける担当将校。
・「特別計画#10」は軍艦に取り付ける新型大砲に関する計画。イギリス政府だけではなく、外国の軍隊にも売っている。
・デヴィレル街の工場周辺を怪しい男たちがうろついてるのが目的されてから、アレン氏はラグランド卿を呼んでその件を話し合っていた。