「ソ連との同盟関係が初めから不安定だった主な原因は、毛沢東が従属を暗示するものですら受け入れなかったからである。」
キッシンジャーは中国と北朝鮮の関係を例にあげ、中国が「歴史的に対等の同盟関係を経験していない」点を指摘。米中の新しい関係を以下のように説明する。
「ニクソンの中国訪問の後、米中間には文書化された公式の相互保証という形をとらずに、パートナーシップが出現した。それは非公式合意に基づく戦術的同盟ですらなかった。一種の擬似同盟であり、1973年2月と11月の毛沢東との会話、ならびに1973年の十数時間続いた周恩来との長い会談での了解から生まれた。その後、中国は、もはやニクソン大統領の訪問前のように、米軍事力の展開を制約ないしは阻止しようとすることはなかった。」
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