TOY VOX

管理人VOX6336が昭和レトロな遊びをするだけのブログです。スマートフォンでの閲覧推奨。

第一次世界大戦 15

2023-03-23 01:09:07 |  WWIとその周辺


「およそマルヌ川の戦いほど論争を呼び、短期間におびただしい文献を生み、一般の興味と伝説を呼び起こしたものは、他に例がない。ともあれこの1914年9月の危機は、ドイツ軍側の戦争計画の倒壊を招き、ひいては歴史の流れを変えたのである。ドイツがこの戦闘に敗れたときに、この戦争にも敗れたのだということが真実であるなら、われこそはその勝利の殊勲者と自称するものが多いのも当然である。」

「一番最初に生まれた伝説は、フォッシュがドイツ軍主力をサン・ゴン沼沢地へ追い込んで勝ったというものであるが、今日でもなお、戦闘の実態と時間的経過をまったく無視し、この説がフランス以外の国の高名な歴史家たちによって流布されている。」

(リデル・ハート『第一次世界大戦 上』、「実在しなかったが、形勢を変えたマルヌ川の戦い」より抜粋)

マルヌ川の戦い、教科書で習ったけど無かったのか。


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第一次世界大戦 14

2023-03-23 00:56:49 |  WWIとその周辺
じっさいの「第17計画」は要塞に対しても攻撃を行うとするものであるが、ルールには「戦力差がゼロ以下の場合の数、攻撃を実施してはならない」とあるので、フランス軍が攻撃できるのはヘクス0406か0508のみである。


フランス軍第1攻撃フェイズ。ヘクス0406への攻撃は戦力差+2、1d6=1で1/2。シナリオルールによりドイツ軍は後退を選択できないものとする。

ドイツ軍第2攻撃フェイズ。フランスののこりCPは9であるため、ドイツ軍プレイヤーはいっきに攻勢にでた。ヘクス0407への攻撃は戦力差+8、1d6=5で4/2。ヘクス0409への攻撃は戦力差+2、1d6=6で4/0。

ドイツ軍の攻勢は失敗。これで短期決戦によるドイツ軍の勝利はなくなった。
フランス軍第2攻撃フェイズ。ヘクス0406への攻撃は戦力差+2、1d6=1で1/2。


のこりCPはフランス6、ドイツ26。



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第一次世界大戦 13

2023-03-23 00:37:02 |  WWIとその周辺
(練習用シナリオ「第17計画」)
第1ターン(1914年夏期)。ドイツ・フランス国境地帯に展開した連合軍の戦力は9個軍集団、同盟軍の戦力は7個軍集団である。
ルール[14.2]により連合軍移動フェイズ、同盟軍移動フェイズは無い。
優勢側プレイヤーは同盟軍。CRPはドイツ40、フランス15、ベルギー1、イギリス0。


ドイツ軍第1攻撃フェイズ。ヘクス0504への攻撃は戦力差+6、1d6=1で1/4。ヘクス0407への攻撃は戦力差+8、1d6=1で1/5。ベルギー軍ははやくも壊滅した。



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第一次世界大戦 12

2023-03-23 00:08:25 |  WWIとその周辺


「『勝ちいくさとは絶対に自己の敗北を認めぬ戦いをいう』とする、この当時の陸軍大学校長フォッシュを熱烈に支持したのが、陸軍総司令部第三局軍事作戦課のグランメゾン大佐であった。」

「この新流派はグランメゾン大佐を予言者と仰ぎ、1912年に参謀総長に任ぜられたジョッフル将軍を、推進役とみなした。将軍の権威を笠に着て、無制限攻撃を主張する連中がフランス軍機構を牛耳り、伝統ある原則を反古にし、 あの悪名高い『第17計画』を立案したのである。同計画は歴史的経験も、また常識も無視したうえで、兵力と場所との二重の計算違いを犯して立案されたものだった。」

「(中略)かりにこれほどのひどい誤謬を犯していなかったとしても、この『第17計画』は是認されず、むしろ根本的な誤りが露呈されたはずである。国境要塞地帯に立てこもっているドイツ軍主力に対して、劣勢の兵力をもって正面攻撃を仕掛けるような作戦、しかもその攻撃たるや、本来の伝統的な方法の利点のすべてを無視するようなこの作戦に対して、これまでの歴史はひとかけらの正当性も認めていないからである。」

(リデル・ハート『第一次世界大戦 上』第3章「両陣営の作戦計画」より抜粋)






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第一次世界大戦 11

2023-03-22 23:34:09 |  WWIとその周辺
[14.23] 連合軍プレイヤーは、第1ターンのいずれかの自軍攻撃フェイズにおいて、フランス軍による攻撃を2回実施しなければならない。


この不可解なルールについて考えてみたい。参考文献はリデル・ハート『第一次世界大戦 上』。

「1870年の敗北(引用者註:普仏戦争のこと)以来フランス軍総司令部は、緒戦においては国境要塞による防御戦、次には大反撃に出て勝利を収めるという段取りを計画していた。大要塞網が設けられ、侵入軍をいったん流入させておいて逆襲に転ずるためにトルエ・ド・シャルムのようなすき間が残してあった。」

うん、ここまでは分かる。

「しかし1914年に先立つ10年間に、新しい考えをもった流派が出現した。彼らは、攻撃こそフランス人の性格と伝統に合ったものであって、機動性と速射性にすぐれた野砲が戦術的にそれを可能にしており、戦略的にはロシア、英国との同盟がそれを可能にしている、と論じた。」

・・・・・・・・。

「彼らは1870年の教訓を忘れて、気力は弾丸よりも強いと妄想したのである。よく引用されるナポレオンの教訓、『精神力と物量の力の比は3対1である』の一語が、これには大いに責任があ る。この言葉が軍人たちに、精神力と物量の間に区別があるように思い込ませているのだが、実際は両者は互いに依存しあっているものなのである。」

相変わらず、ブラック企業の社長が言いそうなセリフだ。

(註:ブログ主はウォーゲーム上でナポレオンにはいつもさんざんな目にあわされているのである。)


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