午後から、小学校のPTA関連で人権講演会に行きました。
そこで、2年前に当時中学2年生だったご長男をいじめによる自殺で亡くされたお母さんのお話を、約2時間にわたって聞きました。
受付で配布された資料には、亡くなった男の子が小学校の卒業文集に書いた作文や写真(これがまたとってもいい笑顔)、そのお母さんからのメッセージなどが綴られており、それを読むだけで…もう胸が詰まる思いでした
卒業文集では、他の子どもたちが修学旅行や遠足などの思い出を書いているのが目立つ中、その男の子は2年生の頃、上級生に優しくされて嬉しかった思い出を書いていました。「上級生に、人にやさしくするということを教わった。そのとき自分がされたように、今六年生の自分が今度は下の人にしてあげて、その下の人たちもその下の人たちにやさしくしてほしい。この先いろいろあるだろうけど、自分がやさしくできていないと感じたら、あの日のことを思い出そうと思う」とありました。
講演前には事件当時のVTRも流されて、お宅に訪れた学校関係者に対して涙ながらに訴えるそのお母さんの姿もありました。
また、講演会では現在のお母さんの思いや講演活動のこと、報道されなかった当時の話、思い出すのも辛いであろう息子さんが自殺した当日の詳細など、本当に貴重なお話をたくさん聞くことができました。
意外だったのは、体への暴力は全くなかったこと。そして亡くなった男の子は決しておとなしいタイプのお子さんではなく、むしろ活発で目立ちたがり屋、運動神経も抜群だったということです。
そして、資料にある卒業文集やお母さんのお話の中にあったエピソードからすると、普通以上に優しい男の子だったのではないかということは想像にかたくありません。
そんな優しい男の子が、周りの誰にも相談できないまま言葉の暴力によって自殺したのです…。
当時は感情的になっていたそのお母さんも、今は冷静に息子さんの死をうけとめているそうです。
今後、私たち親に何ができるのか、ということを一緒に考えていきましょうと言われました。
もしも自分の子どもがいじめに遭っていて、それを子どもが自分たちに話したときは、どうか「いじめられる方にも原因がある」とは言わないで欲しいとのことでした。その代わりに話してくれたことを褒めてあげて欲しいと言われました。
いじめに遭っていることを告白するのは本当に勇気が要ることであり、それは私にも理解できました。
家に帰ってから、二人の息子といじめについて話したとき、息子たちにはまだこの「勇気が要る」理由が分からないようでした。これは、もしかしたら彼らがまだいじめに対面したことがなく、幸せな証拠なのかも知れませんが。
今日は深いお話を聞けて、考えることがたくさんありましたが、それをまだ上手く整理できていません。
現代社会から「いじめ」を根絶することは不可能なのかも知れません。
でも、自殺は…。自分の子どもが自ら命を絶つことを防ぐ術はないでしょうか。
もしかしたら、子どもたちに自分が愛されていることを感じてもらうしかないのかもしれません。
外人みたいに常日頃から「I LOVE YOU」とは言えないけど、それでも私なりに、伝え続けていきたいと思います
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